(6)表 示
③ 座 席
・通路側の座席の肘掛けは、高齢者、障害者等が利用しやすいよう跳ね上げ式や水平 可動式とすることが望ましい。
・座席番号、行、列等は、わかりやすく読みやすいように、大きさ、コントラスト、
取付位置等に十分配慮する。
④ 同伴者(介護者、付添人等)用座席
・車いす使用者用客席等のスペ ースの中又はできる限り近い 位置に同伴者用座席を設ける ことが望ましい。
⑤ 区画された観覧室
・乳幼児連れ利用者に配慮して 周囲に気がねなく観覧できる 区画された観覧室を設けるこ とが望ましい。
(3)設備・備品等
① 舞台・楽屋
・車いす使用者等が容易に舞台に上がれるよう、段の無い通路の確保や、段がある場 合には昇降機の設置等に配慮する。
・車いす使用者等が利用しやすい楽屋、控室、付帯する設備、通路、出入口等に十分 配慮する。
② 音声・視覚による情報設備
・聴 覚 障 害 者 用 集 団 補 聴 装 置 (磁 気ループ 、FM補聴 装置 (無線式)、赤外線補聴装置)や 字幕・文字情報等を表示する 装置を設けることが望ましい。
・視覚障害者用音声情報案内装 置等を設置することが望まし い。
・舞台もしくは客席周囲にパソ コン要約筆記者用作業スペー ス(4名分の作業台)を確保 することが望ましい。要約筆 記者用スペースは演じられる 内容により客席から分離する ことも考えられる。
・字幕・文字情報等のプロジェ クターの設置スペースやスク リーンの配置を検討すること が望ましい。
留意点:客席部分の照度と点字表示
・上演時間以外は、客席部分の照度を十分確保すること が望ましい。
・視覚障害者に座席番号がわかるように、座席番号付近 に点字表示をすることが望ましい。
留意点:視覚障害者・聴覚障害者への配慮
・手話通訳位置を想定してスポットライトを設けたり、
パソコン要約筆記装置等による情報提供も求められ る。
・広い会場で手話や要約筆記等を行う場合には、画面を 拡大する等の配慮が求められる。
・音声、字幕等の操作は実際の舞台等の進行具合を見つ つ行う必要があるため、客席・観覧席に操作音が漏れ ず、舞台等の様子が分かるようにするとともに、機器 操作のための配線がなされた場所を設けることが望 ましい。他の作業を行う場所と兼用する場合には、作 業が交錯しないような配慮が望まれる。
留意点:乳幼児連れ利用者への配慮
・区画された観覧室では、乳幼児連れ利用者以外にも必 要とする人が利用できるように配慮することが望ま しい。
留意点:客席・観覧席、会議室等における難聴者向けの 対応
・客席・観覧席、会議室等においては、難聴者向けに、
アンテナを床に設置し、発生音だけを難聴者の補聴器 にクリアに届けることができる集団補聴装置(磁気ル ープ)や、FM電波を通して雑音を抑えた音声を聴覚 障害者に届けることができるFM福祉電波、赤外線を 通して音声の信号を補聴器に届ける赤外線補聴シス テム等を整備することも有効である。
2110
2111
-2.10.2 設計例
・外野席に設けられた車いす使用者用客席
( 座 席 番 号 が 分 か り や す く 表 示 さ れ て い る。)
・客席端部のいすの水平可動式の手すり
(標準の位置に納まっている状態)
・客席端部のいすの水平可動式の手すり
(高齢者、障害者等が利用しやすいよう、開い た状態)
・内野席に設けられた車いす使用者用客席
(一段高い場所に設けられており、グラウンド 全体を見渡すことができる。)
2112
-2.11 浴室・シャワー室・更衣室
◆設計の考え方◆
・客室の総数が50以上のホテル、旅館等では、車いす使用者が円滑に利用できる客室を1以上 設けるものとされているが、浴室・シャワー室等も、車いす使用者が円滑に利用することがで きるものとする。
・公衆浴場、スポーツ施設を有する施設等における共用の浴室は少なくとも1以上(男女の別があ るときはそれぞれ1以上)について、高齢者、障害者等の利用に配慮した設計とする。
・建築物の用途、利用者の障害の種類・程度、介助者の有無等の状況に応じて対応できることが重 要である。
・浴室は、高齢者、障害者等にとって転倒等の危険の大きな場所であるため、安全性を重視した 形状や規模とする。
◆基準◆
<建築物移動等円滑化誘導基準チェックリスト>
施設等 チェック項目
<一般>
浴室等
(第13条)
①車いす使用者用浴室等を設けているか(1以上)
(1)浴槽、シャワー、手すり等が適切に配置されているか (2)車いすで利用しやすいよう十分な空間が確保されているか (3)出入口の幅は80cm以上であるか
(4)出入口の戸は車いす使用者が通過しやすく、前後に水平部分を設けているか
2.11.1 浴室・シャワー室・更衣室の設計標準
◆設計のポイント◆
文中に使用する記号は以下の通りである。
○
共 :浴室、シャワー室、更衣室共通○
浴 :浴室○
シ :シャワー室○
更 :更衣室また、浴室については、特に断りがない場合、個室用の浴室及び共同浴室について、共通の標 準である。
浴室・シャワー室・更衣室の設計は、以下の通りとすることが望ましい。
①
○
共 更衣室から洗い場及び浴槽、また、更衣室からシャワー室への一連の動作が円滑に行え るよう配慮する。②
○
共 浴室・シャワー室・更衣室まで支障なくアプローチできるよう段を設けない。手すり等 による誘導も考慮する。③
○
共 出入口の有効幅員を十分に確保する。また、出入口に段差を設けないようにする。④
○
浴 浴室は、高齢者、障害者等にとって転倒等の危険の大きな場所であるため、脱衣室から 洗い場までの動線、手すりの設置、床仕上げ等に十分考慮して計画する。⑤
○
浴 車いす使用者用浴室は、原則として車いす使用のままで浴槽に接近できるものとする。⑥
○
共 浴室室内で車いす使用者が転回できるスペース(径150㎝以上)を確保する。⑦
○
シ 体育館やスポーツ施設等でシャワー室を設ける場合には車いす使用者に配慮した大きさ のブースを1以上設置し、併せてシャワー用車いすを用意する。⑧
○
共 扉等のガラスは、転倒等による事故防止を考慮し、安全ガラスを用いる。2113
-(1)寸 法
①
○
共 出入口・出入口の有効幅員は、80㎝以上とすることが望ましい。
・出入口前後に車いす使用者が直進でき、方向を転回できる空間(140㎝角)を設けるこ とが望ましい。
②
○
浴 浴 槽・浴槽の深さは50㎝程度、エプロン高さは車いす座面と同程度の高さ40㎝程度とする ことが望ましい。
③
○
浴 洗い場・洗い場に車いすのまま利用で きるスペースを確保するか、
又は車いすから容易に移乗で きる高さ40~45㎝程度の洗い 場台を設置することが望まし い。
・下部には車いすのフットレストが入るようにスペースを確保することが望ましい。
・洗い場から浴槽への出入りについても考慮することが望ましい。
(2)設備・備品等
① 手すり
・
○
浴 洗い場周囲及び浴槽周囲 に手すりを取り付け、必要に 応じ連続させることが望まし い。・
○
共 手すりは水平及び垂直に取り付けることが望ましい。・その他 2.13A.1 手すり(7)を参照。