上記のように、まず目的とする事業の審査が可能な審査機関を選択する必要があり、倉庫 業など他の事業を範囲に含める場合には審査機関に事前に問い合わせて下さい。そして、審 査可能な審査機関の中から、契約を交わす機関を選択していくことになりますが、トラック 運送事業の審査実績や審査料金などを考慮して、自社にとって最も適切と考えられる機関を 決定して下さい。日常の仕事とあまりかかわりのない選択をしなければなりませんので、JAB 及び各審査機関ホームページなどの審査機関に関する情報や、すでに認証を取得している事 業者の評判などを参考にすると良いでしょう。
なお、認証範囲など事前に審査機関と打合せをしなければならない状況もある上、審査日 程等が機関により多少異なる場合がありますので、できれば比較的早い段階で審査機関を決 めておく方が望ましいと考えられます。
2. 審査
一般的な審査申請から認証登録までのステップを、次ページに示します。
なお、通常、第2段階審査までに次の事項が確認されることが必要となりますので、詳細 は契約した審査機関と打ち合わせて下さい。
① 第1段階審査の是正処置が完了し、審査登録範囲がマニュアルに明確に規定され、充 分理解されている。
② 訪問通知、審査プログラムが合意されている。
③ 以下が確実に実施されている。
a) 当該マネジメントシステムの運用(3ヶ月以上の運用実績が必要)
b) 内部監査の実施及び効果の検証 c) マネジメントレビユーの実施
【認証登録までのステップ】
審査申請
第1段階審査
認証登録手続きを進める最初のステップとして、各審 査機関が指定する書式で申請書を提出します。
第2段階審査
適合
登録の判定
登録及び 証明証の発行
再審査
審査報告書は、登録判定委員会で審議され、適合と 判断された場合は、環境マネジメントシステムの適 合性と登録が認証されます。
登録が認証されると有効期限3年の適合証明証が 発行され、審査機関及びJABのホームページで公 開されます。
審査結果が適切であれば、審査チームリー ダーは審査報告書を登録判定委員会に提 出します。
適切でないと判断された場合は、是正に要 する期間を設定し再審査を実施します。
環境マネジメントシステムが規格要求に適合し、か つ効果的に運用されているかを検証する審査です。
システム文書のチェックを通じ、マネジメントシス テムの構成が ISO14001 の規格要求に適合しているか を検証する審査です。併せて第2段階審査へ向けた 準備の程度が審査されます。
NO
YES
注意:審査登録に関する流れは、審査機関や審査時期によって異なりますので、
受審する際には、必ず確認するようにして下さい。
参考
1.規格関連解説
(1) JISQ14001:2004 要求事項の概要
JISQ 14001 条項 要求事項の意図、目的の要点 参照ページ
4.環境マネジメントシステム
4.1 一般要求事項 環境マネジメントシステムを確立し、文書 化・実施・維持し、継続的に改善。システムの 適用範囲の明記
66
4.2 環境方針 環境方針の細目 31
4.3 計画
4.3.1 環境側面 組織の活動、製品及びサービスに関する環境 側面を特定し影響を評価する手順を定め、著 しい環境側面を決定
20,38
4.3.2 法的及びその他の要求事 項
環境側面に適用される法規、及び組織が適用 すると決めたその他の要求事項を特定する手 順を定め、どのように対応するかを決定
40
4.3.3 目的、目標及び実施計画 測定可能な環境目的、目標の設定及び、責任 と手段と日程を明確にした実施計画の策定
33
4.4 実施及び運用
4.4.1 資源、役割、責任及び権限 必要な経営資源の確保と責任権限の明確化、
周知
環境管理責任者の任命
10,27
4.4.2 力量、教育訓練及び自覚 重要な環境影響を生じる可能性のある仕事を する従業員及び委託従事者の力量の明確化と 必要な教育・訓練の計画と実施
58
4.4.3 コミュニケーション 内外の情報伝達ルールの明確化 58 4.4.4 文書類 環境マネジメントシステムに必要な文書類の
細目
54
4.4.5 文書管理 システム文書の最新版管理を含む a) 〜 g) の手順の確立
53
4.4.6 運用管理 著しい環境側面に関する運用管理活動を特定 し、確実に運用できるよう計画、実施 重要なものは運用基準を明記し手順を文書化
〔文書化された管理手順〕
供給者に適用可能な手順、要求事項の伝達
59
4.4.7 緊急事態への準備及び対 応
緊急事態や事故を想定し、予防又は緩和する 手順を準備し発生時に対応
60
JISQ 14001 条項 要求事項の意図、目的の要点 参照ページ
4.5 点検
4.5.1 監視及び測定 著しい環境影響の可能性がある運用の鍵となる 特性の監視、測定
使用する監視、測定機器の校正管理
61
4.5.2 順守評価 法的要求事項、及びその他の要求事項について、
順守状況の評価手順の確立
61
4.5.3 不 適 合 並 び に 是 正 処 置 及び予防処置
発生した不適合への対応と、発生した及び潜 在している不適合の再発防止、未然防止処置 の管理手順の確立
71
4.5.4 記録の管理 環境記録の識別、保管、廃棄などの管理手順の 確立
54
4.5.5 内部監査 環境マネジメントシステムが要求事項に適合 し、効果的に実施されているかを確認する。
計画、実施、報告、記録並びに監査要求事項の 手順を定め実施
68,69
4.6 マネジメントレビュー 環境マネジメントシステムの適切性、妥当性、
有効性を計画的に見直し、必要な改善の実行
73,74
(2)用語解説
以下の用語集は「JISQ14001:2004 3項 定義」より編集しました。
3. 用語及び定義
3.1 監査員(auditor)
監査を行う力量をもった人。【ISO 9000:2000, 3.9.9】
3.2 継続的改善(continual improvement)
組織の環境方針と整合して全体的な環境パフォーマンスの改善を達成するために環境マネジメ ントシステムを向上させる繰り返しのプロセス。
参考 このプロセスはすべての活動分野で同時に進める必要はない。
3.3 是正処置(corrective action)
検出された不適合の原因を除去するための処置。
3.4 文書(document)
情報及びそれを保持する媒体。
参考 1 媒体としては、紙、磁気、電子式若しくは光学式コンピュータ ディスク、写真若しく はマスターサンプル、又はこれらの組合せがあり得る。
参考 2 ISO:9000, 3.7.2 から部分的に採用。
3.5 環境(environment)
大気、水、土地、天然資源、植物、動物、人及びそれらの相互関係を含む、組織の活動をとり まくもの。
参考 ここでいう とりまくもの とは、組織内から地球規模のシステムにまで及ぶ。
3.6 環境側面(environmental aspect)
環境と相互に作用する可能性のある、組織の活動又は製品又はサービスの要素。
参考 著しい環境側面は、著しい環境影響を与えるか又は与える可能性がある。
3.7 環境影響(environmental impact)
有害か有益かを問わず、全体的に又は部分的に組織の環境側面から生じる、環境に対するあら ゆる変化。
3.8 環境マネジメントシステム(environmental management system)
組織のマネジメントシステムの一部で、環境方針を策定し、実施し、環境側面を管理するため に用いられるもの。
参考1 マネジメントシステムは、方針及び目的を定め、その目的を達成するために用いられ る相互に関連する要素の集まりである。
参考2 マネジメントシステムには、組織の体制、計画活動、責任、慣行、手順、プロセス及 び資源を含む。
3.9 環境目的(environmental objective)
組織が達成を目指して自ら設定する、環境方針と整合する全般的な環境の到達点。
3.10 環境パフォーマンス(environmental performance)
組織の環境側面についてのその組織のマネジメントの測定可能な結果。
参考 環境マネジメントシステムでは、結果は、組織の環境方針、環境目的、環境目標及びそ の他の環境パフォーマンス要求事項に対応して測定可能である。
3.11 環境方針(environmental policy)
トップマネジメントによって正式に表明された、環境パフォーマンスに関する組織の全体的な 意図及び方向付け。
参考 環境方針は、行動のための枠組み、並びに環境目的及び環境目標を設定するための枠組 みを提供する。
3.12 環境目標(environmental target)
環境目的から導かれ、その目的を達成するために目的に合わせて設定される詳細なパフォーマ ンス要求事項で、組織又はその一部に適用されるもの。
3.13 利害関係者(interested party)
組織の環境パフォーマンスに関心をもつか又はその影響を受ける人又はグループ。
3.14 内部監査(internal audit)
組織が定めた環境マネジメントシステム監査基準が満たされている程度を判定するために、監 査証拠を収集し、それを客観的に評価するための体系的で、独立し、文書化されたプロセス。
参考 多くの場合、特に中小規模の組織の場合は、独立性は、監査の対象となる活動に関する 責任を負っていないことで実証することができる。
3.15 不適合(nonconformity)
要求事項を満たしていないこと。【ISO 9000:2000, 3.6.2】