6 第 1 研究 学校評価への CS 分析の適用可能性の検討
6.4 第 1 研究の考察
6.4.1 学校評価アンケートにおける CS 分析の用語の定義の検討
38
図 6.6 CS 分析の考え方に基づいた学校評
価の分析ついての現場の意見
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は 2 倍となり,回答者およびアンケート回収・集計業務担当者の作業量が増え てしまう。
本研究では,作業の効率化を目的としているので CS 分析グラフの横軸に解 析重要度(個人総合満足度との相関係数)を採用し,「個人総合満足度との関連 度」と呼称することを提案する。理由は,先にも出てきた通り,「重要度」とい う表現では誤解を生じうることと ,B 高等学校の学校評価アンケートの分析か ら回答重要度とは別物であるということが明らかになったからである。また , 現場で活用してもらうためには ,あまり専門用語を用いずに直感的に理解でき る用語の方が適切だと判断したことも理由である。(6.1)式に示す相関係数の数 式の意味合いからも「個人総合満足度との関連度」という表現が可不足なく,か つ分かりやすい表現であると判断した。
(個人総合満足度との関連度) = 𝑟𝑗 = ∑𝑁𝑖=1(𝑥𝑖𝑗− 𝑥̅)(𝑦𝑖− 𝑦̅)
√∑𝑁𝑖=1(𝑥𝑖𝑗− 𝑥̅)2√∑𝑁𝑖=1(𝑦𝑖− 𝑦̅)2
(6.1)
なお,個人総満足度は𝑦𝑖 = ∑𝐽𝑗=1𝑥𝑖𝑗
なお,CS 分析グラフの縦軸は各項目の回答平均値であり,一般的な CS分析で の満足度という呼称に分かりやすさを与えるべく「項目満足度」という表現を 採用した。
また,一般的な CS分析では横軸が「重要度」であったため,第 4象限も「重 点改善項目」であったが,横軸を「個人総合満足度との関連度」としたので第 4 象限の呼称も個人総合満足度に関連している傾向が高いという意味で 「関連改 善項目」とすることを提案する。以上の検討をまとめると次の表 6.3 と図 6.7の ようになる。
表 6.3 一般的な CS 分析と本研究における CS 分析の用語の対応
一般的な CS分析での呼称 本論文第1 研究で提案する呼称 満足度(項目平均値) 項目満足度
解析重要度(積率相関係数) 個人総合満足度との関連度
重点改善項目 関連改善項目
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図 6.7 本研究で提案する CS 分析グラフの軸および象限の名称
さらに各象限の典型的な項目を詳細に見ていくと,各象限の意味合いをつか むことができる。図 6.4に示した,平成 30(2018)年度 A高等学校生徒の典型 項目のデータを個人総合満足度と 4 件法の回答からなる散布図グラフから考察 する。
第 1 象限は,第 1 象限の典型項目に見られるように,個人総合満足度と 4 件 法の回答の相関係数が高く(個人総合満足度との関連度が高く )項目満足度が 高いので,個人総合満足度が高い人ほど「4 当てはまる」や「3 だいたい当ては まる」の回答を選ぶ人が多く,個人総合満足度が低い人ほど「2 あまり当てはま らない」や「1 当てはまらない」の回答を選ぶ人が多い傾向にあり,3 や 4など の高評価な回答の方が多い傾向にある。 つまり,相対的に個人総合満足度との 関連度が高く,高評価が多いものの一定数低評価者が居るので「重点維持項目」
と位置づけられる。
第 2 象限は,第 2 象限の典型項目に見られるように,個人総合満足度と 4 件 法の回答の相関係数が低く(個人総合満足度との関連度が 低く)項目満足度が 高いので,個人総合満足度に関わらず全体的に「4 当てはまる」や「3 だいたい
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当てはまる」やの回答を選ぶ人が多く,「2 あまり当てはまらない」や「1 当て はまらない」の回答を選ぶ人が少ない傾向にある。つまり,相対的に個人総合満 足度との関連度が低く,全体的に高評価が多い「維持項目」と位置づけられる。
第 3 象限は,第 3 象限の典型項目に見られるように,個人総合満足度と 4 件 法の回答の相関係数が低 く(個人総合満足度との関連度が低く)項目満足度も 低いので,個人総合満足度に関わらず全体的に 「2 あまり当てはまらない」や
「1 当てはまらない」の回答を選ぶ人が多く,「4 当てはまる」や「3 だいたい 当てはまる」の回答を選ぶ人が少ない傾向にある。つまり,相対的に個人総合満 足度との関連度が低く,全体的に低評価者が多い「改善項目」と位置づけられ る。
第 4象限は,第 4 象限の典型項目に見られるように,個人総合満足度と 4件法 の回答の相関係数が高く (個人総合満足度との関連度が高く)項目満足度が低 いので,個人総合満足度が高い人ほど「4 当てはまる」や「3 だいたい当てはま る」の回答を選ぶ人が多く,個人総合満足度が低い人ほど 2 番や 1 番の回答を 選ぶ人が多い傾向にあり,「2 あまり当てはまらない」や「1 当てはまらない」
などの低評価な回答の方が多い傾向にある。 つまり,相対的に個人総合満足度 との関連度が高く,低評価者が多いので「関連改善項目」と位置づけられる。
大まかにまとめれば,第1象限の「重点維持項目」に入った質問項目は,相対 的に評価は高いが重点的に維持に努めたい項目であり,第 2象限の「維持項目」
に入った質問項目は,相対的に評価が高い項目であり,第 3象限の「改善項目」
に入った項目は相対的に評価が低い根深い課題のある項目であり,第 4 象限の
「関連改善項目」に入った項目は,相対的に評価は低いが個人総合満足度への 関連が高い項目である傾向があると言える。
ここまでの検討を踏まえて,本研究での定義による平成 30(2018)年度 A高 等学校の学校評価アンケートの CS分析グラフを図 6.8に示す。
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図 6.8 本研究で提案する CS 分析グラフ。グラフのデータは平成
30(2018)年度 A高等学校 学校評価アンケートのデータ。
1
2
3
4 5
6
7 8 10 9
11 12
13
14
15 16
17 18
19
21 20
22
23
24 25
26
2.3 2.5 2.7 2.9 3.1 3.3
0.32 0.42 0.52 0.62 0.72
項目満足度(項目平均値)
総合満足度との関連度(相関係数)
H30 A高校 教職員
1 2
3 4
5 7
8
9 10
11
12
13 16 15
1817 19
20 21
22 23 24
25 (1)
2.4 2.6 2.8 3 3.2
0.52 0.57 0.62 0.67 0.72 0.77
項目満足度(項目平均値)
総合満足度との関連度(相関係数)
H30 A高校 生徒
1 3
4
6 7
8 9
10 11
12
14 1615 18 17
19
21 20
22 23 24
25 26
(1)
2.6 2.8 3 3.2
0.47 0.52 0.57 0.62 0.67 0.72 0.77
項目満足度(項目平均値)
総合満足度との関連度(相関係数)
H30 A高校 保護者
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