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モニター役評価役

 (教師)

図18 清家・犬塚(2002〉を改変

     86

4.授業の構成

 本実践では,「図による読解および読解図にかかれた情報を共 有し,意見交換するという指導の枠組みの効果」を検討すること を目的としている。よって,以降は,この部分に関連することに ついてのみ述べる。(学習指導案は巻末資料3一②)

 「図による読解および読解図にかかれた情報を共有し,意見交 換する授業」は,基本的に次の2つの場面で構成した。

(1)読解図の説明場面

 2次1時を除き,順番に各自が書いた読解図を他の児童に説明 するという場面。図を使って課題説明文の要約を説明するという 活動である。ここで指導者は,説明者のわかりにくい説明に足し て言葉の付けたしや言い換えを必要最小限で行うようにした。

(2)説明者への質問場面

 説明者の説明の後,説明のわかり難かった点や読解図について の指摘・意見などを出し合って話しう場面。指導者は,説明者と 質問者のやり取りを評価しながら,同時にモニター役とモニター 役のモデルを示すことを行った。

5.教材

(1)単元名

 『二つの意見から』(平成15年度)

(2)説明文

 「日本の原子力発電」(夕刊読売新聞 平成16年8月21日)

  材料文の選定に当たっては,筆者と小学校教員1名が,単元  の目標,6年生の授業で使用することを前提に妥当性を協議し        87

て決定した。

(3)単元目標

ア 自分の立場をはっきりさせて文章読解図の検討会に参加   する。

イ  「文章情報と思考の相互的関係図(図読)」を自分の考え    を深めるために使う。

ウ 図の修正および文章読解図の検討会で深まった意見を文   章にまとめる。

(4)観点別学習状況に応じた評価基準

     表63 観点別学習状況に応じた評価基準

観   点 この単元を使って身につけたい力

・ 自分の意見が聞き手にわかるように,話 の組み立てを工夫して発表する。

話すこと・聞くこと ・発表者の立場・意見を考えながら,話の

内容を聞く。

・ 自分の立場を明確にして,話し合いに参

加する。

・話し合いをしてより深まった自分の考え を意見文に書く。

書く力 ・ 自分の考えを明確に表現するために,文

章全体の組み立ての効果を考える。

・事実と意見を区別し,必要に応じて詳し く書いたり,簡潔に書いたりする。

読むこと ・文章の内容を的確に押さえて読む。

指導書P169を改変

       《結果》

1.指導の実際

(1)プリテスト

 まず,児童の現状を把握するためにプリテストを実施した。説 明文「日本の原子力発電」を読んで,初発の感想や意見について 書いてもらった。表64に各児童が書いた作文を示す。なお,本       88

実践では,時間的な制約と授業としての目標も達成しなければな らないという観点から,プリテストの前に課題の説明文は2つの 対立する意見が述べられていることを取り上げている。よってプ

リテストで記述されている内容は,どちらの意見に賛成か反対か,

さらにその理由が記述されている。

表64 児童の書いた初発の感想文(プリテスト)

C1

 私は「それでも大事」と思う。理由は,環境には悪いけど生活に は,かなり困るから。でも,そのうち石油や石房はそのうちなくな るともうから 少なめにイえばいい。少しだけへらしてほしいと思

いました。

C2

 僕は,「それでも大事」を選びました。でもあんまりふやさない方 がいいと思います。だってこれ以上人が死んでほしくないからです。

あと,電気とかがないと生 が什しくなるからです。あと,ちゃんと 点検すれば, 四十度の熱を怨けないかもしれないからです。

C3

 事故になるのがあぶないから,もっとたくさんてんけんをして,

事故をしないように,1日2・くらいてんけんをして 人みたいな ロボットをイってイ をしたらあぶなくないからそうしたらいい。

作れないなら,消ぼうしがきている くない服をきて イ をし たらいい。でもダメなら原子力発電所をこわして べつのエ で風力光子なの 発力くを 電電発な作 をを電っつ しすがたて たるなら7 り︒く︐ふ す理な苦や る由つしし 誕はたいて  ・らカい も   > ダ事︐らつ メ故テ︐た なでレな嚇     しら人ビく・ ・がとさ︑     ロ ほ死かな うん︐い りだエで っらア︐ でいコじ ーけンこ 人なとが ーいかお 人しゲき

の二て

家でムも にもが安 太︐で心 陽原きな

C4

 のこさないといけないと思います。それは,原子力発電がないとみ んな困るからだと思います。それは,でんきがないとテレビもみれな いし ゲームもできません。

※原文のまま掲載

プリテストの結果をみると,下線部についての理由や根拠がま

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ったく書かれていないことから児童の読みは表面的な浅い読み にとどまっていることがわかる。また,C児は,4人の中では比 較的読解力が高い児童であるが,自分勝手な解釈をして納得して いる様子が見られる。4人とも,2つの対立する意見が書かれた 文章であると知らされ,どちらかの立場に立っているような書き はじめであるが,その理由は「生活が苦しくなる。」,「テレビが 見れなくなる。」,「ゲームができなくなる。」など,本文と関係の ない自己中心的な理由が書かれてある。

(2)インストラクション

図を用いた読解の仕方について説明した。研究1・2で示した 方法と同じ手続きで行った。

(3)書いた図をもとにした話し合いの実際

 ①9月9日(木) 話し合い第1回目

   ⑳1塾堕蟄豊      塑帳

      感魍

曝藪泌二函轡癒塗瞬輝塞攣

駆1施遍        唾2

      図19C1読解図①

 「膨大な熱を出す」の枠を,4人が亡くなった原因と説明。Tがこ の熱について質問したところ,A.ウランと 性子がぶつかって出す熱

で4人がなくなったと理 している羨子・また一

気をイるから原子力は放射能出す。 と説明していたことから,原子力 発電の仕組みを整理できていないと考えられる。高い安全性が求めら れる原発で事故が起こってしまったということに対して「なぜおこっ たか。」という自分の疑問を記述していた。Tがその答えはわかってい

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 ますかと訪ねると「微妙。」と答えたが,最後には「わかっていません。」

 とのことであった。他の児童からの質問がなかったので,Tより「高  い安全性が求められる原発」の枠と「膨大な熱が(を)出す」の間を  つなぐ矢印の意味について質問した。この矢印の意味を「同じつなが  り枠数は少ないものの,「4人が亡くなった。」という事実を中心に,

 内容を2つに分けて整理しようとしている所を評価し伝えた。

   バ じじ らロヘヘヤ

,シ

磁斎喪輸艇欝il

図20C3読解図①

B,「発電所で 11人が高温の水蒸気をあび 4人がなくなる とい う枠と「原子量エネルギーをイる という枠のつながりを説明してみ て整理できていないことに気づいている兼子である。原子力発電とい う大きな枠組みの中で今回起こった事故をどのように位置付けてい

くのかがまだ理解できていないと考えられる。旦_L一

していれば坊げた という枠から「きけん という枠へのつながりを 説明する時にまたつながりを説明することができない。また,「きけ ん」という枠から「新エネルギーの導入は問題がのこっている」とい う枠への矢印に「だから」という接続詞を用いている。しかし,B,説 明の にこの「だから を り消す 昔があった。これらのことから,

まず第一に「きけん」という枠から「検査をして交換すれば防げた」

という枠へ矢印を向かわせるつもりが逆になってしまったこと,第2 に原子力発電を新エネルギーの中に加えてしまっているという勘違 いが考えられる。他の児童からの質問や意見などはなかったため,T より新エネルギー導入の問題について考えて図を整理していくこと

を提案した。

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