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第 4 章 医療費の分析

4 医薬品の使用状況の分析

(1)ジェネリック医薬品の使用状況

(1)-① ジェネリック医薬品普及率(金額ベース)

(単位:千円、%)

診療年月

平成28年4

5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成29年1

2月 3月

A 薬剤費総額 124,147 123,383 122,970 114,509 105,497 112,356 115,717 117,920 121,797 117,382 114,275 128,298 B 先発品薬剤費 109,010 109,651 108,353 100,179 90,628 97,025 100,153 102,626 104,994 101,859 98,887 111,393 C 変更可能先発品 28,085 25,674 24,583 25,377 23,816 22,534 22,994 23,176 22,256 21,402 21,156 22,923 C1

Cのうち対象となる先発 医薬品金額

22,069 19,838 18,846 19,666 18,494 16,995 17,054 17,652 16,473 16,051 15,806 17,543

C2

Cのうち非対象※の先発 医薬品金額

6,016 5,836 5,737 5,711 5,322 5,538 5,940 5,524 5,784 5,352 5,350 5,381

D 変更不可先発品 80,925 83,977 83,770 74,802 66,812 74,491 77,159 79,451 82,738 80,456 77,731 88,469 E 先発品のうち削減可能額 13,336 12,204 11,745 11,944 11,192 10,504 10,723 10,758 10,404 10,005 9,837 10,643 F

先発品のうち対象の削減 可能額

10,893 9,893 9,397 9,647 9,018 8,222 8,215 8,476 7,977 7,754 7,577 8,400

G

先発品のうち非対象の削 減可能額

2,443 2,312 2,348 2,297 2,173 2,282 2,507 2,281 2,427 2,251 2,260 2,243

H

ジェネリック医薬品薬剤

15,137 13,732 14,617 14,330 14,869 15,332 15,564 15,293 16,802 15,523 15,388 16,905

H/

(A-D)

ジェネリック医薬品普及 率(金額)

35.0% 34.8% 37.3% 36.1% 38.4% 40.5% 40.4% 39.8% 43.0% 42.0% 42.1% 42.4%

資料:レセプトデータ(平成28年度診療分)

※指導効果が見込みにくい疾患、短期処方の薬剤を非対象と定義

分析対象期間のジェネリック医薬品普及率を金額ベースで示しました。普及率(金額ベース)は 概ね右肩上がりで推移しており、平成29年3月時点で42.4%となっていました。また、ジェネリック 医薬品に変更することで削減できる金額は、年間で約1億3千万円で、そのうち指導効果が見込みに くい疾患、短期処方に関する処方分を除いた削減可能額は、年間で約1億1千万円でした。

35.0%

34.8%

37.3%

36.1%

38.4%

40.5% 40.4%

39.8%

43.0%

42.0% 42.1% 42.4%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%

35.0%

40.0%

45.0%

50.0%

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 50,000

変更可能先発品薬剤費 ジェネリック医薬品薬剤費(金額)

ジェネリック医薬品普及率(金額)

(単位:千円)

(1)-② ジェネリック医薬品普及率(数量ベース)

(単位:千、%)

診療年月

平成28年4

5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成29年1

2月 3月

A 薬剤総量 1,741 1,590 1,606 1,646 1,612 1,620 1,653 1,636 1,740 1,573 1,555 1,708

B 先発品薬剤数量 1,074 986 979 1,008 972 978 977 979 1,024 927 922 1,019 C

変更可能先発品数

445 401 404 404 391 394 383 374 388 348 347 377

C1

Cのうち対象の変 更可能先発品数量

361 318 320 323 312 315 301 296 306 275 275 304

C2

Cのうち非対象※

の変更可能先発品 数量

84 83 85 82 79 79 81 78 82 73 72 73

D

変更不可先発品数 量数量

629 584 575 604 581 584 595 605 636 580 576 643

E

ジェネリック医薬 品数量

667 605 627 638 640 642 676 657 716 646 633 689

E/A

旧指標 ジェネ リック医薬品普及 率(数量)

38.3% 38.0% 39.0% 38.7% 39.7% 39.6% 40.9% 40.1% 41.1% 41.0% 40.7% 40.3%

E/

(A-D)

新指標 ジェネ リック医薬品普及 率(数量)

60.0% 60.1% 60.8% 61.2% 62.1% 62.0% 63.8% 63.7% 64.9% 65.0% 64.6% 64.6%

資料:レセプトデータ(平成28年度診療分)

※指導効果が見込みにくい疾患、短期処方の薬剤を非対象と定義

分析対象期間のジェネリック医薬品普及率を数量ベースで示しました。普及率(数量ベース)は、お おむね右肩上がりで推移しており、平成29年3月時点で64.6%となっていました。国で策定された「後発 医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」及び、平成27年6月の閣議決定において示された、

「平成29年末に70%以上とするとともに、平成30年度(2018年度)から平成32年度末(2020年度末)まで の間のなるべく早い時期に80%以上とする」という数量シェア目標には達しておらず、ジェネリック医 薬品の普及促進に向けた取組を継続して行っていく必要があります。

60.0% 60.1% 60.8%

61.2% 62.1% 62.0%

63.8%

63.7%

64.9%

65.0%

64.6% 64.6%

50.0%

52.0%

54.0%

56.0%

58.0%

60.0%

62.0%

64.0%

66.0%

0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,000 1,200,000 1,400,000 1,600,000 1,800,000 2,000,000

変更不可先発品数量 変更可能先発品数量

ジェネリック医薬品数量 旧指標 ジェネリック医薬品普及率(数量)

新指標 ジェネリック医薬品普及率(数量)

(単位:千)

(2)薬剤併用禁忌の投薬状況

併用禁忌 被保険者(人)

252 併用禁忌等

投薬件数(件)

462 投与日数(日) 3,962 薬剤費(円) 241,410

重複日数 2,194 軽減目標

薬剤費

166,480 適正化後

投与日数(日)

1,768 適正化後

薬剤費(円)

74,930

資料:レセプトデータ(平成28年度診療分)

併 用 禁 忌 等 投 薬 ( 同 月 に 併用 禁忌 等の 相互 作用 の発 生す る医 薬品 を複 数の 調剤 薬局 から 処方 さ れ て お り 、 投 薬 期 間 が 重 複 し て い る ) が ある 被保 険者 数は 252人 で、 件数 は462 件、 併用 禁忌 投薬に関する年間薬剤費は約24万円となっていました。

併用禁忌等投薬を適正化することで、年間薬剤費は約7.5万円となり、約16.6万円の年間薬剤 費を軽減することができます。

併用禁忌等投薬状況

適 正 化 後 重 複 状 況 現 状

166,480

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

現状 適正化後

適正化効果額 薬剤費 投与日数

(単位:円) (単位:日)

5 個別疾患の分析

(1)ロコモティブシンドロームの分析

(1)-①ロコモティブシンドローム要因疾患罹患被保険者の状況

年齢階級

被保険者数

(人)

年間 医療費

(千円)

1人あたり 年間医療費

(円)

被保険者数

(人)

年間 医療費

(千円)

1人あたり 年間医療費

(円)

被保険者数

(人)

年間 医療費

(千円)

1人あたり 年間医療費

(円)

15~19歳 4 22 5,424 7 23 3,252 11 44 4,042

20~24歳 7 94 13,375 8 67 8,385 15 161 10,714 25~29歳 8 143 17,890 10 67 6,696 18 210 11,671 30~34歳 8 117 14,611 19 167 8,804 27 284 10,525 35~39歳 22 242 11,019 23 489 21,268 45 732 16,258 40~44歳 32 249 7,786 38 274 7,222 70 524 7,480 45~49歳 56 1,244 22,209 82 5,546 67,637 138 6,790 49,203 50~54歳 52 1,265 24,320 77 2,582 33,532 129 3,847 29,819 55~59歳 68 3,417 50,249 118 8,640 73,217 186 12,057 64,820 60~64歳 102 2,398 23,512 273 13,486 49,400 375 15,884 42,358 65~69歳 348 13,149 37,784 711 32,253 45,362 1,059 45,402 42,872 70~74歳 758 36,515 48,173 1,391 92,364 66,765 2,149 128,879 59,820 合計 1,465 58,854 40,174 2,757 155,958 56,568 4,222 214,812 50,879 資料:レセプトデータ(平成28年度診療分)

※医療費については、年齢ごとに千円以下の数字を四捨五入しているため、合計の医療費とは一致しません。

(1)-②ロコモティブシンドローム要因疾患別年間医療費(上位15疾患)

件数

(件)

年間 医療費

(千円)

件数

(件)

年間 医療費

(千円)

153 12,049 1,199 48,077

408 11,584 353 37,663

302 9,240 891 25,734

31 6,969 397 9,931

232 5,993 21 8,507

300 3,371 441 5,333

121 1,773 87 4,438

53 1,725 157 3,304

5 939 206 2,171

139 920 218 1,768

10 561 132 1,233

3 502 15 1,023

48 479 34 1,019

2 428 134 880

30 404 94 635

資料:レセプトデータ(平成28年度診療分)

男性 女性 全体

骨や関節、筋肉など運動器の衰え が原 因で 、歩 行や 立ち 座り など の日 常生 活に 障害 を来 たし てい る状態であり、進行すると要介護や 寝た きり にな るリ スク が高 くな るロ コモ ティ ブシ ンド ロー ムの 原因となる疾患(変形性関節症、関 節リ ウマ チな ど) に罹 患し てい る被 保険 者の 状況 を分 析し まし た。

全体でロコモティ ブシ ンド ロー ムの 要因 とな る疾 患に 罹患 して いる 被保 険者 は4,222 人お り、 約2 億1千万円の年間医療費がかかっていました。性別で比較すると男性より女性の方が多く、罹患被保 険者数で約2倍、年間医療費で約2.6 倍と なっ てい まし た。 年齢 階級 別に みる と、 おお むね 年齢 階級 が高くなるにつれ罹患被保険者数、医療費とも増加していました。

一方、1人あたり年間医療費では、30歳代といった比較的若い年代でも高い水準となっており、昨 今問題となっている、10歳代~20歳 代で のロ コモ ティ ブシ ンド ロー ム予 備群 とな る被 保険 者も 存在 していることがわかりました。

骨粗鬆症 関節リウマチ

傷病名 傷病名

男性 女性

ロ コ モ テ ィ ブ シ ン ド ロ ー ム の 要 因 疾 患 別 の 年 間 医 療 費 に つ い て 、 性 別 の 上 位 15 疾 患 を 示 し ま し た。

男性で、関節リウマチ、女性で骨 粗鬆 症が 、年 間医 療費 が最 も多 くか かっ てい まし た。 特に 女性 の骨粗鬆症が、件数、医療費ともに 顕著 に大 きな 割合 を占 めて おり 、ロ コモ ティ ブシ ンド ロー ム対 策を進める上では、優先度の高い疾患と考えられます。

関節リウマチ 変形性膝関節症 腰部脊柱管狭窄症 変形性膝関節症

腰部脊柱管狭窄症 廃用症候群

廃用症候群 変形性腰椎症 閉経後骨粗鬆症 骨粗鬆症

変形性腰椎症 頚椎症

変形性股関節症 頚椎症

変形性頚椎症 変形性股関節症

関節リウマチ・肘関節 変形性頚椎症

変形性胸椎症 変形性脊椎症 悪性関節リウマチ

変形性足関節症

変形性関節症

ステロイド性骨粗鬆症 母指CM関節症 ステロイド性骨粗鬆症

脊椎骨粗鬆症 変形性脊椎症

(2)COPD(慢性閉塞性肺疾患)に関する分析 (2)-①COPD罹患被保険者の状況

年齢階級

被保険者

(人)

年間 医療費

(千円)

1人あたり 年間医療費

(円)

被保険者

(人)

年間 医療費

(千円)

1人あたり 年間医療費

(円)

被保険者

(人)

年間 医療費

(千円)

1人あたり 年間医療費

(円)

40~44歳 5 57 11,375 2 2 872 7 59 8,374

45~49歳 6 142 23,679 5 27 5,467 11 169 15,401 50~54歳 6 150 24,985 5 7 1,355 11 157 14,244 55~59歳 11 285 25,946 9 98 10,919 20 383 19,184 60~64歳 24 827 34,455 8 106 13,296 32 933 29,165 65~69歳 69 5,503 79,757 55 904 16,443 124 6,407 51,674 70~74歳 205 8,399 40,972 82 925 11,285 287 9,324 32,490 計 326 15,363 47,128 166 2,069 12,471 492 17,432 35,435 資料:レセプトデータ(平成28年度診療分)

(2)-②COPD罹患被保険者の併存疾患(医療費上位15疾患)

資料:レセプトデータ(平成28年度診療分)

骨の密度及び構造の障害 11,663 65,488 5,615

関節症 15,686 70,155 4,472

腎不全 1,475 66,568 45,131

その他の神経系の疾患 33,977 94,564 2,783

虚血性心疾患 11,755 90,529 7,701

肺炎 2,573 113,203 43,996

その他の損傷及びその他の外因の影響 9,101 111,853 12,290

その他の悪性新生物 4,399 136,301 30,984

高血圧性疾患 42,445 130,185 3,067

その他の心疾患 21,466 151,161 7,042

気管,気管支及び肺の悪性新生物 1,436 142,549 99,268 その他の内分泌,栄養及び代謝疾患 57,477 179,320 3,120

糖尿病 23,252 164,824 7,089

その他の呼吸器系の疾患 7,899 181,784 23,014

その他の消化器系の疾患 54,890 180,918 3,296

疾病中分類

件数

(件)

年間医療費

(千円)

1件あたり 年間医療費(円)

喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といわれるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の罹患状 況を、年齢階級別、投薬の有無別に分析しました。

年間医療費は、全体で約1千7百万円、1人あたりの年間医療費は全体で約3万5千円、投薬あり で約4万7千円、投薬なしで約1万2千円となっていました。被保険者数は年齢が高くなるにつれ増 加し、年間医療費は「65~69歳」が最も高額となっていました。

投薬あり 投薬なし 全体

COPD罹患被保険者の併存疾患の状況を、疾病中分類別に示しました。最も年間医療費が高額と なっていたのは、「その他の呼吸器系の疾患」、次いで「その他の消化器系の疾患」となってい ました。また、「その他の内分泌,栄養及び代謝疾患」、「糖尿病」、「高血圧性疾患」、「虚 血性心疾患」、「腎不全」など、生活習慣病を併存している被保険者が多く、医療費全体として は高額となっていました。

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