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確認的因子分析

第7章 結果

III. プリセプター保健師能動的実践尺度(PHN-PAES)の信頼性・妥当性の検討

1) 確認的因子分析

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PHN-PAES下位尺度Ⅰ~Ⅳの信頼性・妥当性の検討

68

最終的な 8 項目で 1 因子構造について確認的因子分析を行った結果、GFI= .984,

AGFI= .962, CFI= .977, RMSEA= .054でありモデル適合が認められた(図4)。

2) 相関による構成概念妥当性の検討

構成概念妥当性の検討では、上記、確認的因子分析に加えて、尺度得点が回答者の特徴と 予想されるような外部変数との相関係数を算出した。その項目として5件法で問うた「Q9 保健師の人材育成などを話し合う会議の頻度」との相関を検討した。その結果、有意な相関 が認められた(r = .163, p = .001)。

また、尺度全体と関連しないと考えられる「自治体の保健師総数」とで有意な相関は認め

られず(r = .013, p = .802)、弁別的妥当性が確認された。

3) 信頼性の検討

信頼性の検討のため、Cronbach α係数を算出しα= .758であった。α係数は .80など ある程度以上高ければ内的整合性が高く、.50を切るような尺度は再検討すべき(小塩, 2012)

とされているため、信頼性があると判断した。項目を削除した場合のα係数が因子全体のα 係数を上回ることはなく、いずれの因子にも内的整合性を脅かす項目がないことを確認した

(舟島,2013, p.92)。

69 下位尺度Ⅱ<保健師としての自己研鑽>

1) 確認的因子分析

下位尺度Ⅱにおける項目間相関0.7以上の項目は、A39とA40であった。項目の内容を 精査し、A40を削除した。

下位尺度Ⅱの概念枠組みに基づいた1因子21項目の確認的因子分析を行った。まず標準 回帰係数β(因子負荷量)0.5以下の項目、A27, A30,A31,A33,A35,A36を削除した。次に 修正指数が誤差間、項目間で高いA28とA29、A29とA32、A32とA34、A32とA37、

A38とA39、A39とA40、A40とA41、A41とA42、A43とA44、A45とA46について、

項目の内容の類似性や重要性を確認し A28,A29,A37,A38,A41,A44,A46 を削除した。さら にβ係数が0.5以下となったA28、A48を削除した。最終的にA32のβ係数が0.5をわず かに下回ったが(β= .49, p < .001)、項目の重要性から削除はしなかった。

最終的な 6 項目 1 因子構造について確認的因子分析を行った結果、 GFI= .986,

AGFI= .968, CFI= .989, RMSEA= .046となり、モデル適合が確認された(図5)。

70 2) 相関による構成概念妥当性の検討

構成概念妥当性の検討では、上記、確認的因子分析に加えて、尺度得点が回答者の特徴と 予想される外部変数との相関係数を算出した。その項目として5件法で問うた「Q9 保健師 の人材育成などを話し合う会議の頻度」と正の相関が有意に認められた(r = .130, p = .012)。

また、尺度全体と関連しないと考えられる「自治体の保健師総数」とで有意な相関は認め

られず(r = -.001, p = .990)、弁別的妥当性が確認された。

3) 信頼性の検討

信頼性の検討のため、Cronbachα係数を算出した。下位尺度Ⅱのα= .800と高い値を示 し、信頼性が確認された。A32が削除された場合のαは .802とわずかに上回ったが、項目 の重要性を吟味し削除しないこととした。

下位尺度Ⅲ<新任保健師育成の共有>

1) 確認的因子分析

下位尺度Ⅲにおいて項目間相関0.7以上の項目はなかった。

概念枠組みに基づいた1因子12項目の確認的因子分析を行った。まず標準回帰係数β(因 子負荷量)0.5以下の項目A51,A53を削除した。

また、修正指数が誤差間や項目間で高い項目A49とA50、A52とA54、A52とA58、A54

とA55、A54とA58、A55とA58、A56とA57、A57とA60、A58とA59の内容の類似

性を確認し、A49,A54,A56,A57,A58,59 を削除した。最終的な4項目1因子構造について 確認的因子分析を行った結果、GFI= .995, AGFI= .976, CFI= .994, RMSEA= .047と、モ デルの適合が改良されたため採用した(図6)。

71 2) 相関による構成概念妥当性の検討

構成概念妥当性の検討では、上記、確認的因子分析に加えて、関連が予想される外部変数 として5件法で問うた「Q9 保健師の人材育成などを話し合う会議の頻度」と正の相関が有 意に認められた(r = .206, p < .001)。

また、尺度全体と関連しないと考えられる「自治体の保健師総数」とで有意な相関は認め

られず(r = -.024, p = .655)、弁別的妥当性が確認された。

3) 信頼性の検討

信頼性の検討のため、Cronbachα係数を算出した。尺度Ⅲはα= .708であった。α係数 は .50 を切ることなく、信頼性が確認された。各項目を削除した場合のα係数で元のα値 を上回る項目はなかった。

下位尺度Ⅳ<人材育成環境の改善>

1) 確認的因子分析

下位尺度Ⅳで項目間相関0.7以上の項目は、A68とA69、A70とA71、A71とA72、A71

72

とA73、A72とA73、A74とA75、A74とA76、A75とA76であった。項目の内容を精

査し、A69,A71,A72,A74,A75を削除した。

下位尺度Ⅳの概念枠組みに基づいた1因子11項目の確認的因子分析を行った。標準回帰 係数β(因子負荷量)0.5以下の項目A61,A62,A63,A64を削除した。次に修正指数がA65

とA66、A70とA73、A70とA76、A73とA76の項目間で高く、その誤差間でも高かった

ため、項目の内容の類似性を確認しA66、A70、A73を削除した。

最 終 的な 4 項目 1 因子 構 造に つい て確 認 的因 子 分析 を行 った 結 果、GFI= .997,

AGFI= .985, CFI= .999, RMSEA= .021と、モデルの適合が改良されたため採用した(図6)。

2) 相関による構成概念妥当性の検討

構成概念妥当性の検討では、上記、確認的因子分析に加えて、関連が予想される 5 件法 で問うた変数「Q9 保健師の人材育成などを話し合う会議の頻度」と正の相関が有意に認め られた(r = .230, p < .001)。

また、尺度全体と関連しないと考えられる「自治体の保健師総数」とで有意な相関は認め

られず(r = -.049, p = .348)、弁別的妥当性が確認された。

73 3) 信頼性の検討

信頼性の検討のため、Cronbachα係数を算出した。尺度Ⅳはα= .776であり、信頼性が 確認された。A76を削除した場合のαは .803であったが、項目の重要性から削除は行わな かった。

行政におけるプリセプター保健師能動的実践尺度(PHN-PAES)と下位尺度

確認的因子分析により精選した20項目からなるPHN-PAESの4つの下位尺度項目を表 19に示す。下位尺度Ⅰは8項目、下位尺度Ⅱは11項目、下位尺度Ⅲは6項目、下位尺度

Ⅳは6項目となった。

表 19 行政におけるプリセプター保健師能動的実践尺度(PHN-PAES)最終 20 項目(α = .879)

構成概念 項目

番号 項目

10 新人がどのようなことに困るか考えて育てるようにした 12 新人が研修等で学んだことを把握して新人に関わるようにした

17 保健師活動は何を目的に実施するのか言葉にして新人に伝えるようにした 19 保健師活動の根拠となる住民の声や統計データを新人に伝えるようにした 22 住民と関わる保健師活動の魅力を新人に伝えるようにした

24 他機関からの様々な情報を住民支援に役立てる方法を新人に伝えるようにした 32 新人の仕事に生かされた保健師として大切なことを自分なりに意味づけるようにした 39 保健師活動は何を目的に実施するのか考えるようにした

42 保健師活動の根拠となる文献や先行事例を自分が把握するようにした 43 住民と関わる地域づくりの重要性を自分が認識するようにした

45 申請手続きからも支援が必要な住民を見出す重要性を自分が認識するようにした 47 住民の価値観を尊重し共に考えていくことの重要性を自分が認識するようにした 50 スタッフに対して新人育成のサポートをこまめに求めるようにした

52 様々な立場の保健師から新人へ適切に助言してもらうようにした

55 新人が相談することについて日常的にスタッフから意見を出し合ってもらうようにした 60 上司から保健師活動に関わる考え方を聞くようにした

65 新人育成を通してスタッフ全体を育てる考え方を組織で共有するようにした

67 プリセプターによって新人育成に差が生じないよう組織のメンバーへ働きかけるように した

68 新人育成で培った保健師の人材育成体制を継続できるよう組織のメンバーへ働きか けるようにした

76 組織の業務改善のためにチームで取り組むよう働きかけるようにした 下位尺度Ⅲ

<新任保健師育成 の共有>

(4項目)

α = .708

下位尺度Ⅳ

<人材育成環境 の改善>

(4項目)

α = .776 下位尺度Ⅰ

<新任保健師育成 の役割遂行>

(6項目)

α = .758

下位尺度Ⅱ

<保健師としての 自己研鑽>

(6項目)

α = .800

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