4.4 基板依存性
4.4.2 ガラス,PET,OBL を塗布した PET 基板上の GZO 膜の特性
(a) (b)
図 4.18:RF電力:200WでPET基板上に作製したGZO膜の電気特性:(a)比抵抗,(b)Hall移動 度およびキャリア密度
(a) (b)
図 4.19:RF電力:200WでOBL塗布PET基板上に作製したGZO膜の電気特性:(a)比抵抗,(b)Hall 移動度およびキャリア密度
−50 0 50
10−3 10−2 10−1 100 101
Measurement Position (mm)
Resistivity ρ (Ω−cm)
6.7%
10%
14%
20%
H2 Gas flow ratio
−500 0 50
5 10
1018 1019 1020 1021
Measurement Position (mm) Hall Mobility µ (cm2 /Vs)
6.7%
10%
13%
20%
H2 Gas Flow Ratio
Carrier Concentration n (cm−3 ) µ n
−50 0 50
10−3 10−2 10−1 100 101
Measurement Position (mm)
Resistivity ρ (Ω−cm)
6.7%
10%
14%
20%
H2 Gas flow ratio
−500 0 50
5 10
1018 1019 1020 1021
Measurement Position (mm) Hall Mobility µ (cm2 /Vs)
6.7%
10%
13%
20%
H2 Gas Flow Ratio
Carrier Concentration n (cm−3 ) µ n
図 4.20:RF電力:200W,RH2= 0.2で作製したGZO膜の比抵抗分布
ガラス,PET,およびOBL/PET上に作製したGZO膜の中央部分における基板を含ん だ透過率および基板の紫外~近赤外の透過率を図 4.21 に示す.GZO 膜の可視光領域に おける透過率はPET,OBL/PET < ガラスの順である.基板を含んだ可視光領域の平均透 過率,および基板の透過率を考慮した GZO 膜のみの平均透過率を表 4.6 に示す.
OBL/PET上とガラス上の膜の透過率を比較すると,OBL/PET上の膜の方が,9%程度透
過率が減少している.しかし,基板を含まない場合の透過率の差は 2%程度の減少であ ることから,OBL/PET 上に作製することによって,GZO 膜自体の透過率はそれほど低 下しない.また,PET上と比較し,OBL上に作製した膜の透過率が若干増加した.近赤 外領域の透過率を比較すると,OBL/PET < PET < ガラスの順である.近赤外での透過率 は膜のキャリア密度と関係がある.そこで,それぞれの膜の基板中央部でのキャリア密 度は,ガラス上:1.4×1020 cm-3,PET上:1.8×1020 cm-3,OBL/PET上:2.0×1020 cm-3であ り,基板による近赤外領域での透過率の違いはキャリア密度の変化を反映しているもの であると言える.
−50 0 50
10
−310
−210
−110
0Measurement Position (mm)
R e s is ti v it y ρ ( Ω − c m )
Glass PET OBL/PET
図 4.21:RF電力200W,RH2= 0.2でガラス,PETおよびOBL/PET上に作製したGZO膜の透過 率分光特性
表 4.6:可視光領域の平均透過率
Glass PET OBL/PET
基板を含む 82.6 73.3 74.2
基板を含まない 89.6 86.2 87.3
500 1000 1500 2000 2500
0 50 100
Wavelength (nm)
T ra n s m it ta n c e ( % )
Base(PET) PET
OBL on PET Glass
Base(Glass)
ガラス,PETおよびOBL/PET上にRF電力:200 W,RH2 = 0.2で作製したGZO膜の 基板中央部におけるXRDパターンを図 4.22に示す.すべての基板においてZnO(0002) のピークが見られる.このピークの半値幅はガラス,PET,OBL/PET上,それぞれ1.50°,
1.57°,および1.05°である.OBL/PET 上に作製することにより半値幅が減少している.
本結果より,OBL/PET上に作製されたGZO膜はPETフィルム上の膜と比較し,結晶性 がよくなっていると考えられる.各基板におけるピーク強度,および積分強度は,PET
<OBL/PET<ガラスの順である.積分強度は単位体積あたりの結晶の数に関係する.よ
って,結晶化はガラス基板上の膜が高くPET上のものは低いのではないかと考えられる.
PEN基板に対し,無機のバッファー層として SiO2を用いることで,XRDのピーク強 度が増加し結晶性がよくなることが報告されている(16).今回用いたOBLは,Si-O の結 合を多く含んでおり,SiO2バッファー層と同様の効果を OBL で得られたものと考えて いる.また,比抵抗分布がガラスと PET の中間であったのは,XRD の結果より結晶性 がよくなっていることから,ガラスに近い基板上に成膜されたこと,膜の成長初期に結 晶性のよい GZO 膜が形成され,膜自身がバリア層となるため基板からの水を抑制した 可能性もある.
図 4.22:RF電力:200W,RH2= 0.2でPETおよびOBL/PET上に作製したGZO膜のXRDパター ン
30 40 50
2θ (deg.)
Intensity (arb. units)
ZnO(0002)
Al(Holder)
FWHM: 1.05 deg.
FWHM: 1.57 deg.
on OBL/PET on PET
FWHM: 1.50 deg.
on Glass