(第2用法)
【図26】は、「液量第二」の正答率を数値の組み合わせ①,②別に示したものである。
100%
80%
60%
40%
20%
0%
【表24=第2用法での誤答一覧】
2,情報の統合 3,立式
数値の組み合わせ① 同じ 2人
ャさい 1人
たし算 1人
ャ数点 1人
数値の組み合わせ② 多い 5人
ッじ 3人 1人
わり算 1人
1人 スし算 1人
(注:図中の小数点は小数点の打ち間違い)
(第3用法)
【図27】は、「液量第三」の正答率を数値の組み合わせ①,②別に示したものである。
100%
80%
60%
40%
20%
0%
\ 嵐
轡
\騒_
鰹盟疋
1.質問文理解 2.情報の統合 3立式 4解答
【図27:割合の値による比較(液量第三)】
このグラフから見られる特徴は、「2,情報の統合」での正答率の差である。数値の組み 合わせ②の方で、多くの児童がつまずいている。「2,情報の統合」では、第3用法「A÷
P=Bjの、 BとA大小比較をさせている。その際、 P>1(①の場合)とP<1(②の場
合)の違いで、BとAの大小を判断するのに難易度の差が生じる。
しかし、第3用法は第2用法と違い、問題文にわり算を連想させる言葉がないので、「3,
立式」の過程で、数値の組み合わせ①、②ともに正答率は同じぐらいになっている。
また,「液量第三」も数値の違いによって「2,情報の統合」以外の過程での難易度への
影響は見られない。
【表25】は、「液量第三」での「2,情報の統合」「3,立式」での誤答の一覧を示してい
る。
【表25:第3用法での誤答一覧】
2,情報の統合 3,立式
数値の組み合わせ① 同じ 1人 かけ算 4人 多い 1人 小数点 1人 ひき算 1人 空白 1人 その他 1人 数値の組み合わせ② 少ない 7人 かけ算 6人 同じ 1人 たし算 1人 空白 1人 空白 1人
その他 1人
問題構造ごとに見た、数値の違いによる問題への影響をまとめると、次のようになる。
・第1用法では、特定の下位過程に影響を与えない
・第2用法・第3用法では、「2,情報の統合」の過程に影響を与える
(4)問題文脈の違いによる正答率の比較
ここでは,「液量」、「長さ」、「生産」の三種類の文脈が,正答率に与える影響について考
える。【図28】は、文脈別の正答率のグラフである。ただし、各問題の構造は、すべて第1 用法である。中液量第一醐軸長さ問題醐鯉㈱生産問題
100%80%
60%
40%
20%
0%
翌 L
…1
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・㌫
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観蜘號職.
@悼㍉噛
濯質問文理解 2情報の統合 3立式 4解答
【図28:文脈の違いによる比較】
このグラフから,次のような特徴が見られる。
・ 「液量」「長さ」と「生産」で正答率のパターンが違う ・ 「液量」「長さ」は「3,立式」でつまずく
・ 「生産」は「2,情報の統合」で最初につまずく、その後さらに「3,立式」でつまず く
この2つの誤答パターンの違いはどのようにして起きたのかを考えた。
第1用法は「割合P」を求める問題である。だから、問題文に「基準量(サイダーの量)」、
「比較量(コーラの量)」の数値は両方とも書いてある。だから、「2,情報の統合」では、
問題文中に書かれている数値を比べて解答すればよい。それでも「生産」は約3割の児童 が「2,情報の統合」で誤答している。誤答の人数は「空白」が6人、「同じ長さを選択」
が5人目「長い方を選択」が1人、「複数選択していた」のが1人だった。「生産」の問題は 他に比べて「空白」の解答が多かった。解答時間は、児童がすべての問題に解答できるよ
うにとってある。それにも関わらず、「空白」の解答が多いのは、「生産」の問題が他の2 題より難しいからだと考えられる。
浅岡(1984)や麻柄(1992)などの研究では、児童は内包量概念が乏しいことが報告さ れている。本調査で扱った「生産問題」には「1時間あたりの針金の生産量」という内包量 が含まれている。この問題文中に扱われている量の違いにより、「生産問題」は他の2題よ
りも難しくなったのではないかと考えられる。
(5)調査結果のまとめ
ここまでの3つの観点からの分析により、本調査では以下のことがわかった。
第1用法は割合の値に関わらず、「3,立式」の過程で正答率を下げる。
第2用法・第3用法はP>1では「3,立式」、P〈1では「2,情報の統合」で正答率を 下げる。
・ 「液量問題」「長さ問題」に比べて「生産問題」は時間の知識を必要とするので難易度 が高い。