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6. 総括

6.8 国立研究開発法人 物質・材料研究機構

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本アプリケーションは、職員による①セルフアーカイブ(ファイルのアップロード) 、

②当該ファイルの URL、③職員の ORCID 番号を JaLC に送信し、JaLC WebAPI を 用いて DOI を取得する機能を持つ。研究データの場合、論文と異なりファイルそ のものに著作者の記述がない場合があるため、著作者の同定の目的で ORCID のよ うな著者識別が重要であると考えている。セルフアーカイブされた研究成果につ いて、ORCID(人)と DOI(著作ファイル)の紐付けを行えることを確認した。また、

機構で別に開発を進めている次世代研究者総覧システム(Ninja)においても、論 文情報と研究者情報の名寄せの手段として本アプリケーションの利用を予定し ている。セルフアーカイブシステムとしてデータと DOI を体系的に表示する(取 り込み等)機能においては継続課題としている。

(3) 実環境での実効性検証で検討した DOI 付与ルール

DOI の文字列生成と認識の容易さ、JaLC 側で著者名やジャーナル名、ORCID などのメ タデータを DOI に関連づけることができることを前提として、次のルールを用意 した。

機構名を入れる 連番を使う

バージョン情報は含めない

データや物質名などの名称は含めない 区切り文字はピリオドのみを使う 例)10.11503/nims.99999 (4) ほか、DOI 付与の場面

本プロジェクト期間中、当初予定していた DOI 付与とは別に、論文に付随 する研究データ(Supplementary materials)をジャーナルが示す選択肢(ジャ ーナルサイトか、機関リポジトリに登録するか)で後者の事例があり、論文 出版時に記述されている研究データの URL は、DOI ではなく、セルフアーカ イブの URL として対応した。後日、アーカイブ済み本データに DOI を付与す る予定である。なおセルフアーカイブで公開されている研究データは複数の ファイルで構成されているが、今回は個々のファイルではなくデータセット として扱い、このセットに対して DOI を付与する予定である。

3. 今後の課題

運用化にあたっては、図書館員を介さない「研究者自らのセルフアーカイブ」

に伴う検討課題が多く抽出され、本機構所轄委員会やヒアリングを通して解決、

または次の課題を残している。

ファイル登録者は、ORCID 番号を取得している職員であることを前提条件とする か

登録ずみファイルのメタデータを変更した際に、新たに DOI を付与するか、DOI

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付与後のメタデータは編集不可とするべきか。

ランディングページの掲載情報(更新履歴も含み)

4.参考

(1) imeji http://imeji.nims.go.jp

(2) 次世代研究者プロフィールサービス SAMURAI から Ninja へ.

http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.58.107

(3) quilibrium Magnetic Response of Anisotropic Superparamagnetic Nanoparticles and Possible Artifacts in Magnetic Particle Imaging.

http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0118156

(4) Data set used for the article Nonequilibrium magnetic response of anisotropic superparamagnetic nanoparticles and possible artifacts in magnetic particle imaging on PLOS ONE. http://pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:1728217:1

4.謝辞

本実証実験は研究員の協力を得て実現に至った。(敬称略) この場を借りて御礼申し上げ る。

宮澤 薫一、先端材料プロセスユニット、フラーレン工学グループ(データ提供)

轟 眞市、先端フォトニクス材料ユニット、応用フォトニック材料グループ(データ提 供)

小澤 忠司、超伝導物性ユニット、材料開発グループ 末原 茂、理論計算科学ユニット、材料特性理論グループ 中西 尚志、MANA 独立研究者

以上

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•Data Extracting Tool

•Statistic Service

Data Repository Researcher

Information

外部サービスとの 中継アプリケーション

Researcher Blog (Wordpress) Searching Tool

(Google, Library Catalog) Research Database

(arXiv, PubMed) Researcher ID Services

(Kaken, ReseacherID, ORCID)

•Self Archiving Solution

セルフアーカイブシステム(NIMS eSciDoc)全体構想におけるDOI管理システムの位置づけ

•Access Data Control

(Private/Group Sharing/Public)

•Versioning

•Automatic Profile Generation

DOI Management (JaLC, CrossRef )

Patent Service (Astamuse)

•Access and View Profile Control

•Open Access

•Data Extracting Tool

(セルフアーカイブシステム)

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6.9 国立研究開発法人 理化学研究所 脳科学総合研究センター神経情報基盤センター