第2章 共有フォルダの構造と時間変化の可視化
2.1 共有フォルダの構造と時間変化の可視化の手法の提案
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30 の 22%、少ないものでは 6%にとどまった。
次に、長期間利用されていないファイルが作成された時期や利用された期間を明らかに するため、筆者はフォルダ A~C の運用開始から現在までの各時点(T1、T2、・・、Tn)に おける構造を木構造で表現し、それらを連続的に繋げて動画とすることで木構造の時間変 化を可視化した。Tn 時点の木構造において、各ファイルを属性情報(ここでは新規作成日 時と最終更新日時、両時刻の関係は新規作成日時<最終更新日時)に基づき以下の 3 つの 状態に分けて表現した。
・状態 1(Tn<新規作成日時)
Tn 時点において当該ファイルは未作成の状態であり、木構造には描画されない。
・状態 2(新規作成日時≦Tn<最終更新日時)
Tn=新規作成日時の時点において当該ファイルが新規に共有フォルダ内に保存され木 構造に初めて出現する。以降、当該ファイルは利用中の状態となり、木構造には利用中 であることを示す色で描画される。
・状態 3(最終更新日時≦Tn)
Tn=最終更新日時の時点において当該ファイルの利用が終了する。以降、当該ファイ ルは利用されなくなり、木構造には Tn-最終更新日時(最終更新日時からの経過期間)
に応じた色で描画される。
以上の手順により、フォルダ C の構造の時間変化を可視化したものの一部を図 2-1-3 に 示す。図 2-1-3 の各図において、状態 1 のファイルは描画せず、状態 2 のファイルは利用 中であることを示す緑色で描画し、状態 3 ファイルは経過期間に応じた色(図 2-1-2 と同 様)で描画した。フォルダ C は時間の経過とともにファイルの数が増え、その構造が大き くなっていくが、新規に保存されるファイルはフォルダ内に一様に広がるのではなく、各 時点でファイルが頻繁に保存される領域(図 2-1-3 の各図中に破線で示す矩形領域)が場 所を変えながら構造が徐々に大きくなっている。この変化の原因について、(1)フォルダ C を利用する組織の活動内容が変化してきた、(2)利用者が替わり、過去に保存されてきたフ ァイルが利用されずに別の場所に新たにファイルが保存されてきた、などがあり得るが、
領域によって原因は異なるとみられる。なお、図 2-1-3 は 2017 年 1 月時点でフォルダ C に 存在するファイルを対象に作図したものであり、過去に当該フォルダから取り除かれたフ ァイルは属性情報を取得することができないため、この図には表現していない。
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表 2-1-1 可視化の対象とした 3 種類の共有フォルダの概要
図 2-1-1 簡素化した木構造で表現した共有フォルダ(概念図)
注)木構造は、ある時点のファイルやフォルダをノード(点)で、フォルダ間やフォルダ
-ファイル間の関係をエッジ(線)で表現する。簡素化した木構造ではエッジのみを用 い、ファイルやフォルダの属性情報はエッジの色や形を用いて表現する。
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図 2-1-2 木構造で表現した共有フォルダの各構造
注)(a)2016 年 1 月現在の共有フォルダ A、(b)2016 年 1 月現在の共有フォルダ B、(c)
2017 年 1 月現在の共有フォルダ C の各構造を表現したもの。各ファイルの最終更新日時 からの経過期間に基づき、対応する葉に黄緑色(1 か月経過)→黄色(3 か月経過)→橙 色(6 か月経過)→赤色(9 か月経過)→灰色(1 年以上経過)で着色した。1 年以上利 用されていないファイル(灰色の葉)が大部分を占めており、直近 1 年間で利用された ファイル(黄緑色~赤色の葉)の割合は全体の 6~22%にとどまった。
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図 2-1-3 共有フォルダ C の構造の時間変化(2004 年~2015 年)
注)各時期でファイルが頻繁に保存される領域(図中の破線領域)が変わりながら、時間 の経過とともにファイルの数が増え、フォルダ C の全体構造が大きくなっている。
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