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発電所並びに変電所、開閉所及びこれらに準ずる場所の施設

第38条【発電所等への取扱者以外の者の立入の防止】

〔解 説〕 本条は、高圧又は特別高圧の機械器具等を施設する発変電所等において、取扱者以外の者が構内に立ち入 らないような措置を講ずることを示している。

第1項は、高圧又は特別高圧の機械器具等を屋外に施設する発変電所等は、土地の状況により人の立ち入るおそれがな い箇所を除き、第一号から第四号によることとしている。ここで、「土地の状況により」というのは、河川や断崖のよう に人が立ち入るおそれがないものを指している。

第一号は、発変電所等の構内に取扱者以外の一般公衆が立ち入らないようにさく、へい等を設けることを示し、更に 特別高圧の機械器具等を施設する場合は、人畜その他物体との接触防止のため、充電部分との離隔について第二号で示 している。38-1表に示すさく、へい等の高さとさく、へい等から充電部分までの距離との和については、若干考え方の 相違する点もあるが、基本的には特別高圧架空電線の地表上の高さと同様であるので、同じ値にしている(→第87条)。 この場合、さく、へい等と充電部分との離隔については規定していないが、特別高圧架空電線と他の工作物との接近又 は交差の規定を参照されたい(→第102条、第106条)。なお、さく、へい等と充電部分との最小離隔距離について、旧 電気技術基準調査委員会では解説38.1表の値を提案している。

解説38.1表 さく、へい等と充電部分との最小離隔距離 使 用 電 圧 最 小 離 隔 距 離

7kV以下 0.5m

7kVを超え35kV以下 1.5m

35kVを超え80kV以下 2.0m

80kVを超え115kV以下 3.0m

115kVを超え175kV以下 4.0m

175kV超過 4mに175kVを超える10kV又はその端数ごとに0.12mを加えた値

第三号は、出入口に立入禁止の表示をすることを示し、更に施錠装置を施設して施錠する等、取扱者以外の者の出入 りを制限する措置を講じることを第四号に示している。「取扱者以外の者の出入りを制限する措置」には、例えば守衛等 が出入りをチェックする場合や、電動シャッターのようなもので出入口を締め切る場合などが考えられる。

第2項は、第1項と同様に高圧又は特別高圧の機械器具等を屋内に施設する発変電所等についても、構内に取扱者以外 の一般公衆が立ち入らないように施設条件を示したものである。

自家用電気工作物の施設者が工場等の建物の一部を利用して高圧又は特別高圧の変電所等を施設する例があるが、こ の場合にも本項が適用されることとなる。すなわち広い建物の内部の一部をさく、へい等で囲み、その中に高圧又は特 別高圧の機械器具等を設置する場合は、充電部分との離隔は第1項第二号の規定による必要があるが(→第一号ロ)、壁、

間仕切り等により天井まで完全に仕切る場合は、出入口に立入禁止の表示をし、かつ、取扱者以外の者の出入りを制限 する措置を講じればよいこととなる(→第一号イ、第二号)。

ただし書は第1項の規定によるさく、へい等の内側にある建物については、屋外において取扱者以外の者が立ち入らな いような措置が講じられているため本項を適用しないこととしている。

なお、第1項及び第2項は公衆保安を目的としたものであり、取扱者以外の者とは一般公衆を対象としている。したが って、取扱者と保安協定の締結等をしている者は取扱者と同等と扱い、第1項及び第2項の取扱者以外の者には該当しな いこととしている。

第3項は、公衆保安が確保されている発変電所等においては、その発変電所等の周りに更にさく、へい等の施設や取扱 者以外の者の立入りを制限する措置を講じなくてもよいことを示している。

第一号は、さく、へい等により一般公衆が立ち入らないようにしている工場等の構内にある発変電所等は、危険であ る旨を表示するとともにハ及びニにより施設すれば、第1項及び第2項で規定するさく、へい等の施設や取扱者以外の者 の出入りを制限する措置を講じなくてもよいこととしている。

第二号は、従来、風力発電所で認められていた施設方法について、その他の設備でも同様に施設できることを明確に するため、○23解釈で追加したものである。中小工場等の受電場所又は風力発電所若しくは太陽電池発電所等に施設する 高圧又は特別高圧の機械器具等を、イからニにより施設すれば、第1項及び第2項で規定するさく、へい等の施設や取扱 者以外の者の出入りを制限する措置を講じなくてもよいこととしている。

具体的には、高圧又は特別高圧の機械器具等は、キュービクル等に収納して施錠するか、人が容易に触れるおそれが ないように架台の上に施設し、いずれの場合においても危険である旨を表示することとしている。また、機械器具相互

を接続する電線については、電線路と同等に施設することとしており、取扱者以外の者が発変電所等の構内に立ち入っ た場合でも、保安が確保されるようにしている。

第39条【変電所等からの電磁誘導作用による人の健康影響の防止】

〔解 説〕 本条は、変電所又は開閉所から発生する磁界について規定している(→第31条解説)。

第3項では、IEC規格に従い、39-1表に測定場所の区分による測定方法の適用例を示した。適用例に該当しない場合は、

適用例及びIEC規格の付属文書を参考として測定方法を判断することとなる。

第40条【ガス絶縁機器等の圧力容器の施設】

〔解 説〕 一般の高圧ガスについては、高圧ガス保安法(昭和26年法律第204号)及び労働安全衛生法(昭和47年法律 第57号)に基づくボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号)により取り締まられるが、電気工作物と しての高圧ガスについては、高圧ガス保安法においては、同法第3条第1項第六号及び同施行令第2条第2項で「発電、変 電又は送電のために設置する電気工作物並びに電気の使用のために設置する変圧器、リアクトル、開閉器及び自動しゃ 断器であってガスを圧縮、液化その他の方法で処理するもの」は同法による適用を除外され、またボイラー及び圧力容 器安全規則においては、同規則第125条第一号に基づく電気事業法の適用を受けるボイラー及び圧力容器は同規則の認可、

検査及び報告を要しないことになっている。

第1項は、発変電所等に施設されるガス絶縁機器について、圧力容器としての保安の確保及び絶縁耐力の維持の観点か ら規定している。圧縮絶縁ガスを使用した機器としては、主にSF6ガスを絶縁ガスとして使用した母線及び開閉器類があ り、これによるコンパクト変電所の建設が主流となっている関係から、空気圧縮装置の全面準用を○47基準以降独立して 示したものである。

第一号は、ガス絶縁機器の耐圧試験について、最高使用圧力の1.5倍の水圧に耐えることとしている。なお、大形圧力 容器などであって、構造上水を満たすことに適さないものについては、水圧の代わりに気圧で試験を行うこととしてお り、この場合の試験圧力は最大使用圧力の1.25倍でよいこととしている(日本工業規格 JIS B 8265(2010)の「8.5 耐 圧試験」参照)。変圧器の窒素ガス封入装置等のガスは、絶縁のためではなく変圧器の絶縁油に水分が混入し、劣化する のを防止するために使用されるものであり、低圧力で保安上特に問題がないことから、使用圧力が100kPa以下であるも のについては本号の対象範囲から外した。なお、SF6ガス絶縁開閉装置等の圧力は、一般に500kPa~2MPaである。

また、「圧力を受ける部分であって外気に接する部分」としたのは、異常圧力上昇による破裂を想定した場合の外部へ の影響のみを示せば足ると判断したためである。

ただし書は、ガス圧縮機に接続して使用しない封じきりのガス絶縁機器は、使用圧力が500kPa程度と低圧であること、

圧力変化が少ないこと、エネルギーの供給もなく安定した状態で使用していること、さらに通常の運転時内部事故等に おいて最高使用圧力で変形しない設計・構造であれば、事故時の内圧上昇で破損するおそれが無いことが、電気協同研 究「ガス絶縁開閉装置仕様・保守基準」(第52巻第1号)で確認されていることから、最高使用圧力の1.25倍の水圧試験 でもよいこととしている。

第二号は、ガス圧縮機を有するものにあっては、制御回路等の故障による圧縮機の連続運転等により圧力が異常に上 昇するおそれがあるので、その危険を防止するために安全弁を設置することを示している。ガス圧縮機を有しないもの については、個々に圧力上昇による危険の有無を検討し、判断している。

なお、ガス絶縁機器の圧力を受ける部分の材料の種類、材料の許容応力、構造等の規格については特に示していない が、今後も保安上の検討を十分に行う必要がある。

第三号は、封入ガスの圧力低下は、内部せん絡等の原因となり、他に危険を及ぼすおそれ及び電力の供給支障を生じ るおそれがあることから、圧力の低下を警報する装置又は絶縁ガスの圧力を計測する装置を設けることとしている。

第四号は、絶縁ガスの化学的性質を示したもので、可燃性及び有毒性のものでないこととしたのは、万一運転時や取 扱い時にガス絶縁機器からガスが漏れた場合でも災害を発生させないためである。

第2項は、電力系統において最も重要な地位を占める遮断器及び開閉器について、その保安及び機能の確保という面か ら開閉器及び遮断器の操作用及び消弧用に使用する高圧ガス設備のうち圧縮空気装置について規定している。

第一号は、耐圧試験について示したもので、前項第一号と同様である。

第二号イは、圧縮空気装置の空気タンクの規格を示している。日本工業規格 JIS B 8265(2010)「圧力容器の構造-一 般事項」は、圧力容器関連4法(高圧ガス保安法、電気事業法、ガス事業法及び労働安全衛生法)における技術基準(省 令、告示など)の整合を図り、各技術基準における共通事項を一般事項として規定しているため、空気タンクの材料、

材料の許容応力及び構造は、同JISに準じることとした。

ロは、最低限のタンク容量を示したものである。なお、JECでは圧縮空気操作による遮断器については、最低2回連続