國
のすり減りが事故の原因であることは,理解していると思われる。し かし,「日本の原子力発電」と「発電電力量の3分の1」,「エネルギー 供給に占める割合は1%」との関係付けはされていない。また,エネ ルギー供給に占める割合が1%なのは新エネルギーであり,内容を誤 解している。自分の描いた図の説明をすることも難しく,Tとのやり 取りから,今回図に記述した事柄は直感的に大事であるということに
とどまっていることがわかった。記事に書かれている,事故が起こっ たという事実のみの理解で,その背後にある原子力発電をめぐる様々 な問題まで広く読めていないと判断した。また,矢印の使い分けをし ているが,それぞれの意味を意識していないと考えられる。
以上より,第1回目の話し合いにおける各児童の様子につい てまとめる。
C1は,読解図の説明の様子から,自分が大事だと思う言葉 の意味を自分が理解しやすい文脈で解釈し,誤った文章表象を 形成していると考えられる。4人が亡くなった原因である熱の 発生源がすりかわっている。水蒸気が身近なものだけに,むし
ろそれで4人も亡くなるということの方が想像しにくいのか もしれない。C2は,説明文の中の「原子力発電所で事故が起 きて4人が亡くなった。」という,狭い範囲の単語を並べるだ けにとどまっている。また,読解図中の関係付けの誤りに自分 では気づくことができていない。C3は,自分の読解図を説明 する段階で関係付けの誤りを自分で気づく様子が見られた。C
3は4人の中では比較的読解力の高い児童であるが,読解図が 理解評価のためのモニターとして機能していることを示唆し ていると考えられる。C4は,直感的に大事だと思う言葉や部 分を記述するにとどまっており,その関係付けは十分にされて いない。矢印の意味を使い分けているとは考えにくい。また,
自分の読解図についての説明も難しい様子であった。
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②9月10日(金) 話し合い第2回目
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図23C3読解図②
「みんなで考えなければならない問題。」という大枠で全体をまとめて きた。B,C4から 「図がゴチャゴチャしている。 との旨摘を8け どのようにまとめていったらよいか えている兼子が見られた。Tよ りラベルをつけてまとめる方法を提案した。また,「発電電力量の 30%」と「新エネルギーは1%。」の枠の間の矢印が一方向へ伸びてい たのでこの部分は比較あるいは並列の両矢印のほうが適切であるので はないかということを投げかけた。B,C2の図を見て「配管が石れて の枠と「放射能を大量に浴びる という枠のつながりが 記 の内穴
一一矢印の使い方に工夫が見られるようにな
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図24C1読解図②
枠の数が大幅に増えている。説明も図を使って前回よりもスムーズ に説明していた。他の児童からの質問が特になかったので,Tより質 問することにした。まず,「4人が亡くなった。」の説明であるA.r7 人は 運悪く高温の水蒸気を浴ぴたが 生きてはいた。 という枠の表 現が不適切なのと事実と違うことを指摘した。また,A,「ばくはつを 血⊥という枠の表現が適切かどうかということ,またそこから矢印
が伸びる先の「52基の原発があった。」という枠とのつながりは,52 基の原発が爆発をしたという大きな表現の誤解を招く恐れがあるとい
うことを伝えた。A,「{いすぎたら原子力 電がそのうちなくなって
凱Lという枠の表現から,原子力を化石燃料の記述の部分と混同 していることがわかったので,その記述の部分を読んで整理してくる ように求めた。
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図25C4読解図②
前回の指摘部分の修正のみにとどまり,枠の追加などは見られない。
A.新エネルギーのエネルギー供給に占める割合はloo。と記述してお り 誤った理 がイり出されていた。図を用いた説明の後に,原子力発 電の長所,短所も含めその特徴が表れているか,聞き手を想定したと きに記事の内容がこの図で理解が容易になるかなどをTより質問した。
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図26C2読解図②
B,「配管が壊れてしまって 放射能を大量にあびて11人がけが 4 96
人が亡くなった。 「ウランと中性子がぶつかってできたタービンで羽 艮車を・す。といった図を見ながらの説明で 読み違えている部分が わかった。C3から11人が浴びたのは放射能ではないのではないかと 指摘されてB.「あ〜 そうか。と間違いに気づいた様子が見られた。
Tより「タービン建屋」という枠の重要性に問われると,事故が起こ った場所だから詳しく書く必要があると説明していたが,C3がB.タ ービン建屋という枠がなくなっても 原発の 故についての説明がわ かりにくくなることはないという意 を聞いて え込む茱子が見ら れた。Tから前回指摘された「原子力発電の仕組み」という枠組みで の整理はできていないものの,その配置を変更し,「ぶつかって」とい
う枠を補足するなどの変化が見られた。一
枠と「日本の原子力発電という枠をつなぐ矢印の意味を問われたが はっきりと笠えることができなかった。C3が,B.「矢印の向きを反対 にしたほうがいい。 と意見を述べた。しかし その意見を雪った直後 にC3も え込んでしまった。C2はC3の様子を見て「両方(両肩矢 印)。」と自分の考えを出した。それ以上は話が深まりそうになかったの で,Tが前回指摘した「原子力発電の仕組み」というまとまりで枠を
くくって,それと関係付けをおこなったらどうかと再度提案した。r(配 管を)きちんと検査し交換していれば(事故は)防げた。」という枠が 新たに加えられたことを良かった点として評価し伝えた。
以上より,第2回目の話し合いにおける各児童の様子につい
てまとめる。
C1は,記述している枠の数が増加し,説明もスムーズには なったが,依然として,自分の理解しやすいように文章を解釈 している。これは,要約や言い換えをするときに適切な言葉を 選択できないということも考えられる。また,自分の読解図を 説明する段階で自分の誤った解釈に気づくことはなかった。C
2は,事故が起こった「タービン建屋」という言葉にこだわり を見せていたが,C3からの指摘により,この言葉の重要度に ついて考え直す様子が見られた。C3は,重要だと思う言葉や 部分の抽出は進んでおり,次の整理する段階が課題となってい る。また,他の児童に対してモニター役としての役目を担いつ っある。C4は,前回の読解図の内容とほとんど変化がなかっ た。また,前回正確に記述されていたことが誤って記述されて
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おり,前回描いた図を単に写しただけだった可能性が考えられ る。課題遂行役とモニター役のやりとりが,C4の重要だと思 う言葉や部分の抽出促進につながっていない。
③9月13日(月)
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話し合い第3回目(C3欠席)
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図27C2読解図③
家庭学習で行ってくるはずの図の修正を手つかずのまま持ってきて いる。どうしたのか訪ねてみると,「頭の中がごちゃごちゃしてよくわ からなかった。」ということだった。そこで担任に許可をもらい,朝の 読書の時間に1対1で指導することにした。前回の授業で課題となっ ていた原子力発電の仕組みについての整理をどうしていいのかわから ないということだったので,そこから整理することにした。前回の授 業のときに,「仕組み」というラベルでまとめることを理解できた様子 だったが,そのことを思い出させようとしても思い出せない。結局,
発電の仕組みについての部分は,「原子力発電の仕事」というラベルを 付けた。また,前回指摘された,「配管が破れて」,(高温の)「放射能 を浴びる」という接続の間違いを「高温の水蒸気」に訂正。さらに,
その確認のために文章を図と照らし合わせながら読み返していると新 たに重要なところとして,「危険な放射能を出す。」,「日本の発電電力 量の3分の1」,「エネルギー供給は1%」,「かんきょうにとりかえし のつかないえいきょう」,「内側がすりへった」をあげて図に書き込ん だ。しかし,「配管が破れて」と「環境に取り返しのつかない影響」の 接続,「原子力発電の仕事(仕組み)」と「エネルギー供給は1%」の 接続は矛盾していた。
授業中の説明場面では,原子力発電の仕組みについての説明で,「ウ 98