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知的財産権の出願・登録状況 なし

ドキュメント内 分担研究報告書 (ページ 79-82)

2019年

H. 知的財産権の出願・登録状況 なし

関する報告はない。そこでフィブリノゲンでは ないが、血漿や濃縮凝固因子製剤のチンパンジ ーを用いた

in vivo

実験や臨床観察などから不 活化を評価した。第1期で使用されていたプロ ピオラクトン/UV処理は、3〜4Log程度

C

型 肝炎ウイルスを不活化できていたことが示唆 された。第2期の不活化工程は、不活化効果が 期待できるのは紫外線照射のみであったが、照 射の条件によって効果が変わるため評価でき なかった。第3期の乾燥加熱では濃縮凝固因子 製剤において

68

72

時間では感染が認められ たが、80度

72

時間では感染を阻止できたとの 論文があった。残念ながら感染価を測定した論 文を発見できず、加熱温度によってどの程度の 不活化効果があるのか評価できなかった。フィ ブリノゲン投与の症例報告や凝固因子での臨 床例から第3期に実施された乾燥加熱では完 全に

C

型肝炎ウイルスが不活化されていなかっ た可能性がある。ただし、原料に混入したウイ ルスの量によって感染リスクは変化するもの と考えられた。

厚生労働行政推進調査事業費補助金

(医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業)

「C型肝炎救済のための調査研究及び安全対策等に関する研究」(19KC2003)」

2019

年度分担研究報告書

「あらたにフィブリノゲン製剤投与歴の判明した患者への告知のあり方に関する考察」

研究分担者 正木尚彦 国立国際医療研究センター病院中央検査部門 臨床検査科診療科長

研究要旨:フィブリノゲン製剤投与後すでに

30

年以上が経過しているにもかかわらず、

医療機関における前向きな診療録調査により製剤投与歴があらたに判明する症例も少な からず存在する。製剤投与時の当事者ではない調査担当者が、告知を含めた取り扱いに逡 巡するとの声も聞こえており、その対応策の提示が本研究班にも求められている。今年度 の分担研究では文献的検索の一環として、2007年

10

月に発覚した「フィブリノゲン製剤 投与後に肝炎等発症が把握されていた患者

418

例への告知遅延事例」に関しての調査検討 会報告書を参照し、告知のあり方について若干の考察を行った。その結果、フィブリノゲ ン製剤投与後に肝炎等発症を契機に発見され、調査検討会によるアンケート調査に回答し た症例(111例)では約

90%において C

型肝炎ウイルス感染の可能性が想定されたこと、

アンケート調査時の告知により始めて製剤投与を認知した症例が約

40%存在したこと、告

知遅延による患者へのデメリットが否定し得なかった症例は1例存在したこと、等の知見 が再確認されたが、「肝炎等発症」という有害事象報告に基づいて作成された患者リストを ベースにして行われた検討であることから、少なからずバイアスを含む結果であることに 留意したい。厚生労働省が

2009

年度から

2012

年度に行ったフィブリノゲン製剤納入医療 機関(国立病院機構、国立高度専門医療センター、労災病院、社会保険病院、厚生年金病 院等の基幹病院)への訪問調査報告書も勘案すると、製剤投与に関する告知可能率は以前

50~60%であったが、これら諸調査からさらに約 10

年が経過した現在ではより低下し

ているものと考えられる。

A. 研究目的

今年度山口班では、フィブリノゲン製 剤投与に関するカルテ等確認作業を3施 設において前向き調査、1施設において 後ろ向き調査を実施し、これらの施設に おける投与判明者について診療科別の被 投与者数、投与本数、製剤の種類等の年 次的な推移を検討した。本調査の遂行過 程において各施設の調査担当者が直面し た課題の一つとして、あらたに判明した フィブリノゲン製剤投与の事実をどのよ うに当該患者に告知するのが適切かが挙

がり、研究班としてその回答を提言する ことが求められた。当然ながら投与歴の 判明した患者には可及的速やかに告知が なされるべきであるが、今回のカルテ調 査担当者が直接関与していない約

30

年前 の事案であるだけに、その対処に逡巡さ れるのもやむを得ないところである。

ところで、フィブリノゲン製剤投与に 起因する

C

型肝炎ウイルス(HCV)感染は いわゆる「薬害肝炎事件」として、2002 年

10

月以降東京、大阪、福岡、名古屋、

仙台の5地裁への提訴がなされ、2008年

1

16

日の「特定フィブリノゲン製剤及 び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤による

C

型 肝炎感染被害者を救済するための給付金 の支給に関する特別措置法(平成

20

年法 律第

2

号)」の公布を経て、2008年

12

14

日に原告団と国・製薬会社3社との和 解に到った。その過程で

TM

製薬株式会社 がフィブリノゲン製剤投与後に肝炎等発 症患者

418

例のリストを

2002

7

月、8 月に国に提出していたにもかかわらず、

投与事実の告知および肝炎ウイルス検査 の受検勧奨が当該患者に対して行われな かったことが判明し、2007年

10

月まで

5

3

ヶ月の遅れを生じたとされている。

この

5

年余の告知遅延がどのような医 学的影響をもたらしたかについて、宮村達 男国立感染症研究所所長(2008年当時)を 座長とする調査検討会(以下、宮村班)が 組織され、該当する

418

例の肝炎等発症患 者を対象としたアンケート調査による詳 細な検討が行われた。今年度は文献的検索 の一環として、この宮村班調査報告書を参 照、一部引用し、今後の告知のあり方につ いて考察した。

ドキュメント内 分担研究報告書 (ページ 79-82)