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ドキュメント内 寧 宇 デ 声 : ノ (ページ 76-90)

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感 染 1 薄 闇 後 以 降

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Figm、e27Schematicrepresentatiollofthesignalingpathwayinvolvedinthepositive regulationofNTHi‑inducedTLR2expression・Mikamietal、showedthatNTHi‑induced TβRI/II‑smad3/4signalingpathwayactsasapositiveregulatorofNTHi‑inducedTLR2 expI・essionviaNF‑KBpathwayandMKP‑l‑dependentinhibitionofp38MAPKノ〃W"ひand/〃

W 1 ' o ノ . D u r i n g t h e i n i t i a l p h a s e o f t h e i n f e c t i o n , T L R 2 g e n e w o u l d n o t b e s t r o n g l y a c t i v a t e d

becauseofthenegativep38MAPkinasepathway(/ゆpα"e/).Approximatelylhrafter infection,MKP‑l,oneofthenegativeregulatorfbrp38MAPkinasepathway,wouldbeup‑

regulated,sothatTLR2geneshouldbeeasilyup‑regulatedbecauseoftheeliminationofp38

A P k i n a s e s i g l l a l i n g . T β R , T r a n s f b l ・ m i n g g l ・ o w t h f a c t o r ‑ 6 r e c e p t o r ; N T H i , N o l l t y p e a b l e

的g"Iルノ/ノノIノ/11"eノ晦;MAPkinase,mitogen‑activaledproteinkinase;MKK,MAPkinase kinase:TolllikereceptoI

瀦 上

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るp38MAPキナーゼ経路の活性化が減弱されることを示し,感染1時間後における

MKP‑lの誘導が,TLR2遺伝子発現上昇の契機になっていることを示唆した(Figure

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(3)DexamethasoneによるNTHi誘導性TLR2遺伝子発現上昇作用の増強効果に関す る 考 察

本章では,グルココルチコイド製剤であるdexamethasone(DEX)が,NTHi誘導性の TLR2遺伝子発現上昇作用に対し,どのような影響を与えるかを検討した.元来,

DEXはステロイド性抗炎症薬として汎用される薬剤であるが,本薬剤は,それ自身の 持つ転写活性化作用のみならず,NF‑KBやAP−lなどの炎症性転写因子を抑制する作 用も有し,これらの作用の複合的な作用で,その抗炎症作用を発揮することで知られ る".したがって,NF‑KBを抑制しうるDEXの前処理は,NTHi誘導性のTLR2遺伝 子発現上昇を抑制するであろうと予測された.しかしながら,実際の作用は逆であり,

DEXはNTHi誘導性のTLR2遺伝子発現上昇をさらに増強した.本章では,この矛盾 を解決するために,そのメカニズム解明に着手したが,その結果,NTHi感染時の DEXの主な作用点は,NF‑KBを抑制することではなく,抑制性シグナリングである

p38MAPキナーゼを抑制することにあることを見いだした.すなわち,DEXは,抑制

系の抑制(脱抑制)というユニークな機序を介して,TLR2遺伝子の発現上昇を増強し たのである(Figure28).

NTHionIy NTHi+Dexamethasone

Figure28SchematicrepresentationofthesignalingpathwayinvolvedinDEX‑mediated enhancementofNTHi‑inducedTLR2expressionviainhibitionofp38MAPKinhIIman epithelialceIls・NTHiul〕‑regulatesTLR2expl・essionviaapositivelKK‑IKBa‑dependentNF‑KB

p a t h w a y a n d a l i k e l y n e g a t i v e M K K 3 / 6 ‑ p 3 8 a / β p a t h w a y , G l u c o c o r t i c o i d s , w e l l k n o w n p o t e n t a n t i ‐

inflammatoryagents、synergisticallyenhanceNTHi‑inducedTLR2up−1・egulationlikelyviaa negativecross‑talkwiththeinhibitolyp38MAPkinasepathway,Theup‑regulatedTLR21eadsto enhancedimmuneandinflammatoryl・esponses.

DEXによるp38MAPK経路の阻害は,過去にも1報のみ報告されており ,信懸性

の高い現象ではあるが,2002年当時において,そのメカニズムの詳細に関しては明ら かになっていなかった.一つの可能性として,DEXにより活性化されたGRが直接的

にMKK3/6‑p38MAPキナーゼ活性化経路に相互作用し,抑制することが考えられた.

著者は,DEX処理後の細胞抽出液を用いてGR蛋白質を免疫沈降法により精製し,

p38MAPキナーゼおよびMKK3/6との直接的相互作用が観察されるか否かについて検

討した.しかしながら,これらの分子は共沈せず,直接的相互作用の可能性は否定さ れた(datanotshown).もう一つの可能性として,DEXがGR依存的に新規分子を合成

し,その分子がp38MAPキナーゼの活性化を阻害したことが考えられる.この可能性

をサポートする報告が,近年,共同研究者によってなされた.Imasatoらは,DEXが

GR依存的にp38MAPキナーゼ抑制因子である脱リン酸化酵素MKP‑lを誘導し,抑制 系シグナリングであるp38MAPキナーゼを抑制し(脱抑制),結果的にTLR2遺伝子の

発現を増強することを証明した78.すなわち,DEXによるNTHi誘導性のTLR2遺伝子

発現上昇増強作用は,GRによるp38MAPキナーゼ経路の直接的抑制ではなく,MKP‐

lの誘導を介した新規メカニズムであることが示された(Figure29).その後,この分

野はさらに研究が発展し,他のグループによってもDEXがMKP‑lの作用を誘導し

p38MAPキナーゼ経路を阻害することが示され,DEXによるMKP‑l誘導作用は,多

くの生理現象に対して影響を与える可能性が示唆された71,80.今後,このDEXによる MKP‑lの誘導という現象が,これまで報告されたステロイド性抗炎症薬の有する抗炎 症作用の一部を説明できるか否かについて解明することで,ステロイド性抗炎症薬の 安全使用の理解に貢献できるものと思われる.

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Figure29Schematicrepresentationofthesignalingpathwaysinvolvedinglucocorticoid‑

mediatedenha、cementofNTHi‑inducedTLR2expressionviaMKP‑1‑dependent inhibitionofp38MAPKinhumanepithelialcells,Asilldicated,NTHiup‑regulatesTLR2

e x p r e s s i o n v i a a p o s i t i v e l K K ‑ I K B a ‑ d e p e n d e n t N F ‑ K B p a t h w a y a n d a n e g a t i v e M K K 3 / 6 ‑ p 3 8 α / β

pathway、Glucocorticoids,well‑knownpotentanti‑inflammatoryagents、synel・gisticallyenhance NTHi‑inducedTLR2expI・essionviaspecificup‑l・egulationofMKP‑lthat,inUlm,leadsto

d e p h o s p h o r y l a t i o n a n d i n a c t i v a t i o n o f p 3 8 M A P K , t h e n e g a t i v e I ・ e g u l a t o l ・ f b I ・ T L R 2 e x p r e s s i o n ・

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e x l 〕 r e s s i o n o f s e v e r a l k e y c y t o k i n e s , i n c l u d i n g T N F ‑ a , I L − l , a n d l L − 8 , t h e r e b y c o n t r i b u t i n g

significantlylohostimmuneallddefenseI・esponses,DEX,dexamelhasone;GR,glucocorticoids l・eceptol・;ノVTノノ,nonlypeableH.〃lie"扇:MAPK,mitogen‑activatedproteinkinase;MKP‑ノ、

くう

# T L R 2 G e n e E x p r e s s l o n

僻HostImmuneandDe伽seResponses

ところで,DEXが細菌感染症時のTLR2遺伝子の発現を増強することの功罪は何で あろうか?NTHi感染症を含め多くの細菌感染症の治療に,炎症緩和を期待して抗生物 質に併用してグルココルチコイド製剤の投与が行われるが,一般に,感染症における グルココルチコイド製剤の使用は,過度の炎症を抑制する一方で,元来の生体防御反 応 と し て の 炎 症 反 応 を も 抑 制 し , か え っ て 感 染 症 を 悪 化 さ せ る と い う 危 険 性 を 併 せ 持 つ と 考 え ら れ て い た . し か し な が ら , 本 知 見 の 結 果 は , 細 菌 の 感 染 刺 激 や グ ル コ コ ル チコイド製剤は,生体にTLR2の発現上昇を誘導し,宿主の自然免疫能力を高めるこ とで,細菌を排除する方向に導く可能性があること示唆したのかもしれない.一方,

前述のように,NTHi感染症である中耳炎患者由来の中耳上皮組織におけるTLR2の発

現量は高いにも関わらず,病態を発症したことを考えると(Figu雁24),グルココルチ

コイド製剤によるTLR2の発現上昇増強作用は,中耳炎などの炎症性疾患においては むしろ悪玉である可能性も否めない.今後,さまざまな炎症性疾患や感染症における 上皮細胞性TLR2発現の意義に関して,さらに検討されることを期待したい.

第 5 節 小 括

本研究では,NTHi感染によってTLR2遺伝子の発現が変化するという仮説を立て,

種々の検討を行った.

NF‑KB活性化経路が,TLR2の発現調節に関与しているか否かの検討を行うため,

NF‑KBの核移行阻害剤CAPE,IKBaの分解阻害剤MG‑l32を処理し,TLR2の定量的 RT‑PCR法を行った.その結果,両阻害剤によりTLR2遺伝子の発現上昇が阻害された.

また,NFLKBp65サブユニットを上皮細胞に過剰発現させ,TLR2遺伝子の発現上昇が みられるかどうかを検討した.その結果,p65の発現量依存的にTLR2遺伝子の発現上 昇が引き起こされた.最後に,IKBa及びIKK6の変異体の過剰発現の影響を検討し,

IKKl3‑IKBα依存性のNF‑KB活性化経路が,NTHiによって誘導されるTLR2遺伝子の

発現上昇において重要であることが明らかになった.

次に,p38MAPキナーゼ活性化経路が,TLR2の発現調節に関与しているか否かの 検討を行うため,p38MAPキナーゼの特異的阻害剤SB203580を処理し,TLR2の定量

的RTzPCR法を行った.興味深いことに,SB203580の処理は,NTHiによって誘導さ

れるTLR2遺伝子の発現上昇を増強した.また,p38MAPキナーゼ及びその上流分子 であるMKK3/6の野生型および変異体の過剰発現の実験より,MKK3/6依存性のp38

MAPキナーゼ活性化経路が,NTHiによって誘導されるTLR2遺伝子の発現上昇を負 に調節していることが明らかになった.

TLR2遺伝子発現を特異的にコントロールできる薬剤は,炎症反応および免疫反応の 制御において重要な意義を持つと考えられる.そこで,従来から強力な抗炎症薬とし て知られるグルココルチコイド製剤dexamethasone(DEX)の,TLR2発現上昇への影響

を調べた.興味深いことに,DEXの投与は,NTHi感染によって誘導されるTLR2 mRNAの発現誘導を増強した.DEXの効果がグルココルチコイド受容体(GR)を介し たさようであるか否かを,その桔抗薬であるRU486を用いて検討した.その結果,

DEXによるTLR2の発現上昇は,GRを介した行われることが示唆された.次に,GR

を介したDEXのTLR2発現上昇機構のメカニズムの解明を行った.まず,DEXがp38

MAPキナーゼ経路に影響を与えるか否かを検討したところ,興味深いことに,DEX

処理によりNTHi誘導性p38MAPキナーゼ活性化(p38MAPキナーゼのリン酸化)が 抑制された.一方,DEXは,p38MAPキナーゼのリン酸化を誘導する上流分子である MKK3/6の活性化には影響を与えなかったことから,DEX/GRcomplexによるp38

MAPキナーゼ活性化阻害がTLR2発現増強には重要であることが示唆された.

最後に,中耳炎患者におけるTLR2の発現量について免疫染色法を用いて検討した.

その結果,中耳炎患者における中耳上皮組織のTLR2の発現量は,健常者におけるそ れに比べ,高いことが明らかになった.

以上,本研究は,NTHiなどの多くの細菌の構成成分を認識し,免疫・炎症応答を誘 導する受容体TLR2の発現が,NTHi感染に伴い上昇することを報告した最初の報告で あり,分子生物学的知見に基づいたNTHi感染機構の解明に大きく貢献するものと思 われる.また,本研究は,NTHi感染によって生じる中耳炎や慢性呼吸器疾患などの炎 症性疾患において発現上昇したTLR2が,グルココルチコイド製剤の使用により,さ らに増強することを初めて報告した.したがって,本研究で得られた知見は,今後,

感 染 症 に お け る グ ル コ コ ル チ コ イ ド 製 剤 の 使 用 を 考 え る 上 で の 有 用 な 基 礎 的 知 見 と な るものである.

第4章嚢胞性線維症上皮細胞におけるTLR2遺伝子の発現上昇機構の解明

第 1 節 背 景

著者は,気道炎症性疾患である中耳炎やCOPDの起因菌であるNTHiの上皮細胞へ の感染によって起こるNF‑KBの活性化にTLR2が重要であることを明らかにした58 (第2章).また,著者は,中耳炎組織におけるTLR2の発現は正常組織に比し高く,

さらに,NTHiの上皮細胞への感染が,転写因子NF‑KB活性化経路を介してTLR2の 発現上昇を引き起こすことを明らかにした81(第3章).このことは,上皮細胞におけ るTLR2は,単に病原体を認識し,バランスのよい免疫応答を誘導するだけでなく,

一方では,その過剰反応によって炎症性疾患を引き起こす可能性を示唆した.

気道炎症を伴う有名な疾患の一つに,嚢胞性線維症(CysticFibrosis:CF)がある.CF

は,白色人種の間で最も頻度の高い致死性の遺伝性疾患である.その原因遺伝子は,

CFTransmembmneConducmceRegulater(CFTR)であり,cAMP依存性のCl、イオンチヤ

ネルをコードしている82.CF患者は,通常,その平均寿命は約30歳と短命であるが,

その原因は主として進行性の呼吸器の閉塞と慢性的な細菌感染(緑膿菌,インフルエ ンザ菌)とそれに伴う持続的炎症による82 、これまで,CFにおける慢性炎症の分子

メカニズムとして,l)Cl、イオンの排出障害によって生じる気道上皮pH制御の異常と

抗菌ペプチドの活性低下84,2)CF気道上皮細胞内における遺伝子制御異常に伴うサイ トカイン産生上昇83,3)CF気道上皮細胞の細菌感染への感受性増大とそれに伴うサイ トカイン産生上昇などが報告されている83.しかし,l)に関しては,近年の北米嚢胞 性線維症学会の統一的見解により否定され,また.2)や3)に関しては,その詳細につ

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