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実験方法

ドキュメント内 第 1 章 序論 (ページ 116-121)

実験は,図 5.1 に示す RTRの成膜装置を用いて行った.本装置は第 1 章において,

RFプラズマ強度を増加することで膜の比抵抗分布の均一性が得られた結果から,ターゲ ットの磁場強度を増加し,高密度プラズマをターゲット-基板(以下:T-S)間に発生させ,

比抵抗分布の均一性が得られる構成とした.さらに,本装置はT-S間を短縮することで プラズマ密度を増加させる効果を得ている.

ターゲットはこれまでの実験に用いたものと同じ組成・製法で作製した矩形(450×110

mm)の5.7 wt% GaO3-ZnO焼結体を用いた.ターゲットとメインロールの最下部との距離

は 60 mm とした.本装置はメインロールの内部に熱媒体を循環し,メインロールを加

熱・冷却する機能を持つ,そこで媒体の温度を基板温度とした.基板は350 mm幅の第 1章と同じPETフィルムを用いた.静止成膜を行った際の特性分布を図 5.2に示すよう な位置で調べた.静止成膜では,フィルムの幅方向,および搬送方向に,それぞれ300 mm,

200 mmの幅で開口部を設けた.よって,成膜される範囲は300×200 mmである.ロール

の最下点かつ,幅方向の中心となる位置を0 mmとし,搬送方向,幅方向に,それぞれ

10 mm間隔で試料を切り出し測定に用いた.

表 5.1:実験条件(RTR)

Target 5.7wt%Ga2O3-ZnO

Substrate PET(175 µm)

Base Pressure <1×10-3 Pa

Total Gas Pressure 0.2 Pa

Target-Substrate Distance 60 mm

Thickness Approx. : 200 nm

図 5.1:RTR成膜装置概略図

図 5.2:分布測定時における位置

Gas Inlet

GZO Target DC Power

Supply Pump

Main Roll 300φ

6 0

Unwinder Winder

Opening width

0

-100 -50 50 100

50-50

Target

Machine Direction

Deposition Area

PET Film

5.2.1 幅方向分布と有効幅

本装置で得られた膜の幅方向に対して均一な特性が得られる領域を確認するため,搬 送しながら成膜した(連続成膜)時の比抵抗分布,移動度,およびキャリア密度の測定 を行った.

RH2 = 0および0.2において,連続で成膜を行った場合の(a)膜厚,比抵抗,および(b)Hall 移動度,キャリア密度の幅方向分布を図 5.3に示す.膜厚は中心(0 mm)より30 mm以内 において,ほぼ一定の値を示し,比抵抗は±60 mm以内で一定の値である.Hall移動度 は若干の差はあるが,±60 mm以内においてほぼ一定であり,キャリア密度は幅方向の ほぼ全てにおいて一定の値である.

この結果より,膜の評価を行う際は,幅方向に対し中心より±60 mm以内の範囲を用 いて評価を行った.

(a) (b)

図 5.3:RH2= 0,および0.2で連続成膜を行った場合の(a)膜厚,比抵抗分布,および(b)Hall移動 度,キャリア密度分布

−100 0 100

0 100 200 300

10−4 10−3 10−2 10−1

Measurement Position (mm)

Thicknessd (nm) Resistivityρ (cm)

ρ Ar 100%

20%H2

d ρ

d

−100 0 100

0 10 20

1019 1020 1021

Measurement Position (mm)

Mobilityµ (cm2 /Vs) Carrier Concentrationn (cm3 )

µ

Ar 100%

20%H2 µ n

n

5.2.2 磁場強度依存性

本装置で用いたスパッタリングカソードの磁場強度に対し,エロージョン上の比抵抗 低減に関する有効性を確認するため,磁場強度を変化させた場合における静止成膜の比 抵抗分布を確認した.表 5.2に本項での実験条件を示す.磁場強度を高強度(Strong)と磁 場を弱くした場合(Weak)の2つを用い,図 5.4に示す位置の水平磁場強度を測定した.

その他の条件については表 5.1に示したものを用いた.磁場強度を変更して静止成膜を 行った場合のGZO 膜の比抵抗を図 5.5に示す.磁場強度がStrongの場合において,エ ロージョン上の比抵抗増加はほとんど見られず,磁場強度の増加によるプラズマ密度の 増加が比抵抗増加の抑制に効果があることを確認した.よって,本章の検討では Strong の磁場強度を用いて膜を作製することとした.

表 5.2:実験条件(磁場強度依存性)

Reactive gas flow ratio 0.2

Horizontal magnetic field ; Target surface (mT) weak: 25.7 (short side), 35.2 (long side) strong: 46.5(short side), 61.8 (long side)

Sputtering Power (kW) 2.1

Deposition Time (sec) 60

図 5.4:磁場測定位置および方向

450mm

1 1 0 m m Erosion

Target

Long side

Short side Short side

Long side

:測定ポイント :測定の方向

図 5.5:ターゲットの磁場強度を変化させて静止成膜で得られたGZO膜の比抵抗分布 Erosion

Strong Weak MG Field Strength

R e s is ti v it y ρ ( Ω − c m )

Mesurement Position (mm)

−100 0 100

10

−4

10

−3

10

−2

10

−1

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