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本研究における序論の第 1 章では、高次脳機能障害者の支援の現状と課題について論じ た。第 1 節に本研究の意義、第 2 節では、高次脳機能障害者に関する社会的支援の概要に ついて、高次脳機能障害の医療の動向、高次脳機能障害者に関する政策の変遷、高次脳機 能障害者の地域生活支援の推進、高次脳機能障害者に対する医療・福祉・就労における人 材育成、法律の改正、家族会および外部団体から述べる。第 3 節では、高次脳機能障害者 に対する支援の現状と課題について述べる。

序論の第 2 章では、高次脳機能障害者のケアプログラムに関する研究動向と本研究の目 的を述べる。第1節では、先行研究による高次脳機能障害者のケアプログラム開発の現 状、第 2 節では、先行研究による高次脳機能障害者のケアプログラム開発の現状をまとめ る。第 3 節では、本研究の目的を述べる。第 4 節では、本研究全体構成を述べ、第 5 節で は、本研究における用語の定義を述べる。

本論の第 3 章の高次脳機能障害者のケアプログラムの開発では、ケアの根拠となる看護 構成要素について抽出して検討する。第1節に高次脳機能障害拠点病院で行われた高次脳 機能障害者の生活上の課題に対する看護師のケア構成要素の抽出を行う。抽出方法として

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高次脳機能障害拠点病院で行われた成功事例 100 名の高次脳機能障害者の看護計画を分析 する。分析の結果、抽出した看護の構成要素について検討し、抽出した看護構成要素は患 者のニーズに対応しているか、高次脳機能障害の特異的な看護について検討する。

本論の第 4 章では、高次脳機能障害者に対する高次脳機能障害ケアプログラムの一般病 院における実証研究を行う。第 1 節では、一般病院で行われた高次脳機能障害患者の看護 の実際を把握するために 看護師に高次脳機能障害患者のケアで困ったこと、成功事例、

電子カルテの利用状況を調査し、一般病院で用いる高次脳機能障害者のケアプログラムに 必要な事柄を整理する。第 2 節では、一般病院に必要な高次脳機能障害ケアプログラムを 作成する。第 3 節では、一般病院における高次脳機能障害ケアプログラム実施に基づく準 備教育として、看護師に対して高次脳機能障害に対する研修を行う。第 4 節では、一般病 院の看護師を対象にペーパーペイシェントを用いた高次脳機能障害ケアプログラムの練習 を行う。実施し看護師を対象に質問紙調査を行い、高次脳機能障害の看護師の理解の程度 と準備状況から実践するケアプログラムの問題の整理について述べる。第 5 節では、一般 病院の療養型病棟における高次脳機能障害ケアプログラムの実践を高次脳機能障害者 3 名 に試みる。第 6 節で高次脳機能障害ケアプログラム実施した評価について述べる。

結論の第 5 章では、これまでの展開をふまえ、結論と今後の課題について論じる。第 1 節 では、プログラムを開発する理論的背景の重要性を述べる。第 2 節では、高次脳機能障害者 のケアプログラムのモデルの提案について述べる。第 3 節では認知障害のある人に対する ケアプログラム開発の今後の課題について述べまとめる。

第5節 本研究における用語の定義

5-1 高次脳機能障害

わが国では、高次機能および高次機能障害についての医学的定義はない。石合(2001)は

「どこに-空間認知、何が-対象の認知、目的を持った動作-行為、事象の表現・伝達・理 解できる―言語」が高次機能に含まれ、脳の損傷によって高機能障害は質的・量的に異なる 様相を呈するとある。

本田(2010)は「大脳の損傷により、言語・思考・記憶・行為・学習・注意などの高次な 精神機能に障害が起こった状態」という。安保(2012)は、「高次機能障害について学術用 語としては、脳損傷に起因する認知の障害全般を示し、その中には、巣症状としての失語、

失行、失認、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会行動障害などが含まれる」とある。

わが国の「高次脳機能障害」という名称は、厚生省(2001)が示した行政的な造語であ り、支援対策を推進する観点から脳損傷者の記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会行 動障害を主たる要因として日常生活、社会生活の困難を有するー群が示す認知の障害とし ている。高次脳機能障害診断基準ガイドライン(2005)では、脳の活動のうち、「知覚」

「言語」「記憶」「学習」「判断」「感情」「行為」といった機能を定義している。

本研究は石合、本田、安保らの障害の様相をふまえ、厚生労働省の示す高次脳機能障害 の定義を採用する。

20 5-2 プログラム

患者・利用者がある行動目標を達成するために設定される段階的な取り組みとする。

5-3 ケアプログラム

看護師の行為で、患者・利用者が適切な身体的・運動的・知的・社会的技能を獲得する ために行う組織的な教示・施行・点検・テストなどの繰り返し、ならびに世話・介護・配 慮・注意を含む。

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