2.7.6.16.1 試験方法の概略
治験の標題:
前立腺癌患者を対象とした
FE200486
の反復投与時の長期安全性及び忍容性を検討する非盲 検,多施設共同,継続投与試験治験責任医師名: 他
治験実施施設: 他 北欧及び東欧の
7
カ国の計28
施設公表論文:なし
治験期間:2.9年(154週間)
治験開始日:2003年
3
月25
日(最初の患者の初回来院日)治験終了日:2006年
3
月6
日(最後の患者の最終来院日)開発のフェーズ:第
II
相試験目的:
主要目的:
●
前立腺癌患者を対象に,ASP3550の反復投与時の長期安全性及び忍容性を検討する。副次目的:
●
前立腺癌患者を対象に,ASP3550の反復投与時のテストステロン長期抑制効果を検討す る。● ASP3550
の反復投与時の血清5α-dihydrotestosterone
(DHT)値,血清黄体形成ホルモン(LH)値,血清卵胞刺激ホルモン(FSH)値及び血清前立腺特異抗原(PSA)値の長期的変化を 検討する。
試験方法:
本試験は,前立腺癌患者を対象に
ASP3550
の反復投与時の長期安全性及び忍容性を検討する 海外第II
相試験[CS07](以下[CS07]と略す)の非盲検,多施設共同,継続投与試験であっ た。[CS07]で
ASP3550
の効果が認められた患者が,継続投与試験である本試験の対象となった。患者は,[CS07]と同じ投与量及び同じ投与液濃度の
ASP3550
を継続して投与された。投与間隔は,[CS07]での
ASP3550
の効果を基に患者ごとに変更したが,最低期間は4
週(28テストステロン抑制(テストステロン値が
0.5 ng/mL
以下)持続時間を基に,以下のような投 与間隔でASP3550
の投与を受けた。・テストステロン抑制持続時間が
28~55
日の場合,ASP3550は4
週に1
回投与・テストステロン抑制持続時間が
56~83
日の場合,ASP3550は8
週に1
回投与・テストステロン抑制持続時間が
84~111
日の場合,ASP3550は12
週に1
回投与・それ以降は,40週を最大投与間隔として適宜設定した。
患者は
4
週ごとに観察され,テストステロン抑制不十分の基準に達するまで投与を継続した。患者は試験完了後,治験責任(分担)医師の判断により,前立腺癌の他の治療に移行しても よいこととした。
被験者数(計画時及び解析時):
[CS07]には
180
例が組入れられ,172
例に治験薬の投与が行われた。これらの患者のうち,Day 28
のテストステロン値が0.5 ng/mL
以下であった131
例が本試験(継続投与試験)に組入 れられた。Intention to Treat(ITT)解析対象集団
120(20)群(20 mg/mL
の投与液濃度で投与量120 mg
を示す):20例120(40)群(40 mg/mL
の投与液濃度で投与量120 mg
を示す):6例160(40)群(40 mg/mL
の投与液濃度で投与量160 mg
を示す):7例200(40)群(40 mg/mL
の投与液濃度で投与量200 mg
を示す):24例200(60)群(60 mg/mL
の投与液濃度で投与量200 mg
を示す):17例240(40)群(40 mg/mL
の投与液濃度で投与量240 mg
を示す):20例240(60)群(60 mg/mL
の投与液濃度で投与量240 mg
を示す):14例320(60)群(60 mg/mL
の投与液濃度で投与量320 mg
を示す):23例 合計131
例被験者数設定の根拠:
目標症例数の算出は実施しなかった。
診断及び主要な組入れ基準:
選択基準
[CS07]の選択基準
以下の基準を満たす場合,[CS07]の対象とした。
1. 18
歳以上の男性で,組織学的に前立腺癌(すべてのステージ)であることが確認されては除く。根治的前立腺摘除術又は放射線療法の後,
PSA
上昇した患者は組入れてよいこと とした。2. Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)の performance status(P.S.)が 2
以下の患者3.
ベースライン(Day 0)の血清テストステロン値(集中検査測定値)が正常範囲下限よりも高い患者
4.
血清PSA
値(集中検査測定値)が2 ng/mL
以上の患者5.
少なくとも6
カ月以上の生存が期待できる患者[CS07A]の選択基準
以下の基準を満たす場合,本試験の対象とした。
1.
[CS07]を完了した患者2.
[CS07]のDay 28
に中止基準に該当しなかった患者患者の同意は[CS07]又は[CS07A]の開始前に文書にて取得した。
除外基準
[CS07]の除外基準
以下の基準のいずれかに該当する場合,[CS07]の対象としなかった。
1.
前立腺癌の内分泌療法[除睾術又は性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト,GnRH
アンタゴニスト,抗アンドロゲン剤,エストロゲン剤,PC Spec等]を以前受けた ことがある又は現在受けている患者2.
スクリーニング前12
週以内に血清テストステロン値又はテストステロンの機能に影響を 与える他の薬剤治療を受けた患者3.
スクリーニング後6
カ月以内に根治療法(根治的前立腺摘除術又は放射線療法)を予定し ている患者4.
以下の既往歴を有する患者。重度の喘息(毎日吸入ステロイドの治療を必要とする),アナフィラキシー反応,クイン ケ浮腫。
5.
治験薬の成分に対する過敏症を有する患者6.
前立腺癌及び適切に処置された基底細胞癌又は表在性の扁平上皮癌以外の癌に過去10
年 以内に罹患した患者7.
血清ALT
値が正常範囲上限の2
倍を超える又は血清総ビリルビン値が正常範囲上限を超 える値を示した患者8.
試験の参加又は試験の結果の評価の妨げになると治験責任(分担)医師が判断した,臨床 上問題となる臨床検査値の異常値を有する患者9.
治験責任(分担)医師により試験参加又は試験結果に影響を与える可能性があると判断さ れた,過度のアルコール又は薬物乱用を含む,臨床的に問題となる神経障害,胃腸障害,腎障害,肝障害,循環器疾患,精神疾患,肺疾患,代謝異常,内分泌疾患,血液疾患,皮 膚疾患,感染性疾患又はその他の疾患を有する患者
10.
適切な理解や協力を妨げる精神的障害又は言語障害のある患者11.
スクリーニング前12
週以内に治験薬の投与を受けた患者12.
過去に[CS07]に参加した患者[CS07A]の除外基準
[CS07]を完了しなかった患者は,[CS07A]の対象としなかった。
被験薬,用量及び投与方法,ロット番号:
被験薬:
ASP3550
バイアル:1バイアル中にASP3550
を20 mg,40 mg,88 mg
又は128 mg
含有する 注射用凍結乾燥製剤2.5%マンニトール溶液又は注射用水で溶解し,20 mg/mL,40 mg/mL,60 mg/mL
の投与液濃 度とした。用量及び投与方法:
20 mg/mL,40 mg/mL
あるいは60 mg/mL
に調製したASP3550
を,表2.7.6.16-1
に示した投与 液量及び注射回数に従って,腹部の皮下に注射した。表2.7.6.16-1 投与群と投与量
投与群 投与量 投与液濃度 投与液量 注射回数
120(20) 120 mg 20 mg/mL 3.0 mL 2
120(40) 120 mg 40 mg/mL 3.0 mL 1
160(40) 160 mg 40 mg/mL 2.0 mL 2
200(40) 200 mg 40 mg/mL 2.5 mL 2
200(60) 200 mg 60 mg/mL 3.3 mL 1
240(40) 240 mg 40 mg/mL 3.0 mL 2
240(60) 240 mg 60 mg/mL 4.0 mL 1
320(60) 320 mg 60 mg/mL 2.7 mL 2
Source:CS07A総括報告書,Table 5-1(5.3.5.2-11)
ロット番号:
ASP3550 20 mg:25103,03F10-01,03K13-01,04C29-01
ASP3550 40 mg:22601,24806,31303,03G07-01,03H04-01,03I11-01,04F21-01 ASP3550 88 mg:04D19-02,04G05-01
ASP3550 128 mg:04C15-01,04E21-01
治験実施計画書で規定された治験薬投与期間:
本試験に組入れられた患者は,十分な科学的データが集積されるまで投与を継続された。
安全性の問題,病勢進行又は患者が試験の手順を遵守できないと判断された場合は,治験責 任(分担)医師の判断で試験を中止してもよいこととした。
また,投与
4
週後以降で,以下のテストステロン抑制不十分の基準に達した場合,試験は中 止とした。・1回でも来院時に測定した血清テストステロン値が
1.0 ng/mL
を超えた場合・来院時に測定した血清テストステロン値が
2
回連続で0.5 ng/mL
以上かつ1.0 ng/mL
以下 であった場合154
週後,いずれの投与群でも十分な割合の患者にテストステロン抑制効果がみられなくなっ たため,試験依頼者は本試験を終了した。対照治療,用量及び投与方法,ロット番号:
該当なし
前治療・併用治療:
[CS07]に組入れられた患者は,前立腺癌の内分泌療法(除睾術又は
GnRH
アゴニスト,GnRH
アンタゴニスト,抗アンドロゲン剤,エストロゲン剤,PC Spec
等)との併用は禁止とした。根 治目的で前立腺摘除術又は放射線療法を受けた患者で,以前受けたネオアジュバント内分泌療 法が最大6
カ月であり,[CS07]登録前の少なくとも6
カ月前に終了している場合は参加可能 とした。更に,血清テストステロン値又はテストステロンの機能に影響を与える他の薬剤,例えばス ピロノラクトン,ドンペリドン,シメチジン,アミトリプチリン,メチルドーパ及びフィナス テリド等との併用治療を受けた患者は[CS07]から除外した。ASP3550以外の治験薬との併用 投与も禁止とした。
本試験では,病勢進行がみられた場合,治験責任(分担)医師の判断で前立腺癌に対する他 の治療は許容した。ただし,除睾術又は
GnRH
アゴニスト及びGnRH
アンタゴニストの投与は 禁止とした。評価スケジュール:
[CS07]及び本試験の評価スケジュールを表
2.7.6.16-2
及び表2.7.6.16-3
に示した。表2.7.6.16-2 [CS07]の評価スケジュール
Visit 1 2 3 4 5 6 7a) 8a) 9a) 10a) 11b) 12b) 13b) 14b)→c) 最終 追跡
調査
Weeks 0 − − 1 2 3 4 5 6 7 8 ..+1 +4~
6d)
Days 最大
−14
0 1 2 3 7 14 21 28 35 42 49 56 ..+7 +30~
45 スクリーニン
グ
●e) 前立腺癌
組織学的診断 ステージ
●f)
ECOG P.S.ス コア
●
体重 ● ●
身体所見 ● ●
心電図 ● ● ● ● ●
バイタルサイ ン
● ● ●
血液学的検査 血液生化学的 検査,
尿検査
● ●j) ● ● ● ●l) ●n)
注射部位反応 の評価
●g) ● ● ● ● ● ● ●o) ●o) ●o) ●o) ●o) ●o) ●
有害事象 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●l) ● ●
併用薬 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●l) ● ●
治験薬の投与 ●
臨床的観察 ●h) 採血
(血液検体)
血漿中 ASP3550
●i) ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●
テストステ ロン/ DHT / LH / FSH / SHBG
● ●i) ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●
PSA ● ●j) ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●
抗ASP3550 抗体
● ●m) ● ●
中止基準の確 認
●k) ●k) ●k) ●k) ●k) ●k) ●k) ●k)
a:Day 0との関連で± 2日以内に実施してもよいこととした。
b:Day 0との関連で± 4日以内に実施してもよいこととした。
c:追加の来院は,中止基準に該当するまで1週間に1回とした。
d:試験を中止し,ASP3550の投与を継続しない場合のみで,最終の来院の4~6週後に実施した。
e:同意の取得,選択基準/除外基準の確認,既往歴/合併症,患者背景,喫煙歴やアルコール歴の調査及び身長 の測定を実施した。
f:直腸診及び骨シンチグラフィがスクリーニング前12週以内に実施されていない場合は実施することとした。
g:注射部位反応の評価は治験薬投与前及び投与3時間後に実施した。
h:治験薬の投与後少なくとも3時間は臨床的観察(血圧及び脈拍数の測定も含む)を実施することとした。
i:治験薬投与前及び投与3時間後に実施
j:治験薬投与前に実施
k:いずれかの中止基準に該当した場合,最終の来院とした。
l:4週間に1回実施 m:12週間に1回実施
n:安全性の評価のための臨床検査値の測定は,最終来院前の4日以内に実施してあれば,最終来院時に繰り返し
実施しなくてもよいこととした。
o:注射部位反応が認められた場合,評価を実施することとした。
Source:CS07A総括報告書,Table 5-4(5.3.5.2-11)