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6. 総括

6.3 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所

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6.3 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所

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図 1 IRDB を介した DOI 付与の全体構成

各機関のリポジトリ内で付与された DOI は、国立情報学研究所が規定する junii2 メタ データフォーマットの形式で、 OAI-PMH プロトコルにより IRDB に集約される。 IRDB においてメタデータ形式のエラーチェックをクリアしたコンテンツに付与された DOI の みが、JaLC に提供される。実験で対象としたリポジトリとデータの内容は、表1の通り である。

表 1 IRDB を介した DOI 付与実験対象データ

データ管理機関 学術資源リポジトリ協議会 金沢大学 通信情報工学研究室 リポジトリソフト WEKO WEKO

件数 1000 件程度 1000 件程度

データ種別 歴史的資料物写真データ 科学衛星観測データ

結果および考察

JaLC における研究データメタデータ仕様と junii2 のマッピング

IRDB には junii2 として規定したスキーマに従ってメタデータが集約される。DOI の

登録を完了するためには、 junii2 から JaLC のメタデータ仕様に情報をマッピングする必 要がある。メタデータの意味の対応だけでなく、言語属性や繰り返し属性の有無、文字 数の制約条件などについても矛盾が生じないように精査し、必要に応じて JaLC におけ る研究データメタデータ仕様の変更を行った。

IRDB ならびに WEKO の機能開発

IRDB では、ジャーナルアーティクル型での DOI 登録機能をすでに実装していたため

に、今回の拡張では、前項で決定したマッピング規則に従ってエラーチェック機能を実

装することが主とした開発内容であった。WEKO についてもジャーナルアーティクル型

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における仕様を踏襲し、junii2 の「Data or Dataset」として登録されたコンテンツに対 して、JaLC か DataCite の RA を選択して DOI を付与する機能を実装した。

連結実験

表1にあげた 2 つのリポジトリの実コンテンツを用いた実験サイトを構築し、図 1 の 一連のフローが実現できることを確認した。不備のあるデータを投入することで、 WEKO や IRDB におけるエラー処理も適切に実行できていることも確認した。

準会員申請時の申請書の記載法の見直し

本実験プロジェクトの過程で、研究データの管理体制が変更された場合にも柔軟に対 応する方策として、 1 つの機関に複数の Prefix を与える運用について議論が進められた。

この運用に対応するために、国立情報学研究所が準会員に対して複数の Prefix を発行す

る条件について精査を行い、申請書の記載法の見直しを行った。

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