• 検索結果がありません。

神経細胞実験

ドキュメント内 博士学位論文 (ページ 121-126)

第 4 章 :オプトジェネティクスへの応用

4.8 電位取得用電極・マイクロレンズ・ピンホール集積チップ

4.8.5 神経細胞実験

作製したデバイスを用い、神経細胞実験を行う。神経細胞実験では、脳細胞スラ イスサンプルは用いず、ディッシュ内で神経細胞を培養し、神経細胞ネットワーク の構築を行う。また、神経細胞ネットワークの構築に合わせて、ウィルスを用い、

神経細胞への光反応特性の付加を行う。

Primary Cultureとウィルス発現は、本研究の実験に用いる光反応特性を有した神

経細胞ネットワーク形成に必要な処理である。通常の神経細胞は可視光反応特性を 有していない。そこで、Primary Cultureによりディッシュ状に形成した神経細胞に ウィルスを用いて、遺伝子を組み込み、可視光により反応するオプシンタンパク質 を細胞内に生成させる必要がある。

Primary Cultureおよびウィルスによる遺伝子発現の詳細を以下に示す。また、実

験の様子を撮影した画像を図4-45に示す。

1. 出産1日前の妊娠マウスを頸椎脱臼する。

2. 子宮を取りだし、シャーレ内で70 %エタノールに浸す。

3. 子宮をリン酸緩衝生理食塩水PBSのシャーレに入れて洗浄する。

4. 子宮から仔マウスを取りだし、別のPBSを浸したシャーレ内で弾頭する。

5. ろ紙上で脳を切開し、海馬を取り出す。

6. 海馬をハサミで細断し、ピペットを用い15 ml遠心管へ移動する。

7. 1000 rpm、3 minの条件で遠心分離する。

8. 上澄みのL15培地を捨てる。

9. 神経細胞分散液であるパパイン液 (Worthington 72 %Protein)、 5 ml+1 % DNase50 μlを濾過した後、遠沈管に加える。

116

10. 45~50 rpm、30 min、37 °Cの条件で遠心分離する。

11. ウシ胎仔血清20 %FBS (GIBCO)/L15培地を5 ml加え、パパイン液の反応を止め る。

12. 700 rpm、3 minの条件で遠心分離する。

13. 20 % FBSを取り除き、10 % FBSを加える。

14. 濾過により細胞のみを取り出す。

15. 0.5 %の濃度でPBSに希釈したトリンパブルーを加える。

16. 細胞を培養用のシャーレに移し、3 h培養する。

17. 細胞数をカウントする。ポリ-L-リジン(PLL)コートしたディッシュに細胞数が 1

×105、もしくは5×105となるようNeurobasalと培地を加える。

18. 2~3日間培養 (37 °C、5 % CO2)する。

19. ウィルス である C1V1 と蛍光タンパク質発現用遺伝子である FUGW をシャー レに加え数日培養する。遺伝子発現した細胞はFUGW により、緑色の蛍光を発 するので、これにより遺伝子発現の有無を判定する。遺伝子発現が確認された細 胞サンプルを用いて実験を行う。

細胞実験系を図 4-46 に示す。ディッシュは顕微鏡下に配置し、神経細胞ネット ワークとピンホールからの光を観測しつつ実験を行う。また、光源である 3WLED 側への入力、出力された神経細胞ネットワークからの電位は、Preampを介して取得 する。実際に構築した実験系を4-47に示す。本実験系にて、光刺激および細胞電位 の取得を試みた。チップ上に光源からの光が見られた。実際に取得された波形の一 部を図4-48に示す。実験結果より、ノイズが最大で20 mV程度発生しているので、

ノイズの処理およびネットワーク形成状態について評価する必要があると考えら れる。

117

(a) 実験用妊娠マウス (b) 解剖

(c) 胎児 (d) 脳切開

(e) 海馬 (f) 細断

図4-45 マウス胎仔の神経細胞実験の様子(その1)

118

(g) 遠心分離 (h) 濾過

(i) Neurobasal+培地滴下 (j) 培養

図4-45 マウス胎仔の神経細胞実験の様子(その2)

図4-46 電位取得実験系の模式図

119

図4-47 3要素を集積したデバイスを用いた電位取得実験の様子

図4-48 電極からの電位を取得した電位波形

時間 [s]

電極からの電圧 [V]

光照射のタイミングとは関係なく取得さ れた電圧

120

4.9 電位取得用電極・マイクロレンズ・ピンホール・光源

ドキュメント内 博士学位論文 (ページ 121-126)