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図 3.10a:  学習目標記述と学習目標進捗情報の関係   

各学習目標記述は以下の情報から成り立つ: 

Objective ID:  Objective ID 要素は,学習目標進捗情報とアクティビティの間のリンクの役割を 果たす.Objective ID要素には既定値は定義されない.Objective ID要素は,学習目標に対し て学習目標マップ(3.10.3 学習目標マップ参照)が定義された場合のみ必要となる. 

ADL ノート: Objective IDのデータタイプはグローバルな固有識別子(globally unique  identifier)であるが,これはObjective IDがアクティビティツリー内の全てのアクティビティにわた って識別可能でなければいけないということではなく,学習目標が使用(アクセス)される範囲内 に限り識別可能でなければいけないということである.デフォルトでは,アクティビティは,アクティ ビティに対して定義された一組の学習目標(これらはローカル学習目標と呼ばれる)のObjective 

Progress Informationにだけアクセスできる.シーケンシング評価時に学習目標進捗情報が明確

に判別できるように,ひとつのアクティビティに対応する全てのObjective IDは識別可能でなけ ればならない.2つもしくはそれ以上のアクティビティツリー内のアクティビティが同じObjective  IDの学習目標を持つ場合がある. 

 

Objective Satisfied by Measure (False – 既定値):Objective Satisfied by Measure要素は,学習 目標の習得(セクション 4.2.1.2: Objective Progress Information参照)を決定するために,他の方 法ではなく,Objective Minimum Satisfied Normalized Measure要素と学習目標の習得度(つまり スコア)を用いることを示す.もしObjective Satisfied By Measure 要素が True であれば: 

o 学習目標のObjective Measure Statusが True かつ学習目標の Objective Normalized 

Objective Minimum Satisfied Normalized Measure(1.0 – 既定値):  Objective Minimum Satisfied 

Normalized Measure要素は,学習目標を達成するための閾値を示す.この要素は–1.0 および 

1.0 間の実数値を有する.アクティビティに対して明示的に定義されていなければ,Objective  Minimum Satisfied Normalized Measure要素の既定値は 1.0 である. 

Objective Contributes to Rollup (False – 既定値):  Objective Contributes to Rollup要素は,学 習目標のObjective Normalized MeasureとObjective Satisfied Status が,ロールアップ評価時 に使用されるかどうかを示す. 

ADL ノート:  この要素は IMS SS シーケンシング定義モデルで定義されているが,直接,設定や変更 はできない.SCORM コンテンツパッケージ(SCORM CAM 分冊,5.1.7.1: <primaryObjective> 要素 参照)の XML 要素<primaryObjective>がロールアップに関与する単一の学習目標を指定するのに 使われる.一つのアクティビティに対して,<primaryObjective>と定義された学習目標だけがロールア ップに関与する(Objective Contributes to Rollupが True となる). 

3.10.1. ローカル学習目標 vs 共有グローバル学習目標 

学習目標は,それぞれ,学習目標進捗情報(セクション 4.2:トラッキングモデル参照)からなるローカルおよ びグローバルなスコープのデータ項目の組で,学習アクティビティとは別のものである.アクティビティは,

そのアクティビティに対して定義された学習目標(このような学習目標はローカル学習目標と呼ばれる)の 学習目標進捗情報だけにアクセスできる.アクティビティは,別のアクティビティの学習目標の学習目標進 捗情報を直接参照することはできないが,学習目標マップを定義することで,ローカル学習目標を共有グ ローバル学習目標に関連付けることが可能である.アクティビティは,ローカル学習目標を一つ以上持ち,

複数の共有グローバル学習目標を参照することが可能である.複数のアクティビティが同一の共有グロー バル学習目標を参照し,これによって学習目標進捗情報を共有することができる.このような例を図 3.10.1a に示す.Objective 5 を除いた全学習目標が,対応するアクティビティに対してローカルである.

Objective 5 はアクティビティ B とアクティビティ C に共有された共有グローバル学習目標である. 

  図 3.10.1a:  学習目標共有例 

3.10.2. Objectives Global to System 

Objectives Global to System要素は,アクティビティツリーに対して適用され,アクティビティツリーで参照 される共有グローバル学習目標 ID のスコープを示す.また,アクティビティツリーに関連付けられた共有 グローバル学習目標の学習目標進捗情報(セクション 4.2: トラッキングモデル参照)の存続時間も示す.し かし,この要素は,学習目標進捗情報をどのように管理するか,どのようにローカル学習目標 ID と共有グ ローバル学習目標 ID の決定が行われるかについては定義しない.この要素は論理型(True/False)の値 を持つ.アクティビティツリーに対して明示的に定義されないならば,Objective Global to Systemの既定 値は True である.共有グローバル学習目標情報は,学習者毎に,システム内の学習者の存続期間中存 在する. 

アクティビティツリーのObjectives Global to System要素が False と定義された場合,LMS は,共有グロ ーバル学習目標 ID のスコープをアクティビティツリー内のみに絞る.共有グローバル学習目標情報は学 習者毎かつアクティビティツリーの試行毎に存在する. 

Objectives Global to System要素は,アクティビティツリーにのみ適用でき,アクティビティに定義しても効 果がない. 

ADL ノート:   SCORM コンテンツパッケージ (セクション 2.1.1: コンテンツパッケージからのアクティビティ ツリーの導出参照)からアクティビティツリーを導出するとき,ゼロもしくは一つの Objectives Global to  System 要素が,アクティビティツリーに対応する<organization>要素に定義されている.この要素はアクテ ィビティツリー内で使用される全ての objective ID のスコープを定義する. 

3.10.3. 学習目標マップ 

表 3.10.3a は,LMS が,どのようにローカル学習目標を共有グローバル学習目標に対応させるか,そして,

いつ参照する学習目標進捗情報にアクセスすべきかを説明している. 

表 3.10.3a:  学習目標マップ 

No.  名称  説明  値空間  規定値 

1  Activity  Objective ID 

アクティビティに関連付けられたローカル学習目標 の識別子 

注意:Activity Objective ID に既定値はない.アク ティビティに学習目標マップを定義する場合,

Activity Objective ID は必須である 

固有識別子  なし  値を設定し なくてはなら ない  2  Target Objective 

ID 

マッピングの対象となる共有グローバル学習目標 の識別子 

注意:  Target Objective ID に既定値はない.アク ティビティに学習目標マップが定義される場合

固有識別子  なし  値を設定し なくてはなら ない 

この操作はローカル学習目標の学習目標情報を 変更しない. 

4  Write Objective  Satisfied Status 

アクティビティ試行の終了時に,ローカル学習目標 (Activity Objective ID)のObjective Progress  StatusとObjective Satisfied Status の値を,指定さ れた共有グローバル学習目標 (Target Objective  ID)に転送すること(True または False)を示す. 

論理型  False 

5  Read Objective  Normalized  Measure 

ローカル学習目標の習得度が未定義(ローカル学 習目標のObjective Measure Statusが False)の 時,ローカル学習目標(Activity Objective ID)の Objective Measure StatusとObjective Normalized 

Measureの値を,指定された共有グローバル学習

目標(Target Objective ID)から読み出すこと(True または False)を示す. 

この操作はローカル学習目標の学習目標情報を 変更しない. 

論理型  True 

6  Write Objective  Normalized  Measure 

アクティビティ試行の終了時に,ローカル学習目標 (Activity Objective ID)のObjective Measure  StatusとObjective Normalized Measureの値を,

指定された共有グローバル学習目標 (Target  Objective ID)に転送すること(True または False)を 示す. 

論理型  False 

 

ADL ノート:  SCORM コンテンツパッケージマニフェストでは,表 3.10.3a で指定されるActivity Objective  IDは学習目標マップが定義されているコンテクストで暗に前もって定義されている.XML<mapInfo>要 素は<primaryObjective> 要素ないし<objective>要素の中で学習目標マップを定義するため に用いられる.XML<mapInfo>要素は SCORM コンテンツパッケージの中で学習目標マップを定義す るために用いられる(SCORM CAM,5.1.7.1.2: <mapInfo>要素参照).各<mapInfo>要素は,学習目標 に対して,その学習目標の Objective ID をActivity Objective IDとして使用するひとつの学習目標マッ プを定義する. 

各学習目標マップは,アクティビティのローカル学習目標進捗情報と共有グローバル学習目標との出入り のマッピングを定義する.学習目標マップは,アクティビティ間で学習目標進捗情報を共有するためのカ ギである.学習目標マップを適用する際,いくつかのルールがある: 

各アクティビティの学習目標マップの数に制限はない. 

デフォルトでは,学習目標進捗情報はアクティビティ間で共有されない.ローカル学習目標情報 を共有グローバル学習目標にどのようにマッピングするかを表すためには,各アクティビティで学 習目標マップを定義しなければならない. 

トラッキング動作(セクション 4.2.1.7 参照)に記述されているとおり,ローカル学習目標情報が変 更される際は,常に学習目標マップが使用される. 

あるアクティビティにおいて,各ローカル学習目標は一つの共有グローバル学習目標だけから状 態や学習目標習得度を読み取ることが可能である. 

あるアクティビティにおいて,複数のローカル学習目標が同一の共有グローバル学習目標に情 報を書き込むことはできない.