診療情報管理
染対策の重要性を再認識した 1 例 髙栁加代子(たかやなぎ かよこ)
渥美病院
職業感染対策/ウイルス感染症/ワクチン接種
O-203 被災時における病院内のトイレ使用に関する衛生管理
の報告
稲富里絵(いなとみ りえ)1)・佐藤志宏1)・磯部貴子1)・原 徹1)・ 川口竜平2)・本多雛子2)・長澤 仁2)・今泉 学2)・小林之将2)
安城更生病院感染制御部1)・同 事務部施設課2) 災害トイレ/衛生管理
医療マネジメント─その他
O-204 胸 部 ポータブル 撮 影 における 散 乱 線 除 去 のための
Virtual Gridの有効性の検討
更科勁介(さらしな けいすけ)・柏原雅人・田口雅士・田中真彦・
村田理恵・山﨑郁哉・中村裕一 長野松代総合病院
Virtual Grid/胸部ポータブル撮影/視覚評価
〈はじめに〉今般,流行した新型コロナウイルス感染症は,世界的 に大流行し経済や医療において様々な影響を及ぼしている。当院 は,感染症指定医療機関であり, 2 月に発生したクルーズ船の患者 を当初より受け入れてきた。未曾有の感染症に,日々奮闘すると同 時に院内感染を起こさないための対策を試行錯誤しながら講じた。
そこで,院内の感染対策における教育や日頃の訓練と備えがいかに 重要であるかを学んだため報告する。
〈活動報告〉A市では,新型インフルエンザ感染症協力機関を中心 に保健所と共同し毎年 1 回大規模訓練を実施している。そのことで 当院の役割と共に課題が見え,各部門における感染対策の充実を図 る良い機会となっている。今回,この訓練の経験が活かされ,職員 が一丸となって新型コロナウイルス感染症患者の対応に取り組むこ とができた。また,ICTを中心に教育や指導を徹底し院内感染を 起こすことなく診療や看護ができたことはこれまでの感染対策の教 育の成果ともいえる。
〈結論〉院内感染予防のためには,感染予防対策の体制やマニュア ルの整備と共に,日頃からの職員全体への教育が重要である。職員 が一丸となり,取り組むことで院内感染を防げることが認識できた ため,今後もこの経験を風化させることなく継続して感染対策に取 り組んでいきたい。
〈はじめに〉災害時の医療従事者の初動行動としては,患者のトリ アージと同様にトイレ使用に関する衛生管理(以下,トイレ管理)
が重要である。発災直後のライフラインの寸断により,トイレから 汚物が溢れることも予想され,発災直後からのトイレ管理について 検討する必要がある。
〈方法〉防災対策委員会でトイレ管理について協議した。感染制御 部所属の委員を中心にライフラインが復旧するまでの期間に使用可 能なトイレの確認と持続的なトイレ管理についてまとめた。
〈結果〉施設内のトイレを評価した結果,病室内トイレは日常的に 使用しているため短時間で整備可能だが,停電により照明・換気 扇・ナースコールが使用できなくなることがわかった。災害時は施 設内の下水が全て浄化槽に回収される構造のため,浄化槽上に設置 するマンホールトイレは使用困難と判明した。必要物品として市販 の災害用トイレ,清掃物品,手指消毒薬などを準備し,使用マニュ アルを作成し,各病棟の災害物品棚に保管し,発災直後より使用で きるようにした。また病院内の学術交流会を通して,全職員に向け てトイレの使用方法とトイレ管理の問題点を周知した。
〈結論〉今回,トイレ管理の具体的な方法に関して検討した。アク ションカードの作成,備蓄管理について継続的に取り組んでいきた い。
〈はじめに〉今回,散乱線除去グリッド(以下RG)を使用した胸 部撮影,RGを使用しない胸部撮影(以下GL),画像処理のみで散 乱線を除去するVirtual Grid(以下VG)胸部撮影を比較しVGが 胸部ポータブル撮影において有効か検討した。
〈方法〉胸部ファントムをRG(格子比 3 種),GL,VGの 3 法に て撮影し画像を取得し,医師 4 名と診療放射線技師19名で視覚評価 を行なった。
〈結果〉VGは肺野血管,横隔膜と肺野境界においてRG3 : 1 と 同程度であった。心陰影・大血管,気管・主気管支,胸椎,鮮鋭度・
コントラスト,総合評価において全てのRGよりも低評価であっ た。肋骨において全てのRGと同程度であった。GLは全ての項目 でRG,VGよりも低評価であった。
〈考察〉鮮鋭度・コントラスト,総合評価においてRG>VG>GL となり,散乱線を推定して画質調整するVGは物理的に散乱線を除 去するRGには及ばないと考えられた。しかし,VGは画質改善効 果によりGLよりも高い視覚評価であり,ベッドへの沈み込み等で FPDに対してX線を垂直に入射させることが困難なポータブル撮 影において有効と考えられた。
〈結論〉VGはRGには及ばないがGLよりは良質な画質が得ら れ,胸部ポータブル撮影において有効と考えられた。
〈背景〉2010年 7 月より放射線情報管理システム(以下,RIS)の 運用が開始され,2017年 9 月に更新が行なわれた。その際,診療放 射線技師(以下,技師)により記載できるコメントが, 5 種類のコ メント( 1 患者コメント, 2 本日コメント, 3 検査準備コメント,
4 検査コメント, 5 受付コメント)に増えた。
〈目的〉RISコメントについて,アンケートを実施し,使用目的や 認識の統一化を図る。
〈方法〉技師(23人)を対象に, 1 〜 5 のコメントについて, 1 ) 入力の必要事項, 2 − 1 )使用頻度, 2 − 2 )使用用途,に関する アンケートを実施した。
〈結果・考察〉 1 )に関して,日付や日時は87.0%,記入者名は 100%が必要である結果となった。技師間での認識の差は大きくな いと考える。2 − 1 )に関して,4 → 3 → 1 → 5 → 2 の順となった。
2 − 2 )の多い回答は, 1 は 患者の状態 , 2 は 検査にあたっ て必要なこと , 3 は 検査にあたって必要なこと , 4 は 検査中 に行なったこと , 5 は 受付時に必要なこと となった。コメン トが分割化したため,使用用途に技師間で認識の差があるように示 唆された。
〈結語〉技師間におけるコメントの使用目的や認識に差があること が分かった。今後,使用目的や認識の統一を図り,RISコメントの 利活用を行なう。
O-205 臨床検査技術科による検査室ツアーの取り組み
北島聖晃(きたじま まさてる)1)・白井幸樹1)・中村篤紀2)・山口 桂1)・ 左右田昌彦1)・宮田栄三1)
海南病院1)・稲沢厚生病院2) 検査科ツアー
O-206 当院における放射線情報管理システムのコメントにつ
いて
五位渕 優(ごいぶち まさる)・門脇綾香・飯村光輝 水戸協同病院
放射線情報管理システム/RIS/コメント
O-207 当院における遠隔画像参照システムの有用性
門脇綾香(かどわき あやか)・五位渕 優・飯村光輝 水戸協同病院
遠隔画像参照システム/ViewSend
O-208 Excelを用いた腎機能別薬剤投与量監査システムの
構築
桑山結子(くわやま ゆいこ)1)・久保田敏行2)・片山順通1)・近藤國和1)
安城更生病院1)・豊田厚生病院2) システム/腎機能/処方鑑査
〈はじめに〉当院は愛知県西部から三重県北部を診療圏とする診療 科31科,病床数540床の総合病院である。今回,普段見ることのな い臨床検査技術科業務を理解してもらう目的で,当院事務部門を対 象に検査科ツアーを実施したのでアンケート結果と共に報告する。
〈対象と方法〉事務部門(医事課・総務課・企画室)を対象に参加 者28名を 3 班に分け 3 日間で行なった。 8 部署の各検査技師(生 化・血液・一般・輸血・細菌・病理・生体・採血室)が10分程度の 説明を行なった。内容把握アンケートとして各部署に特化した内容 で 1 問ずつ設問を作成し,ツアー前後で同じ設問を回答してもらっ た。ツアー後には 1 〜 5 段階( 1 :悪い〜 5 :良い)の満足度調査 のアンケートも行なった。
〈結果〉全体の内容把握率変化は77%→92%となった。最も変化率 が上昇した設問は一般検査で39%→93%となった。満足度調査では 9 割以上の回答者から高評価を得た。また,「今回の見学で初めて 検査科に入室し,検査全般についての日頃の疑問を知ることができ 良かった」と良い感想もあった。
〈まとめ〉今回の取り組みにより,検査科と事務部門とで良いコ ミュニケーションを取ることができた。今後は,他部門のスタッフ 向けにも検査科ツアーを計画していきたい。
〈緒言・目的〉2016年 5 月 より 遠 隔 画 像 参 照 システム(以 下,
ViewSend)を導入した。導入してから約 4 年が経過し,運用状況 の傾向を解析する。
〈方法〉運用開始時より記録しているExcel Dataから,件数や依 頼された科,送信画像の部位を解析した。
〈結果〉導入時から2020年 3 月までの件数は480件,依頼された科 は,脳神経外科が285件,外科が139件,循環器内科が31件となった。
送信画像は,頭部CTが283件,腹部CTが112件,ECGが29件と なった。〈考察〉脳神経外科や外科,循環器内科の件数が多い理由として,
当院は総合診療科の医師や当直帯で専門外の患者を診察する医師も 多く,頭蓋内出血の位置や範囲,緊急手術,緊急カテーテル治療の 適応など,専門医の指示が必要であったと示唆される。運用を重ね ていくことで,診療放射線技師として,前述の疾患を認めた際,事 前に画像転送システムの起動を行なうことや,ViewSendでは画像 再構成できないため,必要な画像を事前に再構成する対応が重要で ある。
〈結論〉ViewSendの導入により,当直医が対応困難な場合でも専 門医が画像を参照し,診察を迅速に行なうことができる。また,不 要なオンコールを防ぐことができ,医師の負担軽減にもつながる。
〈はじめに〉腎機能の低下は薬剤の過量投与につながるおそれがあ り,患者の状態に応じた薬剤投与設計が必要だが,詳細な処方監査 を毎回行なうことは極めて困難である。今回Excelを使用して,腎 機能に応じた薬剤投与量監査を簡便に行なえるシステムを構築した ので報告する。
〈方法〉Excelにて,監査対象薬剤( 2 成分 3 剤)の腎機能別の推 奨投与量,日数,監査時に使用するテキスト情報のリストを作成し,
マスターとした。薬剤部門システム(小西医療器)にてオーダー固 有の値として使用している管理番号をもとに,Excelより薬剤部門 データーベース(SQL Server 2014) にODBC(Open Database Connectivity)接続。以下の情報を取得しExcelシート上に展開し
た。患者ID,監査対象薬剤名,用法,用量,処方日数,血清クレ
アチニン,身長,体重,生年月日,性別。各情報から得られる腎機 能をもとに用量,処方日数を機械的に判定し,監査シートとして処 方箋とともに出力した。
〈結果〉監査システムを構築し,それを用いて処方監査を行なうこ とで,腎機能に応じた用量監査を簡便に行なうことができた。
〈結論〉今後もシステムを改善しつつ対象薬剤を広げ,医療安全に 貢献していきたい。