第 3章 実践授 業 Ⅱ
第 2節 検証計画 .… ¨
以下の研究仮説が支持 されるかどうか、第 1項 から第 5項 の方法によつて検 証する。
【 研究仮説
I】時間的距離を縮めるための視点
古典作品を題材に創作する活動を取 り入れた単元を構成することにより、作者を追体験 することができ、作者に共感的な気持ちを持つことができるだろ う。
【 研究仮説Ⅱ】空間的距離を縮めるための視点
地域に関係のある古典作品を教材 として取 り入れた単元を構成す ることにより、学習者 が作品を身近に感 じることができ、さらに地域に誇 りを持つ ことができるだろ う。
第
1項
質 問紙 調 査創 作活動 や 地域 教材 を単 元 に取 り入 れ る こ とに よ り、古典へ の親 しみ が ど う 変化す るの か を検 証 す るた めに、事 前 と事後 で 、質 問紙 調 査 を行 う。 そ の調 査
結果 を 【 研究仮説
I】【 研究仮説 Ⅱ】の検証資料 とす る。以下に、質問内容 と目 的の構想 を示す。 なお、項 目1と 項 目 2に ついては、事後調査のみ 自由記述欄
を設けた。それは、実践授業 Iの 事後調査か ら、夏季休業 日を含 めて 2か 月 し か経過 してお らず、大きな変化はない と考えたためである。
古典 とい う言葉 につ いて 「昔 の人 が書いた物語や短歌や俳句 」 と示 してお く。
具体例 として、 5年 の時 に学習 した 「漢文」「竹取物語 」「平家物語 」や芭蕉 の俳 句 な どを 口頭 で説 明す る。
1 「私 は、古典 の学習 は楽 しい」
(事後調査 のみ 自由記述欄 あ り
)2 「私 は、古典 の学習 は必要だ と思 う」
(事後調査 のみ 自由記述欄 あ り
)3 「私 は、古典 を音読す ることは楽 しい」
巨 □ 仮説 を検証す るための質問項 目ではな く、児童 の状況 を把握す るた めに行 う。
4 「私 は、古典 を学習す ることで、昔の人の ものの見方や感 じ方 を想像す ることがで き る」
巨コ 創 作 の有効性 についての検証。作者 の立場 で創 作す るこ とを通 して、作者 に共感す る気持 ちを持つ こ とがで き るかを検証す る。
(仮説 I)
5 「私 は、古典 を学習す るこ とで、古典作品を身近 に感 じることがで きる」
6 「私 は、富士 山に関係 のある古典作品について知 つてい る」
巨 □ 地域 教材 の有効性 につ いての検証。地域教材 を学習す るこ とで、地域 の文化へ の気 づ きが あるかを検証す る。
(仮説 Ⅱ
)7 「私 は、富士 山の ことを、誇 りに思 つてい る」
巨 □ 地域 教材 の有効性 につ いての検証。地域教材 を学習す るこ とで、地域 の文化 に誇 り を持つ こ とがで きるか を検証す る。
(仮説 Ⅱ
)以下事後調査追加 項 目
8 「私 は、奈 良時代 の歌人 の立場 で 日記 を書 くことは楽 しかつた」
9 「私 は、奈 良時代 の歌人 の立場 で 日記 を書 くことで、昔の人の ものの見方や感 じ方 を 想像す る こ とがで きた」
10 「私 は、奈 良時代 の歌人 と私 との対談記事 を書 くことは楽 しか つた」
11「 私 は、奈 良時代 の歌人 と私 との対談記事 を書 くこ とで、昔 の人 の ものの見方や感 じ 方 を想像 す る こ とがで きた」
巨 コ 書 き換 えの効果 にうい ての傾 向 を把握す るために行 う。
12 「私 は、地域 に関係 のあ る富士 山の和歌 を学習 した ことは楽 しかつた」
13 「私 は、地域 に関係 のある富士 山の和歌 を学習 した ことで、古典 を身近 に感 じた」
14 「私 は、地域 に関係 のあ る富士 山の和歌 を学習 した ことで、地域 の文化 に興味 を持 つ た」
巨 □ 地域教材 の効果 につ いての傾 向を把握す るために行 う。
第
3章
実践授業 Ⅱこの構想 をもとに、調査用紙を作成 した。実際に使用 した事前調査用紙 と事 後調査用紙は、図 3‑6と 図 3‑7で ある。事後調査用紙は、表面 と裏面がある。
なお、裏面の下半分には、 自由記述欄 を設 け、単元 を通 して考えた ことを記
述す るように した。書式は、第 5項 (80頁 )に 掲載す る。
プ レ・ アンケー ト
6年 組( ) 氏洛( )
このアンケー トは みなさんの成績や評 には一切関係ありませ私 質問を読ん0今の自分に一番近いと思 うものにOをつけましょう。
また、自分めそ う考えた理由をくわしく書きましょう。
このアンケー トにある「古奥Jと は 「道
̀人
が塾 `た‥ 」のことt
第
3章
実践授業 Ⅱ図 3‑6 質問紙調査
(事前
)ポス ト・ ア ンケー ト
6年 組( ) 氏名(
このアンケートは、みなさんの成績や評■には一切関係ありませスぉ
質問を調ん で、今の自分に一番近い と思 うもの■ Эをつ けましょう。
また、最後 の自由記述│ムなるべ く詳 しく書 きま しょう。
このア ンケー トにある「古典Jと は、 噴 込 力塾 壼 物語や短歌劇 ン●」の ことt
→裏面に進みます
図 3‑7 質問紙調査
(事後
)第
3章
実践授業 Ⅱ第 2項 振 り返 リカー ド
各授業の最後 5分 間を使 って、「今 日の授業で考えた こと」について、授業の 振 り返 りを行 う。その 目的は、 研究仮説 を反映 した記述 に注 目す ることにより、
研究仮説が支持 され るか検証 を試み るものである。
児童の記述の うち、 暖
J作したことと関連付けて作者の心情を想像 している」
「時代を越 えて共通す る感情に気付いている」 と判断できる回答を、共感 しな が ら書いているもの とする。「富士山についての記述があ り、肯定的に捉えてい る」「富士山に対 して、新たな認識 を持つている」と判断できる回答 を、身近 さ を感 じているもの とす る。 これ らを、【 研究仮説
I】【 研究仮説 Ⅱ】の検証資料 とする。
なお、実際に使用 した振 り返 リカー ドを図 3‑8に 示す。表裏で印刷 し、 1枚 で、 6時 間分の振 り返 りをすべて収 めるように した。
振 り返 リカ ード
六年
組 番
︵
☆ヨ 今日 a樹 業で 自■ 分洲 者劇 劇ョ と﹁ につ いて 振り 返り をし よ・2 初めて富士山を見た日③ 一 月 日 曜日 初めて富士山を見た日②
月
日
曜 日
図 3‑8 振 り返 リカー ド
第
3章
実践授業 Ⅱ第 3項 作品「歌人の 日記」
奈良時代の歌人の立場に立って、長歌 と反歌をもとに、 日記 を創作す る活動 を行 う。ここでは、作者 に共感 しなが ら書 くことができているか どうかを見る。
これを、【 研究仮説
I】の検証資料 とす る。図 3‑9と 図 3‑10は 、 日記創作の時 間に使用 した手引き と用紙である。
奈良時代の歌人になって︑初めて富士山を見た日の日記を書こ2︵※塑じ
初 め て 富 士 山 を 見 た 日 ⑤
□ 圏 旧
□ 国
﹇内 容 に つい て﹈
﹁状況
﹂ 者作 は︑ い つ︑ どこ で︑ 何を して いる のか す︑ るの か⁚ 情﹁
﹂景 1作 者は どん な 景色 を見 てい るの か︑ 五感 で想 像し よ・2 情﹁心
﹂⁚ そ の景 色 を見 たと き 作者 はど んな 気持 ちだ った のか 心︒ の声 で考 てえ みよ
・2
﹇書 き方 に つ いて
﹈ 一︑ 作 者 の人 物 像 を 想 像 し て文 体 を 考え よ´λ O奈 良時 代の 歌人 だ たっ ら自 分 のこ とを 何と いう か︒ ぼく わ た し わた く し わし
︒お れ
・お いら せ つし や など O秦 良時 代 の歌 人 だ った ら文 末は どヽ2
︐ ヽ
■
⁚で たし だ った し ゃっ た であ たっ
⁚し てい た てし お った な ど 一︑ 感 動 の伝 え 方 を 考 え よ
´λ
﹁生 まれ 初て め て﹂ 都﹁ では 誰も 見た こと のな い富 士山
﹂を 見た 時 に︑ どの よう な書 き方 をす る のか 想像 よし
・2 単に き﹁ れい でし
﹂た 感﹁ 動し まし
﹂た か﹁よ った です
﹂ だけ では な いで しよ
・2 一︑題えを考えよ
︐ 2 霞石は後から書︐ ヽ2 題名を読むだけで︑本文を読みたくなるような題名がいいですね︒日記の内容を一言で表すようなびったりの題名を考えよ
・2 一 ︑日記の反歌︵短歌︶を´ヽ劇倒日書2 日記の最後に︑短歌を原文の調調書きまt
この手引きをよく読んで︑どんな日記を書くかイメージを深めておこ2
図 3‑9 第
5時日記 を書 くための手 引 き
題 名
初めて富士山を見た日⑤ 月
六年 組
︻どのようなことを工夫して書いたか︼
第3章
実践授業 Ⅱ
第 4項 作品「歌人 との対談」
学習者 と作者 の架空対談記事 を書 く活動を行 う。対談記事を作成す るには、
学習者の視点 と作者 の視点が両方必要である。 ここでは、作品を身近に感 じて いる内容 を書いているか、地域の文化的価値に気付いているかを見る。 これを
【 研究仮説 Ⅱ】の検証資料 とす る。図 3‑11と 図 3‑12は 、架空対談記事創作の 時間に使用 した手引きと用紙である。
初めて富士山を見た日⑥
月 日
︵
︶ 六年
組 番
︵ 対談
と は︑ 鴻刻 引﹁ 剤
︱こ︱ う耐 dヨ 史で 認u 合引 ョど でt つま り 罰 謝 判 日 祠
﹁ 員 獨 租 コ 刺
︐ 国 蜃 弓 襲 り 創 到 耐 騒 議 でt
國 園 圏 園 圏
□
﹇内容について﹈
一︑﹁富士山﹂をテーマとして積し02
﹁好きな食ぺ物は何ですか﹂﹁何人一驀辰ですか﹂など関係ない話題にならないようにす0
﹇書 き方についエ 一︑﹇赤人/中醸雷日にインタビューを5て︑相手が一番聞いてほしいこと澤蘭7︑ 一︑相手の管えにコメントして︑話をつなげQ 一︑実際に話しているように︑露し言葉で書く︒ 一︑﹁赤人/菫藤■いから自分への質目も考¨る亀 一方的に■目するだけにはしない︒ 対談のイメージ︵これはイメージですので︑この通りに書く必要はありません︶ 私 一赤人さん︑今日は富士山のことについてお話ししたいと思います.よろしくお願いしま■赤人 一ヽちらこそ︑お議ができるのを楽しみにしておった.私 一赤人さん︑赤人さんが田子の浦を過ぎた辺りで︑富士山を見たとき︑最初に感じたことはどんなこと
・対談の流れのイメージを考えながら書で︑対談の終わり方も大切¨ 1メゝ曇星蘇訓の︑時代を檸えた対話のつもりく想像しながら書︶卜21
図 3‑11 第
6時架空対談記事 を書 くための手 引 き
初め て富 士山 を見 た日
⑥ 月 日
︵
六年
組 番
︵