II. 二輪車の一本橋走行におけるライダー挙動測定方法の検討
II.5. 結果
31
II.5.1.2. 車体角速度ωf
図2-11.(a)〜(c)にライダーごとの車体角速度ωfの頻度分布を示す.
車体挙動において,車体ロール角速度は,熟練者の 0 deg/s付近の頻度が約2.0 倍高かった(図2-11.(b)).一方,車体ピッチ角速度と車体ヨー角速度は初級 者と熟練者の間で大きな差異はなかった(図2-11.(a),図2-11.(c)).
(a) 車体ピッチ角速度
0 400 800 1200 1600
-60 -40 -20 0 20 40 60
頻度[回]
角速度 [deg/s]
初級者 熟練者
(b) 車体ロール角速度
0 400 800 1200 1600
-60 -40 -20 0 20 40 60
頻度[回]
角速度 [deg/s]
初級者 熟練者
0 400 800 1200 1600
頻度[回]
初級者 熟練者
33
II.5.1.3. ライダー背部角速度ωb
図2-12.(a)〜(c)にライダーごとの背部角速度ωbの頻度分布を示す.
熟練者のライダー背部ロール角速度は初級者に比べ中心域の頻度において 2.8 倍高い値を示した(図 2-12.(b)).一方,ライダー背部ピッチ角速度,
ヨー角速度に関しては,初級者と熟練者の間で大きな差異はなかった.
(a) ライダー背部ピッチ角速度
0 200 400 600 800 1000
-60 -40 -20 0 20 40 60
頻度[回]
角速度 [deg/s]
初級者 熟練者
(b) ライダー背部ロール角速度
0 200 400 600 800 1000
-60 -40 -20 0 20 40 60
頻度[回]
角速度 [deg/s]
初級者 熟練者
0 200 400 600 800 1000
-60 -40 -20 0 20 40 60
頻度[回]
角速度 [deg/s]
初級者 熟練者
35
II.5.1.4. ライダー頭部角速度ωh
図 2-13.(a)〜(c)にライダーごとの頭部角速度 ωh の頻度分布を示す.
熟練者のライダー頭部ロール角速度は初級者に比べ中心域の頻度が顕著に高く,
ピーク値が 4.4 倍であった (図 2-13.(b)).一方,ライダーピッチ角速度,
ヨー角速度に関しては,初級者と熟練者の間で大きな差異はなかった.
(a) ライダー頭部ピッチ角速度
0 200 400 600 800 1000
-60 -40 -20 0 20 40 60
頻度[回]
角速度 [deg/s]
初級者 熟練者
(b) ライダー頭部ロール角速度
0 200 400 600 800 1000
-60 -40 -20 0 20 40 60
頻度[回]
角速度 [deg/s]
初級者 熟練者
0 200 400 600 800 1000
-60 -40 -20 0 20 40 60
頻度[回]
角速度 [deg/s]
初級者 熟練者
37
II.5.1.5. 車体加速度αf
図2-14.(a)〜(c)にライダーごとの車体加速度αfの頻度分布を示す.
車体加速度成分の分布状態は初級者と熟練者の間で同様の傾向を示しており,
両群での大きな差異はなかった.
(a) 車体前後加速度
0 100 200 300 400 500
-6 -4 -2 0 2 4 6
頻度[回]
加速度 [m/s2]
初級者 熟練者
(b) 車体左右加速度
0 200 400 600 800 1000
-6 -4 -2 0 2 4 6
頻度[回]
加速度 [m/s2]
初級者 熟練者
0 200 400 600 800 1000
4 6 8 10 12 14 16
頻度[回]
加速度 [m/s2]
初級者 熟練者
39
II.5.1.6. ライダー背部加速度αb
図2-15.(a)〜(c)にライダーごとの背部加速度αbの頻度分布を示す.
ライダー背部の前後加速度の分布状態はピークの中心軸が初級者で 9 付近,
熟練者で7付近となり,また上下加速度では初級者が 5付近,熟練者で8付近 となり異なった特性を示した.ただし,ピーク中心軸には差異が生じているが、
分布傾向そのものは同様の傾向を示していた.このことから,このピーク中心 軸の差異はライダーの乗車姿勢の違い,すなわち上半身の前傾度の違いに伴う 重力加速度の差異と考えられ,ライダーの動作の特徴は発生していないと判断 した.
(a) ライダー背部前後加速度
0 100 200 300 400 500
2 4 6 8 10 12
頻度[回]
加速度 [m/s2]
初級者 熟練者
(b) ライダー背部左右加速度
0 200 400 600 800 1000
-6 -4 -2 0 2 4 6
頻度[回]
加速度 [m/s2]
初級者 熟練者
0 200 400 600 800 1000
頻度[回]
初級者 熟練者
41
II.5.1.7. ライダー頭部加速度αh
図2-16.(a)〜(c)にライダーごとの頭部加速度αhの頻度分布を示す.
ライダー頭部の加速度成分の分布状態においても,ライダー背部加速度の分布 状況と同様にピーク中心軸の差異が見られた.この差異も同様にライダーの乗 車姿勢における前傾度の違いによるものと考えられる.この現象を除き,両者 の分布に特徴的な差異は発生していなかった.
(a) ライダー頭部前後加速度
0 200 400 600 800 1000
0.0 2.0 4.1 6.1 8.2 10.2 12.2
頻度[回]
加速度 [m/s2]
初級者 熟練者
(b) ライダー頭部左右加速度
0 200 400 600 800 1000
-6.1 -4.1 -2.0 0.0 2.0 4.1 6.1
頻度[回]
加速度 [m/s2]
初級者 熟練者
0 200 400 600 800 1000
0.0 2.0 4.1 6.1 8.2 10.2 12.2
頻度[回]
加速度 [m/s2]
初級者 熟練者
43
II.5.1.8. 結果まとめ
結果Ⅱ.5.1.2 からⅡ.5.1.7で得られた角速度および加速度の結果一覧を 表2-6.に示す.なお,パフォーマンスを除き初級者と熟練者でのピーク量比 は以下の式で求めた.
ピーク値比=
熟練者は初級者に比べ,車体ロール角速度のピーク値が2.0倍大きい値を示 した.また,ライダー頭部ロール角速度のピーク値は4.4倍の差があることが 確認できた.
熟練者ピーク値 初級者ピーク値
表2-6.角速度,加速度結果一覧
項目
初級者と熟練者の ピーク量比 パフォーマンス(タイム比) 1.7
角速度
車体ピッチ 0.9 車体ロール 2.0
車体ヨー 1.0
背部ピッチ 1.3 背部ロール 2.8
背部ヨー 1.0
頭部ピッチ 0.7 頭部ロール 4.4
頭部ヨー 0.7
加速度
車体前後 1.1
車体左右 1.1
車体上下 1.0
背部前後 0.8 背部左右 1.2
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