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第 4 章 頭部固定マスクにおける頭部圧迫による固定精度への影響 – ファントム検証

4.2 方法

4.2.1 臨床及びファントムでの接触圧力の評価

剛体で作製されたファントムは,軟部組織で構成された患者とは異なるため,完全に 臨床での接触圧力の状態を再現することは難しい.そこで,臨床における接触圧力を再 現するために接触圧力を制御可能なベースプレートを開発した.このアクリル製ベース プレートは,垂直方向に対し吸引式枕を後頭部に配置した圧力計の測定値に応じて押し 上げる機能を有する.図4-1に加圧式ベースプレートのシステム概略図を示す.吸引式 枕とベースプレートの間に直径12 mm,長さ30 mmの小型のエアバルーンを3個挿入し,

それぞれのバルーンを圧力調整器に繋いだ.圧力調整器はRS-232Cと繋がっており,自 作プログラムによって0.005 - 0.5MPaの範囲で1024段階(最小制御圧力0.005 MPa),制御 周波数 1 Hzで圧力制御が可能である.圧力調整器は,1.0 MPaの耐圧性能を持つ容量22 lのエアータンクと連結しており,十分なエアーを供給することができる.

ベースプレートに搭載した本システムのすべての部品は合成樹脂でできており,X線 吸収が少なく,照合画像にほとんど映り込まないため画像照合精度を担保することがで きる.本章では,最初に臨床での接触圧力を再現するために,吸引式枕の下にスペーサ 未使用時と1 - 3 mm厚スペーサ挿入時の接触圧力をボランティアとファントムで比較し,

スペーサ厚と圧力値の関係を求めた.次にスペーサ厚毎に,ボランティアとファントム の圧力変化量を対応させることで,ファントムによる固定精度検証時の圧力を決定した.

4.2.2 ファントムによる固定精度検証

熱可塑性マスクは,2.4 mm 厚のU フレームマスクと1.7 mm厚の2点固定式マスクを 使用した.マスクの収縮を考慮して成形時に枕の下に2 mm厚のスペーサを敷き,ファ ントムへの荷重負荷時には取り除いた.ファントムはInferiorからSuperior,LeftからRight

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方向,及びPosteriorからAnterior方向に対し外部から加えた荷重に応じて,TLSを用いた 位置照合によってファントム変位を計測した.測定は,スペーサ未使用時,1 - 3 mm厚 のスペーサ挿入時の接触圧力で行った.固定具の固定精度は,ファントム変位と荷重の 関係で表した.

図4-1 固定精度検証用ファントムと開発したベースプレートによる固定精度検証の概

略図.吸引式枕の下には小型のエアバルーンを3個挿入し,臨床において1 - 3 mm厚の スペーサを挿入した時の固定状態を再現することが可能である.

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図4-2 加圧式ベースプレートのシステム概略図.圧力計及び圧力調整器はコンピュー

タと接続しており,自作プログラムにより圧力の自動計測と 0.005 - 0.5MPa の範囲で 1024段階(最小制御圧力0.005 MPa),制御周波数 1 Hzの圧力制御が可能である.

コンピュータ

Analog-to-Digitalコン バータと測定回路

圧力センサ 4個

(吸引式枕上に配置)

加圧エアバルーン3個

(吸引式枕とベースプレート の間に挿入)

エアータンク

圧力調整器3台 圧力計

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