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年度成果報告会 予稿集 No.F-08

OBS YSU

平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-08

風力発電等技術研究開発/

風力発電等技術研究開発/

洋上風力発電等技術研究開発/

洋上風況観測システム実証研究(洋上風況マップ)

委託先

洋上風況観測システム実証研究(洋上風況マップ)

委託先

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 国立大学法人 神戸大学

アジア航測 株式会社

株式会社 風力エネルギー研究所 再委託先

再委託先

国立研究開発法人 港湾空港技術研究所 フグロジャパン 株式会社

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平成27年10月30日

事業概要

開始:平成27年7月 終了 平成 年 月 1. 期間

終了:平成29年2月 2. 最終目標

本事業では、メソ気象モデルWRFによる洋上風況シミュレーションを実施し、約500m格 子で日本沿岸(離岸距離30km以内)の洋上風況データを整備する。計算精度は、NEDO 観測鉄塔等により包括的に検証・改善し、風車ハブ高度の実測の年平均風速に対して

±5%以内を目標値とする。また、人工衛星観測値を利用して排他的経済水域内の外洋 風況データについても整備する。これらの風況データに加えて、洋上風力発電の適地選 定に必要な水深、底質及び漁業権、航路等の自然環境・社会情報をGISデータとして整

3 成果 進捗概要

備する。事業終了時には、整備した洋上風況および自然環境・社会情報を一元化した新 たな洋上風況マップ閲覧システムを完成させる。

3. 成果・進捗概要

平成27年7月30日開始の事業であるため、本報告会においては事業の概要について紹

研究開発の目的

 本事業は、洋上風力発電の開発支援にフォーカスし、導入拡大に必要な情報を一元 化した洋上風況マップを開発することを目的とする。

自然環境

【気象シミュレーション】 【人工衛星データ解析】

【GIS情報として一元化】

自然環境

(水深、底質、波浪、など

社会環境

(法規制、漁業権、航路など

洋上風況データ

(年・月平均値 風配図

【洋上風況データベース開発】

(年 月平均値、風配図、

風速階級出現頻度など)

沿岸:500m格子 外洋:10km格子

【洋上風況マップ閲覧システムの開発】

風配図の表示

デーの ウン ロ ード

【洋上風況マップ閲覧システムの開発】



本事業で研究開発される洋上風況マップのイメージ 本事業で研究開発される洋上風況マップのイメージ

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研究開発の内容

研究開発項目 研究開発内容

プ デ

 本事業の仕様書は、以下4つの研究開発項目から成る。

A 洋上風況シミュレー ションモデルの開発

• 風況シミュレーションには、オープンソースのメソスケール気象モデ ルWRFを用いる。

• 水平解像度は500m以下、計算領域は沖合30km範囲を包含する。

• 計算精度は 洋上風況観測鉄塔(銚子沖 北九州市沖)でのハブ 計算精度は、洋上風況観測鉄塔(銚子沖、北九州市沖)でのハブ 高度年平均風速実測値に対して誤差±5%以内を目標とする。

B 洋上風況マップに必 要な構成要素の整備

• 海洋台帳など、他省庁等のデータの活用により、洋上風況マップの 構成要素を検討し、GISデータの整備を行う。

要な構成要素の整備 構成要素を検討し、 デ タの整備を行う。

C 洋上風況マップ閲覧 システムの開発

• NEDOホームページ(洋上風況マップWebサイト)から風況データを 閲覧・ダウンロードするためのシステム及びデータメンテナンスツー ルを開発する。

• 同Webサイトの使用方法、更新・メンテナンス等に関するマニュアル を作成する。

• 平成27年度末を目途にデモ版を公開し、外部からニーズや利便性 等に関する意見を聞き取り それを反映した最終版を平成28年度 等に関する意見を聞き取り、それを反映した最終版を平成28年度 末に公開する。

D 技術委員会の組織・ • 有識者からなる第三者委員会を組織し、上記AからCの妥当性につ

研究開発の体制

NEDO

 本事業の研究開発は、以下の「委託先4者、再委託先2者」体制で行う。

委託

NEDO

産業技術総合研究所 A.洋上風況シミュレー

ションモデルの開発

神戸大学 A.洋上風況シミュレー

ションモデルの開発

風力エネルギー研究所 B.洋上風況マップに必

要な構成要素の整備 アジア航測

B.洋上風況マップに必 要な構成要素の整備 ションモデルの開発

(計算環境設計)

ションモデルの開発

(計算精度管理)

要な構成要素の整備

(風況情報)

D.技術委員会の組織・

運営 要な構成要素の整備

(自然・社会情報)

C.洋上風況マップ閲覧 システムの開発

港湾空港技術研究所 フグロジャパン

再委託 再委託

実測データの収集整理

(GPS波浪ブイデータ、

波崎ライダー観測)

海外における風況マッ プの最新動向・知見の 調査・収集

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本研究開発の主な特色

1.信頼できる風況シミュレーションモデルの開発

数多くの研究実績と最新の研究成果に基づく、洋上風況計算に特化したメソスケー ルモデルWRFのシミ レ ション手法を採用する

1.信頼できる風況シミュレーションモデルの開発

ルモデルWRFのシミュレーション手法を採用する。

2.日本沿岸の包括的な洋上風況データの整備

WRFシミュレーションと人工衛星データを併用することにより、沿岸から外洋までの洋 2.日本沿岸の包括的な洋上風況データの整備

WRFシミュレ ションと人工衛星デ タを併用することにより、沿岸から外洋までの洋 上風況データを連続的に整備する。

3.十分に精度検証された洋上風況マップの作成 3.十分に精度検証された洋上風況マップの作成

数多くの洋上風況観測値を収集することにより、風況シミュレーションの高精度化を 図り、洋上風況マップの精度検証を十分に実施する。

4 平成26年度の基礎検討事業の成果を継承 4 平成26年度の基礎検討事業の成果を継承 4.平成26年度の基礎検討事業の成果を継承

平成26年度NEDO事業「洋上風況マップに関する基礎検討」(委託先:アジア航測)で の検討結果を踏まえて、マップ構成要素の選択と収集を行う。

4.平成26年度の基礎検討事業の成果を継承

5.利用者ニーズにマッチした閲覧システムの開発

産学官の共同開発の強みを生かして幅広いヒアリングを行うことで、利用者ニーズ

5.利用者ニーズにマッチした閲覧システムの開発

1.信頼できる風況シミュレーションモデルの開発

 洋上風況シミュレーションには、オープンソースモデルであるWRF (the Weather Research and Forecasting model) を用いる。洋上風況計算に関する数多くの研究実 績と最新の研究成果及び本事業における試行計算結果に基づいて、WRFによるシミュ

項目 研究開発内容

究 果 算 果 、

レーション手法を確立し、日本沿岸の高解像度計算を実施する。

計算領域 • 風況シミュレーションの水平解像度は500m格子とし、外洋境界は沖合30kmまでを 最低限確保した上で、沖合30~50km程度になるように計算領域を設定する。

• 約100km四方の計算領域を設定し、約100領域で日本列島全沿岸をカバーする。

デ タ 標高 び 経済産業省 デ タ び 院

入力データ • 標高および土地利用には、経済産業省のASTER-GDEMデータおよび国土地理院 の国土数値情報・土地利用細分メッシュをそれぞれ用いる。

• 客観解析値には空間解像度が5km化された2009年4月以降の気象庁メソ客観解析 値 海面水温データには 産総研・神戸大共同開発のMODIS-based Sea Surface 値、海面水温デ タには、産総研 神戸大共同開発のMODIS based Sea Surface Temperature (MOSST) を用いる。

計算期間 • 2009年4月以降を対象にして、3年間以上とする。

• 20年間の長期低解像度シミュレーション(1995年~2014年)を別途行い、長期変動 20年間の長期低解像度シミュレ ション(1995年 2014年)を別途行い、長期変動 補正に用いる情報を取得する。

計算精度 • 銚子沖及び北九州市沖のNEDO洋上観測鉄塔のハブ高度において、年平均風速 誤差±5%を達成することを目標とする。

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1.信頼できる風況シミュレーションモデルの開発

これまでのWRF洋上風況シミュレーション研究実績の活用

 ドイツ沿岸FINOマストでの検証  日本沿岸での風況マップの比較 風

60m高度

(a)

長井・牛山 (2002) マイクロ波放射計+WASP

(b)

70高度 70m高度

(c) 環境省風況マップ (d) WRFシミュレーション

FINO1マスト

10 15 20

ed U80(m/s) a) WRF

5

Estimate

y=0896x+0.716

Mean speed 9.19 m/s

Bias -0.27 m/s (-2.8 %)

RMSE 1.65 m/s (17.4 %)

Correlation 0.91

精度検証結果一例

1.信頼できる風況シミュレーションモデルの開発

計算の高精度化に向けた画策

 沿岸海域の風況は陸上地形の再現性に大きく依存する

⇒高解像度データセット(標高:ASTER-GDEM、土地利用:国土地理院の国土数値 情報・土地利用細分メッシュ)を利用

 風速計算精度はモデルの入力値となる客観解析値の品質に大きく依存する

⇒ 2009年4月以降の気象庁・メソ客観解析値を利用

 洋上の風速は大気安定度(海面温度と気温の差)に大きく依存する

⇒産総研・神戸大の新開発海面温度データMOSST (Shimada et al., 2015)を利用

従来データ(NCEP FNL)

産総研 神戸大の新開発海面温度デ タMOSST (Shimada et al., 2015)を利用

新開発データ(MOSST)

2011年の大阪湾における日平均水温の時系列

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2.日本沿岸の包括的な洋上風況データの整備

 沿岸海域(海岸線から30km以内)を対象に行われる空間解像度500mのWRFシミュ レーションに加えて、外洋で12.5kmの空間解像度で得られる極軌道衛星による海上風 速観測値を併用することにより 沿岸から外洋(排他的経済水域内)までの洋上風況

項目 研究開発内容

速観測値を併用することにより、沿岸から外洋(排他的経済水域内)までの洋上風況 データを連続的、包括的に整備する。

衛星データ • 欧州気象衛星開発機構が運用している極軌道衛星MetOp-A/B に搭載されてい るマイクロ波散乱計ASCATによって観測される海上風速値を使用する。

• 収集されたASCAT観測値より、海面上10m高度における0.1度格子の風速データ を作成する。

高度補正 • WRFによる低解像度長期シミュレーション(10km格子、20年分)から得られる海面 フラックスデータ及び風速鉛直プロファイルを用いて、ASCAT10m高度観測値を 風車ハブ高度風速値へ高度補正する。

WRF 計 算 値 と 衛 星 デ ー

• 適切な内挿処理を行うことで、沿岸のWRFシミュレーションによる500m格子風速 情報と人工衛星データに基づく0.1度格子風速情報とが空間的にも統計的にも連 と 衛 星 デ

タの結合

情報と人工衛星デ タに基づく0.1度格子風速情報とが空間的にも統計的にも連 続的に接続するように結合を行う。

• 外洋で衛星データをWRF計算値と組み合わせることにより、500m格子領域にお

いても風況推定精度が向上することが期待できる。