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4.3 反射鏡背面の評価

4.3.1 反射率測定

反射鏡表面と同様に、反射鏡背面の反射率測定を行った。検出器は比例計数管を使用してエ ネルギーはAl(1.49 keV)、Ti(4.51 keV)、Cu(8.05 keV)の3色を使用し、ビームサイズは0.2 ×

2mm、測定範囲は入射角が0 3°、ピッチは0.05°、露光時間は100秒で測定を行った。反

射鏡背面は粗さを抑えるような工程を経ていない、X線を正反射しないほど滑らかでないAl板 を使用しており、反射鏡背面の反射光は一点に集光せずに大きく拡散するので、比例計数管の

窓12 mmϕでは反射光の全てを検出することができない。そこで1つの入射角に対して比例計

数管の3視野分の測定を行うことで、全ての反射光を漏れがないように測定を行った。3視野 分の測定の概略図を図4.26に示す。

3色での測定結果を図4.27にまとめる。図4.27のマゼンタは「すざく」衛星のXRTの反射鏡

背面のAl(1.49 keV)での反射率を示しており、ASTRO-Hの反射鏡背面ではその反射率が「す

ざく」のものより低く抑えられていることがわかる。

12 mm

反射光中心

(反射プロファイルのDiffrac,on angle = 0に対応)

Dy

P.C入射窓

1視野分反射率測定 2視野分反射率測定

3 視野測定

図 4.26: 反射率測定での3視野測定の概略図。

4.3反射鏡背面の評価

0 1 2 3 4

10−510−410−30.010.11

Reflectivety

Incident angle [degree]

Al−K Ti−K Cu−K [email protected] keV

図 4.27: 反射鏡背面の入射角-反射率曲線。黒が1.49 keV(Al-Kα)、赤が4.51 keV(Ti-Kα)、緑

が(Cu-Kα)での反射率を示す。またマゼンタで「すざく」衛星の反射鏡背面のAlでの反射率

を示す。

4.3反射鏡背面の評価

表 4.9: 反射鏡表面の反射率測定の条件 エネルギー 1.49, 4.51, 8.05 [keV]

検出器 比例計数管(3視野) 測定入射角 0

ピッチ 0.05° 露光時間 100秒 ビームサイズ 0.2 × 2 mm

4.3反射鏡背面の評価

4.3.2 反射プロファイル測定

この章では反射X線強度の散乱角度分布(反射プロファイル)の測定結果をまとめる。散乱角 の定義については図4.28を参照。基板単体での反射プロファイルを把握して応答関数に反映さ せることで、望遠鏡全体の散乱を見積もることを目的としている。反射プロファイルの測定で は基本的に比例計数管を使用した。比例計数管の前に設置したスリットを利用して、反射光の 角度分布を見積もる測定を行った。サンプル-検出器間の距離は 500 mmとして、比例計数管 前のスリットが1 mmであるので、幾何学的に 6分角の分解能で角度分布を測定することが 可能である。エネルギーはAl(1.49 keV)、Ti(4.51 keV)、Cu(8.05 keV)を使用して、入射角は 0.25°、0.5°、0.75°で固定して、3×3通りの測定を実施した。各エネルギーごとの測定結果 を図4.29 4.31に、測定条件を表4.3.2にまとめる。図4.29 4.31から、入射角が大きくな るにつれて反射プロファイルのピークがマイナス側にずれて反射プロファイルの幅が広がるこ とがわかる。

散乱角=0

散乱角 ➕

散乱角 ➖ 散乱角 θ

diffrac*on

θ θ

θ

d

反射鏡

図 4.28: 散乱角の定義。

4.3反射鏡背面の評価

−100 0 100

10−30.010.1

Normalized Intensity

Diffraction angle [arcmin]

(a)Al−Kα[1.49 keV]

θ=0.25[degree]

θ=0.5[degree]

θ=0.75[degree]

図 4.29: 反射鏡背面の反射プロファイルの測定結果。エネルギーは1.49 keV(Al-Kα)で入射角

は黒が0.25°、赤が0.5°、緑が0.75°で固定。

−100 0 100

10−510−410−30.010.11

Normalized Intensity

Diffraction angle [arcmin]

(b)Ti−Kα[4.51 keV]

θ =0.25[degree]

θ=0.5[degree]

θ =0.75[degree]

図 4.30: 反射鏡背面の反射プロファイルの測定結果。エネルギーは4.51 keV(Ti-Kα)で入射角

4.3反射鏡背面の評価

−100 0 100

10−510−410−30.010.11

Normalized Intensity

Diffraction angle [arcmin]

(c)Cu−Kα[8.04 keV]

θ=0.25[degree]

θ=0.5[degree]

θ =0.75[degree]

図 4.31: 反射鏡背面の反射プロファイルの測定結果。エネルギーは8.04 keV(Cu-Kα)で入射角

は黒が0.25°、赤が0.5°、緑が0.75°で固定。入射X線が僅かに散乱しており、散乱角がマイ ナス側でも存在するようにみえる。

エネルギー 1.49, 4.51, 8.05 [keV]

入射角 0.25, 0.5, 0.75° 検出器 比例計数管 測定散乱角 -120 120分角

ピッチ 5.975分角

露光時間 200秒 ビームサイズ 0.2 × 2 mm

表 4.10: 反射鏡背面の反射率プロファイルの測定条件