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理想変成器

ドキュメント内 c 2009 i (ページ 184-193)

第 9 章 変成器 167

9.4 理想変成器

V1= jωL1Z2

jωL2+Z2I1 (9.22)

を得る。(1)の解答よりL2=n2L1なので V1

I1

= jωL1Z2 jωn2L1+Z2

=

jωL1Z2 n2 jωL1+Z2

n2

(9.23)

これはインダクタンスL1のコイルとインピーダンスZ2

n2 の素子の並列接続時の合成 インピーダンスを表している。

(4) Z2の大きさが十分小さいときは

jωL1+Z2

n2 ;jωL1 (9.24)

と近似して、

V1

I1 ;jωL1

Z2

n2 jωL1 = Z2

n2 (9.25)

(5) 式(9.20)において、

jωL2+Z2;jωL2 (9.26)

と近似して

I2 I1

= jωM jωL2+Z2

;jωM jωL2

=−M L2

=1

n (9.27)

J

9.4 理想変成器

【例題9.4

図9.24の回路に関して以下の問に答えよ。

(1) 回路中の理想変成器(巻線比n1 :n2)における端子電圧・端子電流(V1,V2,I1,I2) の関係式を記せ。

(2) Z2,I2,V2の関係を記せ。

(3) E1,Z1,I1,V1の関係を記せ。

図9.24例題9.4

(4) 以上の式からV1,V2を消去してI1,I2を求めよ。

〔解答9.4

(1) 以下のとおり。

V1:V2=n1:n2 (9.28)

n1I1+n2I2= 0 (9.29)

(2)

V2=−Z2I2 (9.30)

(3)

E1=Z1I1+V1 (9.31)

(4) 式(9.28)と式(9.30)より

V1= n1

n2

V2=−n1

n2

Z2I2 (9.32)

式(9.29)より

I2=−n1 n2

I1 (9.33)

式(9.32)および式(9.33)より

V1= (n1

n2

)2

Z2I1 (9.34)

式(9.31)に代入して

E1=Z1I1+ (n1

n2 )2

Z2I1 (9.35)

9.4 理想変成器 °c大豆生田利章2009 181 これより

I1= E1

Z1+ (n1

n2

)2

Z2

= n22E1

n22Z1+n12Z2

(9.36)

式(9.33)より

I2=−n1 n2

I1= n1n2E1 n22Z1+n12Z2

(9.37) J

問題9.21

図9.25の回路に関して以下の手順に従い、一次側から見たインピーダンスZ=E/I1を求めよ。た だし、理想変成器の巻線比はn1:n2:n3であり、n26=n3であるとする。

図9.25問題9.21

(1) 理想変成器の端子電圧V1,V2,V3の間に成り立つ関係式を示せ。

(2) 理想変成器の端子電流I1,I2,I3の間に成り立つ関係式を示せ。

(3) I2I3の関係を用いて(2)の解答からI3を消去せよ。

(4) 理想変成器の二次側の閉路に関して、キルヒホッフの電圧則を適用した結果を記せ。

(5) (4)の解答に(1)および(3)の解答を代入して、I2,V2,V3を消去し、Zを求めよ。

問題9.22

図9.26の左の回路と右の回路が等価になるようにしたい。以下の手順にしたがって、L1, L2, M の値を定めよ。電源の角周波数はωとする。

(1) 左の回路に対して理想変成器の基礎式を用いて、V1V2およびI2I3の関係を記せ。

(2) 左の回路に対してキルヒホッフの電流則を用いて、I1,I3,I4の関係を記せ。

(3) 左の回路におけるV1I4の関係をLを使って示せ。

(4) (1)から(3)の結果を用いて、左の回路におけるI1,I2,V1の関係を求めよ。

(5) (1)から(3)の結果を用いて、左の回路におけるI1,I2,V2の関係を求めよ。

(6) 右の回路において変成器の基礎式を用いて、I1,I2,V1,V2の関係式を記せ。

(7) 以上の各式を用いて、右の回路のL1,L2,Mの値を、左の回路で与えられた値を用いて表せ。

(8) 右の回路の結合係数kの大きさを求めよ。

V1 L V2

I4

L1 L2

V1 V2

図9.26問題9.22

問題9.23

図9.27のように理想変成器とインピーダンスZ0 の素子を接続した。このとき電源から見た回 路のインピーダンスZ を、以下の手順にしたがって求めよ。ただし、理想変成器の巻線比は 1 :n (n6= 1)であるものとする。

図9.27問題9.23

(1) 理想変成器の一次側の電圧V1と 二次側の電圧V2の関係式を記せ。

(2) V2Enを用いて表せ。

(3) 理想変成器の一次側の電流I1と 二次側の電流I2の関係式を記せ。

(4) キルヒホッフの電流則を用いて回路の電流Iと理想変成器に流れる電流I1,I2の関係を求 めよ。

(5) I2Inを用いて表せ。

(6) キルヒホッフの電圧則を用いてE,Z,I2,V2の関係を求めよ。

(7) 以上の解答からZを求めよ。

問題9.24F

図9.28の回路の共振周波数を求めよ。理想変成器の巻線比はn1:n2であるとする。

9.4 理想変成器 °c大豆生田利章2009 183

図9.28問題9.24

第 10 章

二端子対網

10.1 二端子対網の表現方法

【例題10.1

図10.1の回路の アドミタンス行列Y、インピーダンス行列Z、縦続行列Fを求めよ。た だし、Y1Y2Y3はそれぞれの素子のアドミタンスである。

図10.1例題10.1

〔解答10.1

キルヒホッフの電流則より

I1=Y1V1+Y2(V1−V2) (10.1) I2=Y3V2+Y2(V2−V1) (10.2) であるので、

I1= (Y1+Y2)V1−Y2V2 (10.3) I2=−Y2V2+ (Y2+Y3)V2 (10.4) となるの。これより、アドミタンス行列Yは

Y=

[Y1+Y2 −Y2

−Y2 Y2+Y3

]

(10.5)

10.1 二端子対網の表現方法 °c大豆生田利章2009 185 インピーダンス行列はアドミタンス行列の逆行列なので

Z=Y1= 1

Y1Y2+Y2Y3+Y3Y1

[Y2+Y3 Y2 Y2 Y1+Y2

]

(10.6) 式(10.4)より

V1= (

1 + Y3

Y2

) V2 1

Y2

I2 (10.7)

となる。式(10.3)に式(10.7)を代入してV1を消去すると、

I1= (Y1+Y2) {(

1 + Y3

Y2

) V2 1

Y2

}

I2−Y2V2 (10.8)

= Y1Y2+Y2Y3+Y3Y1 Y2

V2 (

1 +Y1 Y2

)

I2 (10.9)

となる。式(10.7)および式(10.9)より、I2の向きに注意すると、縦続行列Fは、

F=



1 + Y3 Y2

1 Y2

Y1Y2+Y2Y3+Y3Y1

Y2

1 +Y1

Y2

 (10.10)

J

問題10.1

縦続行列Fの行列要素をインピーダンス行列Zの行列要素を用いて表せ。

問題10.2

図10.2の二端子対網のインピーダンス行列Zおよび縦続行列Fを求めよ。

図10.2問題10.2

問題10.3

図10.3の二端子対網のアドミタンス行列Yおよび縦続行列Fを求めよ。

問題10.4

図10.4の二端子対網のインピーダンス行列Z、アドミタンス行列Yおよび縦続行列Fを求めよ。

図10.3問題10.3

図10.4問題10.4

問題10.5

図10.5の二端子対網のインピーダンス行列を求めよ。

図10.5問題10.5

問題10.6F

図10.6のように、インピーダンス行列がZの二端子対網にインピーダンスZ1Z2の素子を接続 して新たな二端子対網を作った。この二端子対網に関して以下の問に答えよ。

図10.6問題10.6

(1) V1I1I10Z1の間の関係式を記せ。

10.1 二端子対網の表現方法 °c大豆生田利章2009 187 (2) V2V20I2Z2の間の関係式を記せ。

(3) インピーダンス行列の行列要素を用いて、V1V20I10I2の関係式を記せ。

(4) 以上の式を用いて図10.6の二端子対網のZ行列を求めよ。

問題10.7

図10.7の変成器の縦続行列Fを求めよ。

図10.7問題10.7

問題10.8

図10.8の巻線比1 :nの理想変成器の縦続行列Fを求めよ。

図10.8問題10.8

問題10.9FF

図10.9の二端子対網に関して以下の問に答えよ。ただし、理想変成器の巻線比は1 :nである。

図10.9問題10.9

(1) V1V10I1Y の間の関係式を記せ。

(2) V10V2の間の関係式を記せ。

(3) I1I2の間の関係式を記せ。

問題10.10F

図10.10の二端子対網のインピーダンス行列を求めよ。

図10.10問題10.10

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