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寺 1

ドキュメント内 真宗研究19号全 (ページ 61-76)

大 谷

ぎ惇!

現代を分析して︑犬田允東海大学助教授が﹁現代とは︑人間は科学技術の発展成果と経済とを直結させることが︑

社会に繁栄と人間に幸福をもたらすということに疑いをさしはさむことなく進んできたところ︑確かに物質的繁栄と 幸福はかち得たが︑それと共に︑公害の発生拡散という副作用が大きく︑公害を通して地球の有限性が問題化してき た︒かつて人類が経験しない時である︒また︑現代は︑情報が大量に氾濫し︑人聞はその中で消化不良を起こし︑

か えって欲求不満が増大しているcまた︑現代都市は︑

アスファルト・ジャングルといわれ︑人間関係が稀薄化し︑他 面生存競争が激しく︑そこで︑人間は︑疎外感︑不安感︑孤独感を強くしている︒そして︑現代は︑

① 

ぃ︑テンポの速い変化が常態化しつつある﹂と指摘する通り︑現代社会は汚濁と混乱の様態を深め︑現代人は憂悲悩

スケールの大き

苦し てい る︒ では 如何 にし て︑

われわれは︑現代の苦悩を克服し︑

この汚潟と混乱の現代社会を平和と幸福の正常なるそれに変

革し

︑ 一人一人の上に豊かな素晴らしい人生を招来させるか︒それが為に︑碧海純一東京大学教授は﹃合理主義の復 都市 教化 活動 の一

報告

五五

都市教化活動の一報告

六五

権﹄︵木鐸社︶を著わし︑ラッセルやポッパ

lの思想への志向を促すo

また︑ジョルジュ・フリードマンは﹃力と知恵

|上・下﹄︵人文書店附︶を世に送り現代の地平をひらこうとするなど︑いろいろな提案がなされていお

oこの時︑自我

解体した根源的自覚の人間誕生と真の連帯を築く道としての親驚を聞く者として︑親驚によって開示された真に人間 が生きる原理と方向をいよいよ自らの身に明確にして︑人々の前にさししめすという自信教人信のまことを尽さねば

ならな川o

処で︑それは︑われわれとしては真宗大谷派大阪教区の別院・寺院・教会の教化が一歩一歩着実に推進さ れる他にはない︒かかる教化実践の行動の軸となるべく︑

H大阪教区教化セソタluは長い陣痛を経て︑大阪の自主 番組・自主制作として︑昭和四十五年二月一日に難波別院内に設置され活動を開始した︒

大阪教区教化センター規約第一条は﹁大阪教区教化センターは︑大阪教区の教化活動に必要な調査・研究および企 画を行ない︑併せて人材の育成をはかり︑もって時代社会の要請に応える教区の綜合教化活動の推進強化を目的とす

③ 

る﹂と︑その設立の理念・目的をうたう︒つまり当センターは︑大阪の風土人心などの諸般の事情を正しく把握認識

σ

上 一貫した教化実践の企画・それにともなって種々様々なる教材の作成︵ここに同時に教学の確立がなされる︶︑

現代の諸問題に応え得る人材養成など教化に於ける基礎的役割を果たしていくものなのである︒そこで設立当初に当

セソ

l

の設立の理念・目的の実現にあたり︑当センターの今後の歩む方向として︑④現代教学の研究と確立︒@大 阪における教化に関する調査・研究・企画︒︒人材の養成︒色真宗文化の創造という四方向を確認した︒その上に︑

具体的業務として︑@研究所的業務︒⑨出版業務

00

図書館的業務の三つを定めた︒

尚︑当セソタI

の経費は︑毎年難波別院予算に計上される︒

先ず初めに研究所的業務を報告する︒

今世紀最大の歴史学者であり︑偉大なる思想家でもある英国のトインビ

l博士は﹁今日︑同時にそして突然に人類

を襲った三つの新しい発展に対処しなければならなくなりつつある︒その三つとは︑機械化︑都市化︑および今日そ れぞれの人聞が個人として対処しなければならぬ人間活動の規模と行動︑事件︑事物︑人間の数のすさまじい増大と

⑥ 

いうことにほかならない﹂と述べ︑現代の社会には都市化現象などが生起することを指摘する

o処で︑都市化とはど

ういう現象なのであろうか︒東京教育大学の森岡清美助教授は︑次の如く論ずる︒

﹁都市化現象は端的には都市が拡

大することであるが︑具体的に三つの側面でとらえることができる

o第一は︑生態学的側面である︒すなわち︑人口 が集積し︑産業構成が変化し︑市街地化が進むのである

o第二は︑社会的側面である︒家族という生活の場は単純化 し︑活動の場の組織が大規模化するo

第三は︑価値観とか態度といった側面である

o伝統主義的な考え方から合理的

① 

に割り切った考え方へと︑ものの考え方が変化する﹂と︒かくなる都市化現象の進む状況下の大阪にあって︑如何に 教化を推進し教線を敷き拡大するか︒それはなかなかの難問である︒そこで当センターでは︑

われわれの都市教化推

進にあたっての一つの基礎的作業として︑東京・名古屋・京都・大阪などの大都市に位置する他教団他宗派が︑都市 における教化推進にいかなる姿勢と方向をもって取組み実際活動を展開しているか︑その実態をつぶさに調査するこ とと した

︒ まず第一回目は︑﹁真宗大谷派東別院青少年会館﹂︵名古屋︶︑﹁神田寺﹂︵東京︶二真言宗智山派﹂︵京都︶二浄土真宗 本願 寺派 築地 本願 寺﹂

︵東 京︶

︑﹁ 浄土 真宗 本願 寺派

﹂︵ 京都

・大 阪︶

︑﹁ 四天 王寺

﹂︵ 大阪

︶︑

﹁曹

洞宗

宗務

庁﹂

︵東

京︶

一「

日 都市 教化 活動 の一 報告

五七

都市 教化 活動 の一 報告

五 八

本キ

リス

ト教

団﹂

︵大

阪︶

︑﹁

P L教

団﹂

︵大

阪︶

︑﹁

立正

佼成

会﹂

︵東

京︶

を訪

問し

た︒

第二 回目 は︑

﹁本 門仏 立宗 清風 寺一

︵大 阪︶

︑﹁ 仏教 伝道 協会

﹂︵ 東京

︶︑ 一曹 洞宗 教化 研修 所﹂

︵東 京︶

︑一 日蓮 宗現 代宗 教 研究 所﹂

︵東 京︶

︑﹁ 孝道 教団 一︵ 横浜

︶の 五ケ 所を 対象 に選 んだ

︒ 第三 一回 目は

︑− 仏教 伝道 協会

﹂︵ 東京

︶︑

﹁生 長の 家本 部﹂

︵東 京﹀

︑﹁ 霊友 会﹂

︿東 京︶ の三 ケ所 を訪 問し た︒ われわれは︑これ迄に以上に記した他教団他宗派を訪れ接触をもち︑日夜教化に携わっている人々と親しく話しあ

ぃ︑特に新興教団では出版が実に立体的・多角的・精力的になされていることに大いに刺激を受け啓発されるなど︑

いろいろな所で多く学び︑その上︑種々の教化資料の寄贈を受けた︒このように有意義なる他教団他宗派を訪問し接

触を持つことは今後も継続する計画である︒

次に︑一教化ゼミナール﹂の開講がある︒

当初 は毎 月一 回︑

センター員が発表し互いに話しあう自主学習会︵非公

開︶としてスタートした︒そこで発表されたテlマは︑﹁同朋の会運動について﹂﹁死﹂﹁現代とマンガ﹂などである︒

処で︑昭和四十七年七月よりは︑これ迄の方針を変更し︑講師を招聴し一般公開とすることとした︒そしてこのゼ

ミナ

lルでは︑政治的︑経済的︑社会的変動のなかで苦悩する寺院が現代に回生する方策の問題を考えることになっ

③ た︒講師の前田恵学愛知学院大学教授は大谷派教団の二重構造を指摘し︑葬式・法事中心の教学を提案︒また文部省

文化庁の松野純孝博士は蓮如上人の教化方法の基本の再認識を説く︒第三回からは︑同朋の会運動再検討の芦もある

ことから︑向朋の会運動の起点にたち戻って学習することになった︒それで︑同朋の会運動草創期に参画の井門富士

 

夫津田塾大学教授︑高木宏夫東洋大学教授︑久木幸男横浜国立大学教授︑西山邦彦近畿大学助教授を招き︑同朋の会

運動の初期の理念や万向︑同朋の会運動推進の過程から生まれてきた真宗カリキュラムなどについて講義を依頼した︒

特に︑西山邦彦助教授には︑数回にわたって真宗教学の問題点の講義を願い︑﹁現在の真宗教学は︑曽我・金子両先

生はともかく︑明治時代の清沢満之が聞いた地平にも及ず︑

教学の名に価するものがいまだない二教学の学の意義

は︑他と話しあえる言葉を使って白分の立場を知らしめる乙と﹂などの指摘があった︒

更に研究所業務として﹁難波別院の文書活動などの都市教化の企画二大阪教区寺院二部﹂の報恩講の実態調査一 などを行ない︑﹁大阪教区内寺院の教化の実態調査一﹁迷信俗信の研究一一センター研究誌﹂を企画中である︒

次に出版業務について記す︒

⑬ 

創価学会︑立正佼成会︑生長の家などの新興教団の活動の中で注目されるのは積極的な文書教化である︒活字メデ ィアによる教化推進に実に意欲的なのである︒大衆運動には煽動・宣伝・集会の三つの柱があり︑なかでも宣伝は活 字による部分が大きく占めるが︑新興教団は教線拡張の為の宣伝に積極的に文書活動を実施している︒そしてそこか

ら発刊されてくるものは︑ブレッツュな企画と豊かな内容を誇り︑商業ベlスにのせられて会員並びに一般大衆の手

許に 届く

︒ こうした新興教団の多岐多様な文書活動に比して︑総体的に既成教団の立ち後は明らかである︒前者は情報化時代 に見事な対応をなしているが︑後者は時代社会の状況変化への対応が不味い︒末寺︵教化の最前線︶にあって痛感さ れることは︑宗派からの教材︵出版物︶があまりにも少ないことである︒宗派として一般大衆からの質・量の両面の 一lドに応えているとはいえない︒

⑬ 

宗祖親驚聖人には御消息がある︒また蓮如上人には御文が残されている︒これらはみな文書活動であり︑浄土真宗 には見事な文書教化の原型があり伝統があるo

いまやわれわれは︑その原型と伝統をたずねて︑現代における文書教 都市 化教 活動 の一 報告

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ドキュメント内 真宗研究19号全 (ページ 61-76)

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