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2. 中国の木材産業の状況

2.1 中国の木材産業の地域別現状

2.1.3 木質ボード

木質ボードには、合板、パーティクルボード、ファイバーボード、ブロックボードと いう4つの主要カテゴリーがあるが、広範な用途や高度加工により数百種の木質ボー ドが存在しうる。本レポートでは、上記の4つのカテゴリーに対象を絞る。

中国の木質ボードの生産は、長年にわたり世界トップの座にある。今後10年間、あ るいはそれ以上の期間にわたり、中国の合板およびその製品は引き続き市場を拡大し ていくであろう。木質ボードが利用される領域が広がっており、木質ボードに取って 代われる製品が今後も増えていくであろう。品質も継続的に向上し、生産量および販 売量の記録更新が続くであろう。2015年の中国における木質ボードの生産量は2億

8,680 万立法メートルで、前年比で 4.8%増加している。2 億 8,680 万立方メートル

のうち約 1 億6,546 万立方メートルが合板で、増加率は 10.5%、木質ボードの生産

量全体の 57.7%を占めている。ファイバーボードは、生産量が約 6,616 万立方メー

トル、増加率は2.4%、木質ボードの生産量全体に占める割合は23.0%である。パー ティクルボードは、生産量が約 2,030 万立方メートル、2.7%の減少であり、木質ボ ードの国内生産量全体に占める割合は 7.1%である。2015 年の木質ボード生産量の 上位6省は、山東省、江蘇省、広西チワン族自治区、安徽省、広東省、河南省であり、

この6 省の生産量を合計すると約2 億928 万立方メートルで、木質ボードの国内生 産量全体の72.91%を占めている。中国は、木質ボードの生産および輸出で世界有数 の国になっている。しかしながら、生産設備、従業員の質などの点で依然として世界 の先進レベルとの間に差があるため、中国は木質ボードの大国とは言えない。

2.1.3.1 生産量

長年にわたり発展を続けてきた中国の木質ボード生産は、過去数年間、世界第1位と なっている。中国の合板産業は過去10年間で急速に発展した。製品の品質も次第に 向上しており、ほとんどの製品は先進国の品質基準に達しているか、もしくは近づい ている。これにより中国は木質ボード生産の生産、消費、および輸出入で世界第 1 位の国になっている。

表2-2: 中国の木質ボード生産量(2001-2015年)

(万立方メートル)

生産量合計 合板 ファイバー ボード

パーティクル ボード

その他のボード類(ブロッ クボード)

2001 2,111 904 970 342 ——

2002 2,430 1,135 789 369 ——

2003 4,553 2,102 1,128 547 775(617)

2004 5,446 2,099 1,560 643 1,144.49(881)

2005 6,393 2,515 2,061 576 1,241

2006 7,429 2,729 2,467 843 1,390(1,155)

2007 8,839 3,561 2,729 829 1,718(1,322)

2008 9,410 3,541 2,907 1,142 1,820(1,304)

2009 11,547 4,451 3,489 1,431 2,1761,480

2010 15,361 7,140 4,355 1,264 2,6021,652

2013 25,560 13,725 6,402 1,885 3,547(2,117)

2014 27,372 14,970 6,463 2,088 3,852(2,388)

2015 28,680 16,546 6,616 2,030 3,488(2,161)

図2-2: 中国の木質ボード生産量(2001-2015年)

2.1.3.2 主な生産拠点

中国の木質ボード生産は、長年にわたり世界第1位の座にある。現在、中国の人工板 製造企業は主として下記の3つの主要地区に分布している。第1の地域は、浙江省、

江蘇省、山東省による中国東部木質ボード産業クラスターである。第2の地域は、広 東省、広西チワン族自治区による中国南部木質ボード産業クラスターである。第 3 の地域は、河北省、河南省、湖南省による中国北部・中央部木質ボード産業クラスタ ーである。MDF 製造の地域的な集中度は低い。チベット自治区、青海省、寧夏を除 いた中国本土のすべての省および自治区でMDF生産が行われている。

中国には 6 つの主要な木質ボード生産拠点がある。江蘇省の邳州木質ボード生産拠 点、江蘇省の宿遷木質ボード生産拠点、浙江省の嘉善木質ボード生産拠点、山東省の 臨沂木質ボード生産拠点、河北省の文安木質ボード生産拠点、広西チワン族自治区の ボード生産拠点である。

(1) 江蘇省の邳州木質ボード生産拠点

江蘇省北部と山東省南部との境界に位置する邳州木質ボード生産拠点は、広さ2,088 平方キロメートル、人口 158 万人である。この地区は交通が発達しており、輸出に 使用される連雲港が約100km 先にあり、連雲港-蘭州鉄道路線、連雲港-コルガス 高速道路、北京-杭州大運河が東から西へと通っている。この生産拠点には、3,000 社以上の合板企業(ほとんどが中小企業)があり、2,200を超える高度加工生産ライ ンでの高品質の木質ボードの年間生産量が 800 万立方メートル、林業生産額は 160 億元以上である。林業が市の財源および農家収入に占める割合は、それぞれ 20%、

25%を超えている。合板、難燃ボード、耐水型枠、コンテナ床面合板など 100 種類

を超える製品があり、北米やヨーロッパの26の国と地域に輸出されており、中国に おける合板の生産のおよび輸出の重要な拠点となっている。

(2) 江蘇省の宿遷木質ボード生産拠点

中国で「イタリアポプラの故郷」として有名な宿遷は、30 年以上前からポプラ栽培 が行われている。現在、宿遷におけるポプラの植林面積は 123,000 ヘクタール、材

積は1,000万立方メートルである。この地区では1980年代後半からポプラを原料と

した木材加工産業が急速に発達し、木材産業は地元の主軸産業となっている。現在、

宿遷には2,000社を超える木材加工企業があり、中高密度のファイバーボードの設計

上の生産能力は年産800,000立方メートルに上り、江蘇省で第1位となっている。

(3) 浙江省の嘉善木質ボード生産拠

嘉善県には300社以上の木材加工企業があり、固定資産が200億、従業員数が35,000 人、合板の年間生産量はおよそ 300 万立方メートルである。ヨーロッパ、中東、東 南アジア、インド、日本、韓国に製品が輸出されており、その貿易額は1億ドル以上 に上り、揚子江デルタ地帯の経済における明るい材料となっている。

(4) 山東省の臨沂木質ボード生産拠点

生産企業は主に藍山地区に集中しており、主力製品は合板である。現在、臨沂市には

3,000社以上のボード加工企業があり、このうち1,000社は合板加工企業である。こ

れに加え、2,000 社が輸入丸太からのベニア製造に従事しており、1,000 以上の生産 ラインがある。輸入丸太の年間消費量は 2 億立方メートル以上、ベニアの生産量は 180 万立方メートルで、国内でのベニア合板供給拠点となっている。2008 年上半期 には輸出企業104社の合計輸出額が1億9,500万ドルで、中国の木質ボード輸出の3 分の 1を占め、中国の木質ボード輸出の重要な拠点となっている。45 社が輸出入許 可を取得しており、このうち23社は輸出額が100万ドルを超えている。

(5) 河北省の文安木質ボード生産拠点

加工企業は文安県北東部に位置するZuogezhuang町に集中している。文安県は交通 の便に恵まれた有利な立地にあり、現在は中国北部最大の合板生産拠点となってい

る。Zuogezhuang町には合板メーカーおよび関連メーカーが合計1,200社以上あり、

主に合板、パーティクルボード、ブロックボード、化粧板、建設テンプレート、MDF、

フローリング、複合フローリングなどを生産している。製品は中国全土での販売され るほか、韓国、日本、米国、東南アジア諸国にも輸出されている。

(6) 広西チワン族自治区のボード生産拠点

広西チワン族自治区では、近年、木質ボード産業が大きく進歩している。非公式の統 計によると、現在、広西チワン族自治区には生産額が10億元を超える木材関連企業 が22社、5億~10 億元の企業が3 社、100万~500万元の企業が18社ある。広西 チワン族自治区で最初に形成されたのは、南寧市と貴港市を中心とした合板およびフ ァイバーボードの産業クラスター、容県を中心とした特殊形状合板の産業クラスタ ー、柳州市を中心としたブロックボードおよびフィンガージョイントボードの産業ク ラスターである。これらの産業クラスターは、木材・竹材産業の集中度を高めて広西

チワン族自治区の木材・竹材産業の発達を促進したのみならず、広西チワン族自治区 の木材・竹材産業の国内外での人気も高めた。

2.1.3.3主要な木質ボード製品の基本的な状況

(1) 合板

中国における合板生産のほとんどは小規模な企業により行われている。1980 年代初 めの改革・開放路線の採択以後、市場における需要の増大に伴って合板生産が大幅に 増加した。その結果、合板生産企業は当初の国有企業から、集団的企業、外資合弁事 業へと急速に拡大していった。1993 年以降、中国の合板生産企業が急増し、生産量 も継続的に増加している。国際市場での合板の需要も増加している。成長の速いイタ リアポプラが中国北部および中国東部に持ち込まれ、河北省、山東省、江蘇省、浙江 省で合板産業がきわめて急速に発展した。中国南部でも、ユーカリの大規模栽培によ り広東省および広西チワン族自治区で合板生産が急速に発展した。中国における合板 の年間生産量は、図2-3を参照のこと。

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 16000 18000

2001 2002

2003 2004

2005 2006

2007 2008

2009 2010

2011 2012

2013 2014

2015 10,000 (m3)

図2-3: 中国における合板の年間生産量(2001-2015年)

(2) ファイバーボード

ファイバーボードは、中国に従来からある木質ボード製品の1つである。数十年間に わたり発達してきた中国のファイバーボード産業は、多品種・多目的で規模志向の産 業システムへと発展している。2001 年以来、中国政府は総合的な利用のために「3 種類の森林残渣および小型/下位等級の薪」を原料とする生産および加工について付 加価値税を免除する政策を採択している。これが弾みとなってファイバーボード産業 がさらに進歩し、ファイバーボードの年間生産量は2000年の514万立方メートルか

ら2015年の6,616万立方メートルへ、年間平均20%を超える伸び率で増加した。

中国のファイバーボードはMDFが主流で、ファイバーボードの年間生産量の約90%

を占めている。中国のMDF産業は年間販売高が1億元未満の小規模企業に主に頼っ ており、業界全体の70%を占めている。年間販売高が1億~3億元の中規模企業は、

業界全体の約 20%である。年間販売高が3 億元を超える大企業が業界全体に占める 割合は約 10%である。中国のファイバーボード生産企業は主に山東省、江蘇省、広