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研究4VCSIによるCAI教材を用いた学習効果

の5回自己学習をし、正答率と所要時間および使用後の感想を記述してもらった。1回に つき20事例すべてを学習することとした。

 使用前後の効果判定のために、質問紙法を用いて、学生49名に協力依頼および周知を した上で、放課後集合法にて自記式調査用紙を配布し、その場で回収した。

使用前後の調査勇時は、使用前が2002年10月1日使用後が2003年1月23Nであ

った。

 調査内容は、VCSIに自由記述方式の質問を加えた。

 教材 20場面において、正答を選択できるという能力にとどまることなく、自分で応答 を考えて記述できる能力を習得する必要がある。そのために、教材使用前後ともにCN 教材で取り上げた場面とは異なる、次に示す5場面(図6−1,6−2)での患者の問いかけ に対する学生の応答を記述させた。

  場面1気分がのらない患者に歩行練習をすすめる場面

  場面21VH刺入口からの感染を恐れる患者に入浴をすすめる場面   場面3食事がストレスとなっている患者の訴えを聴く場面

  場面4シャワー浴を拒否する患者にシャワー浴をすすめる場面   場面5がんの転移を疑っている患者との会話場面

 分析方法として、教材使用前後における記述統計では、VCSIおよび各下位尺度・各項 目毎ならびに個人別の平均値と標準偏差(M±SD)を算出した。平均値の比較はt検定を 行ない、統計学的有意差はp<e.05とした。統計解析ソフトはSPSS lO.egf{fbr WTmdows

を用いた。

 また、設定した5場面における学生の応答内容の分析は、応答1文ごとに前述したVCSI の下位尺度である4因子を用いて分析した。

研究者3名がそれぞれ独自に分類した後、3名で協議したものを最終結果とした。教材 使用前後の全場面および場面毎における4因子の応答数の平均値を求め、統計解析ソフト はSPSS U.OJ蝕W血dowsを用いてt検定を行なった。同じく、統計学的有意差はp<

0.0δとした。

 なお、前に述べたように教材の解答選択肢はファシリテーター3領域で作成した。しか し、本研究ではVCSI下位尺度4因子を分析尺度としたため、その関連について検証した 結果、:Positiveに第N因子「相手の言動や気持ちの確認」が、 Negativeに第H因子「相手 の言動に対する評価」が、さらにNeVttra1に第1因子「相手および自己の開示」と第狙因

61

 81歳の男性、胃癌である。いったんレビンカテーテルが抜去となり水分摂 取ができるようになったが、腸蠕動の低下や嘔吐があり、再度レビンカテーテ ルが挿入された。歩行練習をすすめているがあまりやる気がない。

看護学生:今日も散歩に行きましょう。

患 者=気分次第やのお。えらくなかったら、やってもええけど… しんどかったら     のお。まあ、そのうち・・やるわ。

あなたならどう答えますか?

i雛灘

72歳の男性、肺癌である。手術後1ヶ月以上が経過しており、入浴もできる 状態になっているが、不安がありなかなか入浴する自信がない。

琶護学生は入浴をすすめたいと思っている。

看護学生・今日はお風呂はどうですか?

患 者:きのうから、咳や疾がでとるんや。お風呂に入りたい気持ちはあるんや。

     でもいつも風呂に入った後に、咳がでるからね。

あなたならどう答えますか?

図6−1 自由記述の問題場面1.2.

灘灘1

 83歳の女性、慢性心不全である。PaO2は60rw 80mmHgの状態で酸素療法を おこなっているe食事鍵が少なく点滴をしている。患者は食べなければならな いことがストレスになっているようだ。

患  者1ごはんがね、食べれんの。けど、食べんとあかんと思って口に持っていくと、

     えずくんよ。

あなたならどう答えますか?

懸灘

 Aさんは、70歳の女性である。悪性リンパ腫で、食事がすすまず栄養状態 が悪化したため、3臼前から、iVH(中心静脈栄養)を施行中である。それ

以後、刺入ロからの感染をおそれて、シャワー浴を拒否している。

看護学生 Aさん。いつも体拭くだけではさっぱりしないんじゃないですか?

    シャワー、浴びてみてはどうですか。

患  者=そうやなあ。でもな、針で刺しとるとこに水がついたらいかんと思うんや。

    もし、水がかかったらどうするんな。

あなたならどう答えますか?

離鑛

 60歳の男性、肺癌で放射線療法や化学療法を行っている。左肩や左腸骨に 痛みが出現し、転移への不安が需葉や態度に現れはじめた。癌告知は受けてい

ない。

看護学生 左肩の痛みはどうですか?

患  者・痛いわ…。 転移しとるな…。 ここ(肺)ほっといたけん…。

あなたならどう答えますか?

図6−2 自由記述の問題場面3.4.5.

63

子「傾聴しているという表現(反応・質問)」が対応することが明らかになった(淘江、

2003).

 さらに、1回目から5回渥の自己学習時における正答率と所要時間および自由記述させ た教材使用についての感想を分析した。

3結果と考察

 VCSIと下位尺度別および鰯人別得点および、紙面上の場面での記述の分析結果にそっ て、教材の学習効果を述べる。

 2群のVCSI得点は、{翻前における実験群(22名)・統制群(27名)のM±SDが、

それぞれ3.03±O.53 ・ 3.◎8±e.7、使用後は3.45±0.27・347±0.39であり、両群とも使 用前より使用後に得点が上昇していたが、使用前・後ともに両群における有意差はなかっ た(p<0.05)(表17・図7)。

 尺度得点および下位尺度(4因子)毎における実験群・統制群の得点では、両群ともに 尺度得点と第H因子に、実験群では加えて第IV因子にも有意差があった(表18・1、18−

2)e

また、個人別にみると、実験群では22名中8名(36.4%)、統制群では27名中10名(37.0%)

に尺度得点の有意な増加が見られた(表19)。

VCSI 4因子による紙面上の場面毎における応答数について見てみると、教材使用前で、

実験群と統制群の間に総応答数および各回子別応答数の平均値に有意差はなかった。教材 使用後でも、実験群と統制群の間に総応答数に有意差がなかったが、因子別ではすべての 因子において有意差があり、実験群が統制群より第班因子と第IV因子が多く、第1因子と 第∬因子が少なかった(表2◎一1、20−2)。

 実験ge ・統制群別にみると、実験群では全野面および場面2と場面5において、教材使 用により第∬因子が有意に減少し、第W因子が有意に増加していた。統制群では場面3に おいて、第二因子が有意に減少し、全場面と場面5において第1因子が有意に増加し、第 m因子が有意に減少していた(表21)。

 実験群における使用前の第K因子の減少と使用後の第N因子の増加について、応答発言 例を具体的に示すと表22のようになる。また、場面5(60歳の男性、肺癌で放射線療法 や化学療法を行っている。左肩や左腸骨に痛みが出現し、転移への不安が言葉や態度に表

表17実験群・統制群劉使用前後のVCS碍点

n=49

実験群轟ur 22 統制群n= 27 セ値

 M $D M SD

P値 使用前

使墨後

3.C3 C.53

3.45   α2フ

3.e8 O.7 3.47 O.39

O.28 e.45

e.s e.68

65

⑩⑩

表i8一一1 箋験群における各因子毎の使用前後VCS葦得点        n=22

         M $D M SD

第1因子 第9因子

第rs因子

第W因子

総得点

3.34 e.74

2メ17  ◎,59

3.6 e.52 2.7 O.87 3.凄 α58

3.5 3.38 3.78 3.13 3.49

O.49 0.59 **

O.44 0.65 **

e.43 **

** p〈e.ol

表1 8・一2統制群における各因子毎の使用前後VCSl得点        n=27

         M $D M $D

第1因子

第ll因子 第皿因子

第N因子

総得点

3.4 e.77 2.19 e.53 3.81  α7凄 2.93 O.77 3.14 e.58

3.39 3.59 3.92 2.99 3,52

e.71 0.62 **

O.59 0.72 0.36 **

** p〈e.o1

67

表192群の個人得点(VCSI)

案験群

n :22

統制群

rvtwfi

n:27

        M SD M $D

1.24 as * O.83

1D3

0.65 e.44

1.18 **

O.75 壌.25**

1.g? **

1D6 G97

e.83 **

g.7 1.11 **

1.25 **

e.74 0.93 **

1.02 e.g g.75 e.59

一一一一一一一一

?奄?

        M $D M $D

1234567890123456789◎12          1111窒1肇111222 4983385672337367772755 £7ゐa7844β2乃3︒﹂£2392Z烹£おjj 323 332322 2壌 33 32333 399凄2壌59342857488壌5941 t£α35フ﹂α諜惑濤潔3645薄£β鴻4忌7  0 遷◎◎◎ 1壌110◎壌壌◎壌1100 7728447821166肇9壌193643 £2藩5£262ゐ擁9£澄ゆ2フ£37歌◎3.a 333333333333333333 4

*p〈e.es **p〈e.o1

123456789012345678901234567          1111111蚕1122222222 45334335494272壌73456238333肇 怠蔭a Z歌423£382﹂君乞3お£ゆ£ 88t7乞£

り蘇へ0

       33332333 33232 3 2 2 223322733944壌766237フ6655683 2££3t擁ゆ忍君3£乳β達刀22396ゑ3勲868433 ︷11望 1凄で◎董壌 1︷1凄璽准◎◎肇1◎0111 883554897579766288625799396 擁蔭3漣£347︑2β£7£3灘擁58ゐ3憾蔭£フβ鑑37 334332333333333333333332 33

1.C6 **

1.37 1.45 * 1.58 e.87 0.86 * 乳◎6

t調

O.76

1D6

1.e2 蓄,24**

ID7 * e.55 e.24 ** 1 1.06 * 1.17

e66

0.7 **

  1 1.46 e.92 e.99 169 **

1.1 0.97 **

O.94 **

*p〈g.os **p〈o.o1

表2◎一 i使用前における2群間の平均応答数の比較

ww$ sw

第!因子第ff因子

第Pt因子

第W因子

舎計得点

2.67 2.90

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