2.3. 結果
2.3.5. 対象の選択時期における Offered stimulus と Chosen stimulus の情報
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2.3.5 対象の選択時期における Offered stimulus と Chosen stimulusの情報表
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Offered stimulus,Chosen stimulus のどちら情報表現においても,Choice cue提示 後0.4秒後以降に有意であった(図2.7A, B, 表2).これらの結果は,対象の選 択の期間中に,Offered stimulus,Chosen stimulusの情報表現が吻側尾状核に偏っ た情報が表現されていることを示唆している.
つづいて,線条体で表現されているOffered stimulusとChosen stimulusの情報 は,別々の細胞で表現されているのか,または,同一細胞においてその表現が
遷移するのかを調べた. Choice cue 提示後から4つ並べたウィンドウを用いて
(0- 0.4秒, 0.4- 0.8秒, 0.8- 1.2秒, 1.2- 1.6秒)同定されたOffered stimulus typeの 細胞に対して,同定されたウィンドウ以降で Offered stimulus type→Chosen
stimulus type へと表現する情報が遷移した細胞の割合を各5つのサブ領域で解
析したところ,5つのサブ領域全てにおいて,Offered stimulusの情報とChosen
stimulusの情報表現は,異なる細胞によってこれらの情報が表現されていること
がわかった(図2.8, chi-square test, chi2= 3.3356, p = 0.6786).最後に,線条体のサ ブ領域における相互情報量の表現の違いが領域間における発火頻度の違いに依
存している可能性を調べるために,Choice cue 提示後から4つ並べたウィンド
ウを用いて(0- 0.4秒, 0.4- 0.8秒, 0.8- 1.2秒, 1.2- 1.6秒),各領域間の発火頻度を
比べた.その結果,2頭のサルで全ての期間において,全ての領域間での発火
頻度の差は認められなかった.これらの結果は,対象の選択期間中における情
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報表現(Offered stimulusとChosen stimulus)は,線条体の中においても吻側尾状 核に偏って表現されており,さらにそれらの情報は異なる細胞によって別々に
表現されていることを意味している.
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図 2.6 Offered stimulusと chosen stimulusの情報表現の線条体内分布 A. 線条体の各領域.左は側面からみた尾状核を意味したイラスト.前交連
(Anterior commissure: AC)を基準に,ACから3mmより前方を吻側部,後方を 尾側部とした.右は,monkey1のMRI画像前額断面. 尾状核,被殻,腹側線条 体を吻側部,尾側部に分けて示した.尾状核と被殻は内包によって分け,吻側
部では側脳質下端から斜め45度の接線を引くことで背側と腹側を分けた.B. 各
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領域における,Choice cue提示開始から4つの期間(0-0.4秒, 0.4-0.8秒, 0.8-1.2 秒, 1.2-1.6秒)で検出されたoffered stimulus type neuronの割合.統計はchi-square test with Benjamini-Hochberg Procedure (q = 0.05) を用いて行なった.C. Bと同様 の条件で,Chosen stimulus type neuronの割合を示した.D. 吻側尾状核の細胞群
を使用して計算したOffered stimulusとChosen stimulus の加算相互情報量.青,
緑がそれぞれOffered stimulus,Chosen stimulusの加算相互情報量を示している.
灰色の影は,左側がChoice cue提示期間中,右側が1st targetの提示開始時点を 示している.*: 0.05 < P, **:0.01 < P, ***:0.001 < P.A cd: 吻側尾状核,P cd: 尾側 尾状核,A put: 吻側被核,P put: 尾側被核,vs: 腹側線条体.
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図 2.7 吻側尾状核における Offered stimulusと chosen stimulusの情報表現 A.吻側尾状核の細胞群が表現する提示された選択肢(Offered stimulus)の相互
情報量.時間はChoice cue 提示開始に揃えている.灰色の影は,左側がChoice cue
提示期間中,右側が1st targetの提示開始時点を示している.図上の4本のバー
は,Choice cue提示開始から1st targetが提示されるまでの期間を4つの期間に分
け,それぞれの期間における相互情報量の有意性を示している.B. 吻側尾状核
の細胞群が表現する選択した図形(Chosen stimulus)の相互情報量. *: 0.05 < P,
**:0.01.
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表2 吻側尾状核の細胞群におけるOffered stimulusとChosen stimulusの情
報表現の有意性検定.
Choice cue 提示開始から1st target開始時点までを0.4秒ずつの4つのウィンド ウに分け,それぞれのウィンドウ内における実際の情報量と,サロゲート情報
量を比較した結果(2.2.5 データ解析参照)
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図 2.8 同一細胞における Offered stimulus type neurons と Chosen stimulus type neuronsの情報表現
線条体内の5つのサブ領域において,offered stimulus type の細胞から Chosen
stimulus typeへ遷移した細胞の割合.Choice cue提示開始から4つの期間(0-0.4
秒, 0.4-0.8秒, 0.8-1.2秒, 1.2-1.6秒)を用いてOffered stimulus typeの細胞を検出 し,いずれかの期間で Chosen stimulus typeの細胞に遷移があったものの割合を
オレンジで,なかった細胞の割合を青で示した.
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