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組織の人材育成環境

第7章 結果

II. 先行要因

2) 組織の人材育成環境

<人材育成環境>を測る6項目はリッカート5件法で尋ね、「だれもが新任保健師を育て ようとする雰囲気があった」については 4.14±0.88(1-5)、「スタッフからのサポートをいつ でも受けられた」は 4.20±.86(1-5)、「上司からのサポートをいつでも受けられた」は

4.29±.84(1-5)、「新人育成についてスタッフにいつでも気軽に相談できた」は4.16±.90(1-5)、

「新任保健師の意見を受け入れる雰囲気はあった」は4.20±.80(1-5)、「組織の改善にチーム で取り組める雰囲気があった」は3.83±.93(1-5)であった。

保健師の人材育成などを話し合う会議の場は、月に1回未満が254名(67.0%)と最も多く、

次いで、月に1回が88名(23.2%)、月に4回以上が22名(5.8%)、月に2~3回が13名(3.5%) であった。

保健師現任教育プログラムは、有が 336 名(88.7%)、作成中が8名(2.1%)、無が 30 名(7.9%)であった。内容としては、「新任保健師の育成目標・育成方法・評価」が最も含 まれており 328 名(86.5%)、次いで自治体の目指す保健師像・人材育成の理念 152 名

(40.1%)、キャリア別研修118名(31.1%)、「プリセプター自身の育成目標・育成方法・

評価」115名(30.3%)であった。

研修に関して、プリセプター研修は、有が291名(76.8%)、無が88名(23.2%)、プリ セプター研修ありのうち受講したものは257名(88.3%)であった。

新任保健師研修は有が357名(94.2%)、無が21名(5.5%)、受講したもの348名(97.5%)

であった。なお、対象者総数に対するプリセプター研修の受講率は 67.8%、新任保健師研 修の受講率は91.8%であった。

新任保健師が参加できる事例検討会の頻度は、月に1回が113名(29.8%)と最も多く、

月に2回以上も47名(12.4%)みられた。一方で、2ケ月に1回が48名(12.7%)、2ヶ月に 1回未満が133名(35.1%)、開催されていないものも34名(9.0%)あった。

保健師人材育成体制について、新任保健師研修、保健師現任教育プログラムの整備は 9 割以上(94.2%, 90.8%)で行われている一方で、プリセプター研修の実施は8割前後であ った(76.8%)。さらに研修を実施されているうちの受講者割合は、新任保健師研修97.5%で ある一方、プリセプター研修は88.3%に留まっていた。

そこで、保健師現任教育実施状況として、プリセプター研修開催の有無、新任保健師研修 の有無、保健師現任教育プログラムの有無をプリセプター担当年度別に集計した。その結果、

年度による有意な差は認められなかった(表14)。また、プリセプター研修開催と保健師現

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任教育プログラムおよび新任保健師研修の実施状況との関連をクロス集計した結果、プリセ プター研修実施群が他のいずれの整備状況も有意に高かった(p<.001)(表15)。

また、プリセプター研修の受講割合のキャリア別内訳は、中堅前期、中堅後期が最も高く

(70.7%, 70.6%)、管理期が最も低かった(61.3%)が有意差は認められなかった(表16)。

表 14 プリセプター担当年度別保健師現任教育実施状況

表 15 プリセプター研修開催の有無と保健師現任教育プログラム・新任保健師研修の有無

あった

なかっ

あった

なかっ

あった 作成中

なかっ

24年度 25 6 31 29 2 31 27 1 2 30

81% 19% 100% 94% 6% 100% 90% 3% 7% 100%

25年度 41 22 63 56 7 63 57 2 4 63

65% 35% 100% 89% 11% 100% 90% 3% 6% 100%

26年度 91 24 115 109 6 115 105 1 7 113

79% 21% 100% 95% 5% 100% 93% 1% 6% 100%

27年度 134 36 170 163 6 169 147 4 17 168

79% 21% 100% 96% 4% 100% 88% 2% 10% 100%

総数 291 88 379 357 21 378 336 8 30 374

77% 23% 100% 94% 6% 100% 90% 2% 8% 100%

n.s. n.s. n.s.

合計 プリセプター

研修開催の有無 合計

新任保健師研修 の有無

合計

保健師現任教育 プログラムの有無

あり・

作成中 なかった あり なし

268 19 287 283 8 291

93.4% 6.6% 100.0% 97.3% 2.7% 100.0%

76 11 87 74 13 87

87.4% 12.6% 100.0% 85.1% 14.9% 100.0%

344 30 374 357 21 378

92.0% 8.0% 100.0% 94.4% 5.6% 100.0%

p<.001

プリセプ ター研修 開催の有無

あり なし 合計

保健師現任教育 プログラムの有無

合計

新任保健師研修の有無

合計

61 表 16 プリセプター研修のキャリア別受講状況

新任保健師の人材育成の担当方法

新任保健師の人材育成の担当方法について、記述統計を表17に示す。

育成担当となった時期は、平成27年度が170名(44.9%)と半数に近く、平成26年度 は115名(30.3%)、25年度は63名(16.6%)、平成24年度が31名(8.2%)であった。

新人育成の担当期間は、7~12ヶ月が286名(75.5%)と大半を占めた。さらに13~24 ヶ月が53名(14.0%)、25~36ヶ月が13名(3.4%)、37~72ヶ月は6名(1.6%)であり、

2年目以降も担当し5年間に及ぶ者もあった。また、6ヶ月以下も20名(5.3%)あった。

新人育成の具体的な担当方法では、「業務についての指導は各業務の担当者が行った」246 名(64.9%)が最も多く、「先輩のサポートを受けながら、新任保健師の育成を担当した」

が206名(54.4%)、「相談内容や指導内容に合わせて、だれにでも相談できた」は202名

(53.3%)であった。一方、「新任保健師の指導のすべてを担った」者も 74 名(19.5%)

みられた。

あり なし

度数 33 17 50

% 66.0% 34.0% 100.0%

度数 65 27 92

% 70.7% 29.3% 100.0%

度数 101 42 143

% 70.6% 29.4% 100.0%

度数 57 36 93

% 61.3% 38.7% 100.0%

度数 256 122 378

% 67.7% 32.3% 100.0%

n.s.

合計

プリセプター研修の受講

合計

新任期 中堅前期 中堅後期 管理期

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表 17 新任保健師の人材育成の担当方法:記述統計(n=379)