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工具刃先の接触弧長さと AE 信号の関係

ドキュメント内   201807古賀俊彦 博士論文   (8.44MB) (ページ 69-72)

第 3 章 超精密旋削加工における AE 技術を用いた

3.3 実験結果および考察

3.3.5 工具刃先の接触弧長さと AE 信号の関係

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先に一定量滴下したときと,切削油を完全に脱脂したときの AE 信号を比較し た.その結果,AE平均値は,切削油なしの方が約2倍大きくなった.(b),(c)

の領域は,摩擦によるせん断破壊が生じるため切削油により,切りくずの摩擦や 凝着が少なくなりAE平均値に違いがみられたと考えられる.このことより,加 工プロセスによるAE発生源は,(a)の一次塑性域のみでなく(b),(c)の二次 塑性域,逃げ面下方塑性域からも発生しており,切削速度や切削油により変動す ることが確認できた.

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Fig. 3.14 Schematic of the contact-arc length.

図3.15にAE総エネルギと接触弧長さの関係を示す.AE平均値は,切削速度の影 響が含まれるため,AE 平均値をある一定距離を加工する時間で積分し,AE 総エネ ルギと置き換えて検討した.図 3.15 より,刃先が R 形状の工具の接触弧長さとAE 総エネルギの関係は,比例関係にあることがわかった.

図 3.15の接触弧長さと AE 総エネルギの関係については,接触弧近傍からの

(a)被削材のせん断領域(一次塑性域)の奥行き(深さ)に相当する部分の接触弧長 さが大きくなり,被削材のせん断破壊で検出されるAE信号が多くなりAE総エネル ギも増加したと考えられる.さらに,そのせん断領域の大きさに伴い,(b)工具す くい面上の切りくずとの接触領域(二次塑性域),(c)工具逃げ面と被削材との接 触領域(逃げ面下方塑性域)も大きくなり,AE信号の大きさに加算されたと考えら れる.本研究では,超精密加工領域でかつダイヤモンド工具の鋭利な刃先を持つ工 具であるため,工具刃先の接触弧とAE信号の関係が顕著に現れたといえる.

ここで,接触弧長さと AE 関係を確認するために,コーナ半径の異なる工具 を使用し検討した.図 3.16にコーナ半径の違いによる接触弧長さと AE 総エネ ルギの関係を示す.図3.16のA1070を切削した場合をみてわかるように,コー ナ半径が異なっても切込み深さかつ送り速度に関係する接触長さとAE総エネルギに

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Fig. 3.15 Relationship between AE total energy and contact-arc length for different cutting speeds (A1070).

Fig. 3.16 Relationship between total AE total energy and contact-arc length for different corner radiuses.

0 2 4 6 8 10 12 14

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12

AE total energyEAE,V・s

Contact arc length L, mm V=30 m/min

V=60 m/min V=120 m/min Cutting speed

0 2 4 6 8 10 12 14

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12

AE total energyEAE, V・s

Contact arc length L, mm

A1070, V=60 m/min, r=0.5mm A1070, V=60 m/min, r=0.2mm

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相関がみられた.図 3.15,図 3.16 のどちらも相関係数が約 0.9 であり,強い相 関があることがわかる.このことより,AE信号は被削材との接触弧長さ,つま り被削材の近傍の破壊領域や摩擦領域の大きさと関係があるといえる.

ドキュメント内   201807古賀俊彦 博士論文   (8.44MB) (ページ 69-72)