18)元永拓郎(2007)援助者・救助者のストレス.こころの健康,22,(2),58-65.
19)南雲直二(2003)障害受容の相互作用論-自己受容を促進する方法としての社会受容-.
総合リハビリテーション,31,811-814.
20)中野陽子(2010)知的障害者を支援するソーシャルワーカーの研修課題に関する研究
- 経験年数による差異に焦点を当てて-.田園調布学園大学紀要,第
5
号,117-135.
21)中田晴美・坂井志麻・柳 修平・犬飼かおり・服部真理子・大堀洋子(2011)介護支
援専門員が退院調整時に医療機関に求める情報共有内容と地域連携のあり方に関する 研究 ~介護支援専門員の経験年数による比較に焦点をあてて~.東京女子医科大学看 護学会誌, 6,(1),53-60.22)小川 浩(2000)ジョブコーチとナチュラルサポート.職業リハビリテーション,13,
25-31.
23)奥田のり美・桶河華代(2012)看護師の専門的自立性と基本的属性との関係.聖泉看
護研究,1,63-72.24)大谷博俊(2005)企業と地域障害者職業センターの連携による知的障害児の移行支援.
職業リハビリテーション,18,(2),18-24.
25)大谷博俊・有田孝子(2008)
知的障害児の進路指導における教員とジョブサポーターとの連携に関する考察-B校の就業体験にみる教員とジョブサポーターとの連携に視点 をあてて-.職業リハビリテーション,22,(1),14-20.
26)大谷博俊(2009)特別支援学校高等部における知的障害児の進路指導に関する考察-A児
に対する企業就労のための移行支援の分析を通して-.職業リハビリテーション,23,
(1),10-16.
27)Seltzer, M. M., Floyd, F., Greenberg, J., Hong, J., Lounds, J., &Doescher, H. (2009) Factors predictive of Midlife Occupational Attainment and Psychological
Functioning in Adults With Mild Intellectual Deficits. American Journal of Intellectual and Developmental Disabilities
,114,128-143.28)篠 翰(2007)進路指導・キャリア教育の諸活動.吉田辰夫・篠 翰,進路指導・キャリア
教育の理論と実践,49-75.29)障害者職業総合センター(2009)発達障害者の就労支援の課題に関する研究.
30)對﨑加奈子・中井 毅(2008)商業科目「販売実践」の実践研究~自己分析ワークシー
トの作成~.筑波大学附属坂戸高等学校 研究紀要,45,141-147.31)上田
敏(1980)障害の受容-その本質と諸段階について-.総合リハビリテーション,8,(7),515-521.
32)渡辺明広(2009a)軽度の知的障害生徒を対象とした高等部特別支援学校等における、教 科「流通・サービス」の設置と他の専門教科の実施状況 -職業教育についての調査と キャリア発達の視点からの検討-.職業リハビリテーション,22,No.2,2-12.
141
33)渡辺明広(2009b)知的障害高等特別支援学校(特別支援学校高等部)における「流通・
サービス」の実施状況についての調査研究.特殊教育学研究,47,(1),23-35.
34)Wright, B. A. (1960) Physical disability :
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35)山本幸生(2009)学校設定科目におけるキャリア教育の取り組み.進路指導,82, (1),
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36)柳沢君夫(2008)自律訓練を利用する高次脳機能障害が疑われる男性への就労への取
り組み.社会福祉学,49巻,第2
号,163-175.142
第 3 章 まとめと今後の展望
第 1 節 知的障害教育における進路指導研究の視座
本研究では、知的障害特別支援学校の進路指導における連携を論じるために、関係者の 知的障害者に対する支援の認識、価値観等を措定し、対象化している。さらに、教育課題 の進展過程を捉え、その分析を試みている。また、知的障害特別支援学校における進路学 習の授業としての質を問うために、授業的方法に則して進路学習の意義を明らかにしてい る。
これまでの知的障害特別支援学校の進路指導における連携に関わる研究では、支援の多 面性が顕在化されていないという課題が認められた。進路指導の連携においては、支援の 対象者は共通であったとしても、各支援者の支援に対する認識、支援に対する価値観等は 必ずしも同じであるとはいえないのである。一方、進路学習に関するこれまでの研究では、
授業的方法に則して進路学習が検討されていないという課題が認められた。
このような研究上の課題を克服するためには、関係者の教育課題に対する認識、価値観 等を措定し、対象化する研究手法が必要である。
本研究で用いた研究法は、知的障害特別支援学校における進路指導を、教育課題・課題 の関係者・課題の進展過程の観点で捉え、分析するものであったといえる(Fig.4-3-1-1)。
障害者職業カウンセラー 事業所の担当者
保護者 ジョブサポーター 等
企業への就労 追指導 離職 就業体験 進路学習
当事者(生徒) 教員(進路担当者、授業者等)
Fig.4-3-1-1 知的障害教育における進路指導研究の視座
時間の経過 教 育 課題
143
このような構造化された研究手法は、従来の、知的障害者に対する進路指導研究におい ては明確に位置づけられていない。その意味で、本研究は、知的障害教育における進路指 導に関する新たな研究アプローチであるといえるのではないか。
第 2 節 知的障害教育における進路指導研究論の構築に向けて
本研究で対象とした知的障害者は、喫緊の課題であると推察される軽度の知的障害を 有する生徒が中心であった。その選定は、知的障害特別支援学校高等部の現状に鑑みたも のである。進路指導において、彼らの中には、進路指導に困難を有するものが少なくない。
例えば、特別支援学校高等部における進路指導上の課題として、彼らの障害受容の困難さ を挙げることができる。
特別支援学校高等部における進路指導推進のため、進路指導担当者が地域福祉サービス の状況、実習先情報の共有や指導課題の報告等を定期的に行う機会が設けられている。こ のような機会は、地域特別支援学校進路指導担当者会などの名称で呼ばれており、特別支 援教育推進のために、教育委員会や特別支援学校長会の組織の一部として位置づけられて いる。著者は、ここに平成
20
年度から参画し、進路指導上の課題の整理・検討、あるいは 助言等を行っている。この間、障害を受容できないことに起因すると見られる進路指導・支 援の困難な事例は、知的障害特別支援学校を始めとして、視覚障害特別支援学校、聴覚障 害特別支援学校からも報告されている。このような事例では、進路先未決定に結びつきや すく、容易に引きこもりなど社会生活への不適応状態に陥るケースも存在する。代表的な 例としては、知的障害が軽度な場合、福祉的なサービスの利用を頑なに拒み、企業就労に 固執する、あるいは強硬に進学を主張するなどである。また、これらのことは特別支援学 校に在籍する知的障害のない発達障害者についても同様にみられる。知的障害教育における進路指導の研究は、このような進路指導に関わる困難さを研究対 象として包摂し、教育課題・課題の関係者・課題の進展過程を構造化し、それらを分析・究 明すると共に、解決の方途に言及できる進路指導研究論へとさらに発展させる必要がある と思う。