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ナビゲーション動作

ナビゲーション動作はオーバーオールシーケンシングプロセスへの主要な入口である.学習者とシステム の意図を LMS のシーケンシング実装に反映する手段を提供する.ナビゲーションの意図を表わす外部イ ベントはナビゲーションイベントと呼ばれる.これらのイベントを発行する手段はナビゲーションコントロー ルと呼ばれる.LMS はナビゲーションイベントを処理し,ナビゲーションイベントに対応するナビゲーション 要求でシーケンシング実装を呼び出す役割がある. 

4.4.1. ナビゲーションイベント 

ナビゲーションイベントは,学習者もしくはシステムが何らかの方法でコンテンツをナビゲートする意図を 示す(LMS のシーケンシング実装の)外部のイベントである.これらのイベントは,通常,学習者によって ユーザインターフェースコントロールを通して発行されるが,LMS も自由にナビゲーションイベントを発行 ことができる.SCORM はどのようにナビゲーションイベントが発行されるかについては何も制限しない. 

ナビゲーションイベントが検出されると,LMS は以下の二つのうち一つの応答を行なう: 

1. イベントを無視する−LMS は,(オーバーオールシーケンシングプロセスを通じて)処理 した結果,配信するものがないナビゲーションイベントについては無視しなければならな い.これは,学習者には望ましくないシステム状態(経験)である.ナビゲーションイベン トが配信するものがないという結果に終わることを,LMS がどのように決定するのかにつ いて,SCORM はどのような要求もしていない.例えば,学習者が現在のアクティビティ ツリーの最後の葉に関連付けられたコンテンツオブジェクトを経験している場合,次の項 目に進みたいと要望しても,配信するものがないという結果になる.この場合,LMS は

Continueナビゲーションイベントを無視しなければならない. 

2. ナビゲーション要求を出す−LMS は,ナビゲーションイベントを対応するナビゲーション 要求に転換し,オーバーオールシーケンシングプロセスを呼び出す. 

4.4.2. ナビゲーションコントロール 

ナビゲーションコントロールは,学習者がある特定の方法でCurrent Activityから抜け出すための要求を 送るためのユーザインターフェース装置である.SCORM は, Continue, PreviousおよびChoiceナビゲ ーション要求によって学習者に対して配信されるコンテンツが得られる場合,少なくともこれらの要求を発 生するナビゲーションコントロールを LMS が提供することを要求する.さらに SCORM は, Continue, 

PreviousおよびChoiceナビゲーション要求によって疑似コード例外が発生する場合,学習者がナビゲー

ションコントロールによって活動を中断するナビゲーション要求を発生することができるのであれば,これら の要求を発生するナビゲーションコントロールを LMS が提供しないことを要求する.SCORM は,ナビゲ ーションコントロールがどのように表示されるか,どのように発行されるか,どのナビゲーションイベントが発 行されるか,について定義していない. 

SCORM は,コンテンツがコンテンツ中でナビゲーションコントロールを提供していることをコンテンツ開発 者が特定する方法(<adlnav:presentation>)を提供している.この場合,LMS はコンテンツの要求 を尊重し,冗長で混乱を招く可能性のあるユーザインターフェースを提供しないよう求められる. 

ナビゲーションコントロールに関する追加の情報は SCORM ナビゲーションモデル(セクション 5:SCORM ナビゲーションモデル参照)に記述されている。 

4.4.3. ナビゲーション要求 

ナビゲーション要求が LMS シーケンシング実装に発行されると,オーバーオールシーケンシングプロセ スが始まる.一旦ナビゲーション要求が出されたなら,シーケンシング擬似コード(付録C参照)で定義さ れている動作を適用しなければならない.オーバーオールシーケンシングプロセスが開始される. 

SCORM 対応 LMS は,表 4.4.3a で定義されている以下のナビゲーション要求を受け入れ,対応する動 作を実現しなければならない. 

表 4.4.3a:  SCORM 2004 ナビゲーション要求  ナビゲーション要求  アクション 

Start  Current Activityが未定義なら,Start シーケンシング要求を発行する. 

Resume All  Current Activityが未定義でSuspended Activityが定義されていれば,Resume  All シーケンシング要求を発行する. 

Continue   Current Activity の Activity is ActiveがTrueならば,Exit終了要求を発行す る. 

Continueシーケンシング要求を発行する. 

Previous  Current Activity のActivity is ActiveがTrueならば,Exit終了要求を発行す る. 

Previousシーケンシング要求を発行する. 

Forward  このバージョンの SCORM では定義されない. 

Backward  このバージョンの SCORM では定義されない. 

Choice  Current Activity の Activity is ActiveがTrueならば,Exit終了要求を発行す る. 

Choiceシーケンシング要求を発行する.要求はターゲットアクティビティの指定を

伴う. 

Exit  Exit終了要求を発行する. 

Exitシーケンシング要求を発行する. 

Current Activityの現在の試行は正常に終了する.アクティビティの終了は他の

外部ナビゲーションイベント(Continue, Previous, Choice)によるものではない. 

れる可能性がある(再開は新しい試行ではない).LMS のシーケンシング実装 は,アクティビティを将来再開させるために,必要な状態・トラッキング情報を記録 しなければならない. 

Abandon  Abandon 終了要求を発行する. 

Exitシーケンシング要求を発行する. 

Current Activityの現在の試行は異常終了し,アクティビティは完了しない.アク

ティビティ試行は再開されない.トラッキングデータはロールバックされない. 

Abandon All  Abandon All 終了要求を発行する. 

Exitシーケンシング要求を発行する. 

Current Activityとその全ての先祖の現在の試行は異常終了し,アクティビティ

は完了しない.アクティビティ試行は再開されない.トラッキングデータはロール バックされない. 

4.4.4. ナビゲーション要求プロセス 

このセクションの情報は,IMS SS 仕様のトラッキングモデル動作セクションを置き換えるのではなく,補完 するものである.詳細については IMS SS 仕様を参照のこと.実装は,IMS SS 仕様に記述されている擬似 コードではなく,シーケンシング動作擬似コード(付録C参照)に記述されている標準動作を実現するよう に要求される. 

ナビゲーション要求プロセス(Navigation Request Process)は,オーバーオールシーケンシングプロセス 中に起動されるが,LMS によって直接起動される場合もある.ナビゲーション要求プロセスは,ナビゲー ション要求を受け入れ,例外,シーケンシング要求,ないし,終了要求とシーケンシング要求を返す. 

例外が返されるのは以下の場合である: 

定義されていない(表 4.4.3a にない)ナビゲーション要求が発行される. 

Start ナビゲーション要求が発行されたが,シーケンシングセッションが既に始まっている. 

Resume All ナビゲーション要求が発行されたが,シーケンシングセッションが既に始まっている.

シーケンシングセッションは始まっていないが,Suspended Activityが存在しない(おそらく前の セッションがSuspend Allナビゲーション要求によって終了していない). 

Continueナビゲーション要求が発行されたが,Current Activityの親のシーケンシングコントロ ールモードFlowが True でない. 

Previousナビゲーション要求が発行されたが,Current Activityの親のシーケンシングコントロー ルモードFlow が True でないか,Current Activityの親のシーケンシングコントロールモード Forwad Only が False でない. 

Choiceナビゲーション要求が発行されたが: 

o Choice ナビゲーション要求のターゲットがアクティビティツリーに存在しない.これは,タ

ーゲットアクティビティがツリーに存在しないか,ターゲットアクティビティがターゲットの 親のAvailable Childrenの一員でない場合である(セクション 4.7: 選択ランダム化動作 参照). 

o Choiceナビゲーション要求のターゲットの親のシーケンシングコントロールモード 

Choiceが False である. 

o Choice ナビゲーション要求のターゲットに対するChoiceシーケンシング要求を処理す

る際,(アクティビティパスに沿った)アクティブなアクティビティが終了する必要があり,

かつ,そのアクティビティのシーケンシングコントロールモード Choice Exitが False であ る. 

有効なContinue,Previous ,Choiceナビゲーション要求は,対応するシーケンシング要求に帰着する.

さらに,有効なContinue,Previous,Choice ナビゲーション要求が発行され,Current Activityがアクティ ブである場合,Current Activityの現在の試行を終了するためにExit 終了要求が発行される. 

Exit,Exit All,Suspend,Abandon,Abandon Allナビゲーション要求は,対応する終了要求とExitシーケ ンシング要求に帰着する.これらのナビゲーション要求は,Current Activityの試行を終了し,場合によっ てはシーケンシングセッションを終了する.