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住宅地の比準表における個別的要因の項目には、地域要因において比較項目として あげられているものがかなりある。これらの価格形成要因は、土地の地域的な価格形 成に作用するとともに、個別の土地の価格形成に作用することとなる場合も少なくな いからである。これらの項目は、地域要因として地域の価格水準に作用するとともに、

個別の土地の価格形成にも作用しているものであり、このような価格形成要因につい ては、多面的に分析する必要がある。

個別的要因の各項目の格差率の態様は、対象地域における標準的な画地と比較して 判断することとなる。

土地の価格は、その土地の最有効使用を前提として把握される価格を標準として形

成される。この場合、個々の土地は、その属する地域の地域特性の制約を受けるとと

もに、その固有の個別的要因を所与として当該土地の最有効使用を判断することとな

る。この地域特性は、具体的には地域の標準的使用として現れるので、最有効使用の

判断はこの標準的使用を有力な目安とする必要がある。したがって、個別的要因にお

いては、標準的使用に供されている画地と比較することにより、対象地の価格を判定 することとなる。

例えば、接面街路の幅員について、地域内の標準的な街路の幅員が 3mである地域 において、基準地の接面街路の幅員が 3mであり、対象地の接面街路の幅員が 5m で ある場合、街路幅員において基準地は地域の標準的な画地であり、格差の内訳は「普 通」となるが、対象地の接面街路の幅員の格差がいずれに該当するかは、地域内の標 準的な幅員 3mと比較して判定することとなる。 「優る」とするか「やや優る」とする かは、地域の全般的な検討に基づいて決めることとなるが、 「やや優る」と判定する場 合は、基準地に対し格差率は「+(プラス)2.0」となる。

個別的要因比準表の細項目の備考の欄の分類の態様で「標準的な画地に接面する街 路の幅員……」とあるのは、地域内の標準的な街路の幅員という意味であり、したが って、標準的な画地とは、すべての個別的要因が近隣地域において標準的である画地 をいうものといえよう。個別的要因の他の細項目において、同じような表現となって いる場合は、同様に解釈することとなる。

また、対象地に係る個別的要因のうち、その隣接地または周囲の土地の利用状況も 個別的要因として対象地の価格に影響を及ぼすこととなる。 「隣接不動産等周囲の状態」

が対象地に対し、とくに、環境上問題がなければ、増価または減価する要因にはなら ないが、工場、倉庫あるいはアパート等によって取り囲まれている場合、又は、当該 住宅地の南東側をそれらで占められている場合には、かなり悪影響を受けることとな る。かりに、隣接地または周囲に危険施設があれば 2 重にペナルティを受けることと なろう。

【画地条件】

画地条件は、画地の地積、形状、方位、高低、角地等区画された土地としての物理 的な固有の条件である。画地条件には、 「地積・間口・奥行・形状等」、 「方位・高低・

角地その他接面街路との関係」及び「その他」の項目がある。ただし、別荘地域にお いてはこれとは別個の項目に区分されており、このうち特有のものとして「傾斜の程 度」がある。これは地域要因のところで別個に「傾斜等の地勢の状態」の項目を設け ているところからしても、傾斜の状態が別荘地にとって大きな価格形成要因となるも のであり、画地は傾斜しているのが普通であるが、個別的な画地条件としてみると、

傾斜の程度が大になればなるほど逆に画地の有効利用を阻害し、建物建築費も多額と

なるので減価すべきであるところから設けられているものである。

ア 地積、間口、奥行、形状等

地積については、その最適の大きさは、対象画地が属する用途的地域ごとにそれ ぞれ異なり、地積が過大であれば、標準的な画地の地積に分割するために減歩や費 用を要したり、地積が過小であればその利用価値が減ずることなどの理由により、

単位面積当たりでいえば劣等の評価を受けることになる。

画地の間口等及び奥行は、その土地の利用価値に重要な関係をもつものであるか ら、地積と同様に、対象地が属する用途的地域のいかんによってその最適のものが 定まってくる。標準的な画地の間口、奥行に比べて狭小、過大、短小、長大等の場 合にはそれぞれ減価要素となるほか、間口と奥行のバランスがとれているかどうか を考慮することも必要である。

形状については正方形、長方形、三角形、不整形等の区別について考慮する必要 がある。

なお、特異な画地条件を有する画地の比準の計算手法については別項の計算例を 参考にされたい。

(ア) 地積

地積過大又は過小の程度は、対象地域の標準的な画地の地積と比較して判定す ることとなる。地積過大地は、地域内の標準的な規模の画地として利用する場合 に潰地等が生ずること、及び標準画地に比較して市場性が劣ることにより減価が 生ずるものである。地積過小地は対象地域の標準的使用ができない画地であるこ とにより減価が生ずるものである。

なお、地積過大又は地積過小である場合は、通常、奥行逓減、奥行長大又は間 口狭小、奥行短小等の補正を行うこととなる場合が多い。

第二種中高層住居専用地域、第二種住居地域等において、マンション敷地とし ての利用が成熟している地域にあっては、一戸建住宅の敷地との比較において広 大地と判定される画地であっても地積過大による減価を行う必要がないことに留 意しなければならない。

(イ) 間口

間口は、高低差に関係なく画地が主たる街路に接する部分であって、住宅地の

価格は、通常、間口が広いと出入の便、採光、通風等が有利であるので、たとえ

間口が広すぎる画地であったとしても減価することはほとんど考えられない。逆

に、間口が一定規模より狭いものは、住宅地としての利用価値が劣化するから、

このような画地については減価のための補正が必要となる。どの程度の間口が適 正であるかは、それぞれの地域の特性に応じて定まってくるものであり、それは それぞれの地域の標準的な画地の間口として現れている。したがって、標準的な 画地の間口と比較して一定規模より狭いもので、それぞれの態様ごとに比準表の 備考欄に該当する場合は、それに基づいて適用することとなる。

(ウ) 奥行

奥行は、間口から平均的な垂線によって測定することとなる。その距離いかん によっては、利用面からの補正が必要となり奥行逓減、奥行短小又は奥行長大の 細項目を適用することになる。奥行が長ければ長いほど価格が逓減する。奥行が 極めて短い画地は、街路の接近性が大であってもその画地の奥行が短過ぎるため 利用価値は低くなる。また、奥行が間口に比して著しく長い画地は、一般に利用 がしにくく、画地の相対的な効用が低下すると考えられるので、奥行逓減のほか 重ねて修正する必要がある。

(エ) 不整形地又は三角地

不整形地又は三角地は、建物等の敷地としての利用が、整形地に比較して余分 の制約を受け、また、画地の全部が住宅地としての効用を十分発揮できないため、

これらの価格は低位になるものであり、地域における標準的な整形地に比し、不 整形又は三角形の程度に応じて補正することとなる。

不整形地には、多角形のものあるいは凸凹形のもの等種々の形状のものがある。

不整形地、三角地の補正にあたっては、画地条件における不整形地補正と三角地 補正のいずれかにより行うこととし重複して補正することのないよう留意する必 要がある。

不整形地補正は、画地のうち、有効利用が阻害される部分に対して必要な補正 を行うものであり、三角地補正は、三角地の利用度が最小角の大きさと最小角の 位置ならびに面積の広狭によって異なるものであるから、これらの内容を考量し て三角地の補正の程度を判定することとなる。

イ 方位・高低・角地その他接面街路との関係

画地の価格は、周辺における建築物の有無、建築物の規模による日照、通風等の 良否のほか、一般的に各画地が接面する街路の面地からの方位により格差がある ものと考えられる。

画地を画地が接している街路との高低差は、出入に不便を生ずるため、とくに