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プラスチックフィルム

ドキュメント内 第 1 章 序論 (ページ 34-37)

なるため,PET等の位相差の大きなフィルムを用いることはできない.また,延伸を行 っているため熱により分子の配向が崩れ,熱収縮率が大きくなる.ここで,ガラス転移 温度に着目すると,PETは他の樹脂と比較し低いことがわかる.ガラス転移温度は反応 過程によっても変化するが,構造,高分子鎖間の凝集エネルギー,自由体積に強い相関 を持つためである(24).現時点での価格では,PETはここに挙げた他の樹脂と比較し優位 である.このように,プラスチックフィルムは様々な材料・厚みがあり,用途に対し適 したフィルムを選択することが重要となる.

プラスチックフィルムは,ロール状に巻かれたものから順次送り出しながら使用され ることを前提としている.加工中においても,搬送ロールに接触しながら搬送されてい く.このため,フィルムの表面が平滑であるとフィルムと搬送ロールとの間,またロー ル状に巻き取った状態でのフィルム同士において,摩擦が大きくなるため傷等が発生し,

フィルムの外観を損ねる原因となる.この問題を解決するため,フィラーと呼ばれる微 粒子によって表面に突起を形成し,搬送ロールやフィルム同士の接触に対する摩擦を軽 減させている.

表 2.3:代表的なプラスチックフィルムの成膜方法および特性(厚み:100 µm)

PET PEN PC PES COP

成膜方法 溶融押出し 溶融押出し 溶融キャスト 溶融押出し 溶融キャスト

比重 (g/cm3) 1.40 1.36 1.2 1.37 1.2

全光線透過率

(%) 90 87 92 89 92

Haze (%) 0.5 0.6 0.2 0.3 <0.1

屈折率 1.66 1.75 1.59 1.65 1.53

位相差 (nm) 大 大 10 12 3 ガラス転移点温

度 (°C) 80 150 155 223 160 線膨張係数

(ppm/K) 33 20 75 54 60

熱収縮率 (%) MD:1.0 TD:0.5

MD:0.5

TD:0.1 0.05 0.01

ヤング率 (GPa) 5.4 6.0 2.2 1.2 -

飽和吸水率 (%) 0.5 0.4 0.2 - 0.01 水蒸気透過率

(g/m2/day) 9 2 50 105 0.3

PET: Polyethylene Terephthalate, PEN: Polyethylene Naphthalate, PC: Poly Carbonate, PES:

Poly Ethyl Sulphone, COP: Cyclo Olefin Polymer

ここで,ガラス,およびPET に,プラスチックフィルムの表面は が存在している.したがって,

突起が膜の成長を阻害する場合がある

みに突起を持たせたもの,突起の小さくし数を増やしたもの,コーティング等を行うこ とで突起をなくすなどの処理が行われている.

図 2.10:(a)ガラスおよび

PET表面のレーザー干渉顕微鏡像を図 2.10 に,プラスチックフィルムの表面は,平滑なガラスと比較し,表面に200nm

が存在している.したがって,プラスチックフィルム上に膜を作製する場合には,こ 突起が膜の成長を阻害する場合がある.突起が問題となる場合は,フィルムの片側にの みに突起を持たせたもの,突起の小さくし数を増やしたもの,コーティング等を行うこ

突起をなくすなどの処理が行われている.

(a)

(b)

ガラスおよび(b)PET表面のレーザー干渉顕微鏡像

10 示す.このよう

200nm程度の突起

プラスチックフィルム上に膜を作製する場合には,この は,フィルムの片側にの みに突起を持たせたもの,突起の小さくし数を増やしたもの,コーティング等を行うこ

のレーザー干渉顕微鏡像

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