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第 4 章 除染事業の実施

4.4 仮置場

4.4.3 仮置場の管理(除染特別地域)

(1) 仮置場管理

除去土壌等の搬入が完了し、上面の遮へい作業が終了した後は、管理の引き継ぎが完了する までは除染事業者が、管理の引き継ぎ後は、環境省が指定する事業者が管理を行う。

仮置場の管理は、環境省により「仮置場等管理マニュアル」が作成され、仮置場の管理体制、

点検・管理項目、管理技術、モニタリング内容等が定められている。また、「維持管理・補修マ ニュアル(暫定運用)」が作成されている。両マニュアルは、仮置場等の維持管理補修業務を契 約した管理会社へ貸与され、本マニュアルに沿って仮置場管理業務が実施されている。

図4-40 仮置場の基本構造と日常における管理・点検(除染特別地域の仮置場:可燃物の例)

除染特別地域における仮置場では、侵出水集水タンクの貯留水の有無を定期的に確認し、集 水タンクに水が一定量溜まった場合、放射性セシウム濃度を確認し、管理値(Cs-134濃度[Bq/

ℓ]/60+Cs-137濃度[Bq/ℓ]/90 ≦ 1)を下回っていることを確認してから放流している。土 砂等のタンクへの混入による影響等で管理値を超過した場合は、水処理施設へ運搬し、凝集沈 殿処理等を行い、管理値を下回ったことを確認して放流している。

また、週1回、目視等による点検を行い、不具合等が確認された場合には、速やかに補修等 を行い、大きな不具合とならないように対策を実施している。これまでに、主に以下のような 補修を行っている。

・保管物上部遮水シートに水溜まりが生じたため、ポンプや、天端に溝をつくり排水

・遮へい土のうや抑え土のうに草が生えているため除草

・上部シートの損傷があるため、補修テープで補修

汚染状況重点調査地域の仮置場の点検は市町村が実施し、県や環境省も巡回調査を実施し、

除去土壌等の保管状況を確認している。巡回調査の結果、保管容器の一部破損等の事例が確認 されたが、除去土壌等の流出は確認されていない。

(2) 仮置場の改良 1) 天端部の凹み

腐敗性除染廃棄物の保管山では、有機物の腐敗により、保管物の圧縮等による不等沈下によ り天端部が凹み、雨水が溜まる例がみられた。このため、遮へい土のうの一部に低い箇所をつ くって雨水を排除する対策や、発泡ウレタンや沈下防止板等により天端の形状をアーチ状に保 持して雨水を排除する対策、又は保管物の層内にメッシュシートを敷き込み不等沈下を防止し た例がある。

大成建設㈱提供

図4-41 天端部の凹み防止例

2) 浸出水処理

仮置場の浸出水は、下部シートにより地面からの水を遮断し、上部シートにより雨水等を遮 断するため、浸出水タンクに溜まる水は保管物から発生する水だけであり徐々に減少するが、

シート継ぎ目からの水の浸入、通気シートからの雨水浸入等により、浸出水の発生が収束しな い場合があった。このため、シートの継ぎ目の補修等のほか、保管山全体を更に遮水シートで 覆う等の対策が行われた。

キャッピングシート

メッシュシート PDDX#500 メッシュシート PDDX#500

(3) 保管物の管理

除染等工事共通仕様書において、フレコン等の容器に付与するタグは、除染等の措置、仮置 場等への搬入、保管等の一連の条件下において、少なくとも3年間、記載されている情報が判 読できるよう耐腐食性、耐候性、耐久性を有する素材及び表面加工(有害性を有さないものに 限る)がなされていることとされており、また、内容物ごとにタグの色の識別が行われている。

なお、除染事業の進捗とともに、除染事業者によっては、ハンディータイプの入力機で必要 事項を選択し入力する等のQRコード発行システムを開発・活用した事例がみられた。

本格除染開始当時はこれら大型土のう袋の管理について統一的な仕様が示されておらず、大 型土のう袋にマジックで情報が書き込まれているような現場もあったが、除染事業者から管理 用タグ取り付けの提案を受けて、除染等工事共通仕様書に反映された。

表4-8 除染特別地域における表内容物とタグの色の対応関係

色名 内容物

A 白色 土壌等(土類、小石、砂利等)

B 緑色 腐敗性可燃物(剪定枝、落葉、芝、苔、雑草、リター層、伐採木、抜根等)

C 黄色 可燃物(タイベックス、ウエス、マスク、フィルタ、ゴム手袋、紙類等)

D 青色 不燃物(コンクリート殻等(レンガ、ブロック、岩石等)、アスファルト混合物、

汚泥等)

E 黒色 焼却灰

F 赤色 危険物(石綿含有物、有害物質に汚染された土壌等)

鹿島建設㈱提供

図4-42 除染特別地域におけるQRコード発行システムの例 (4) 除去土壌等の搬出・仮置場撤去

仮置場における除去土壌等の搬出や返地のための原状回復方法について、環境省により「搬 出配慮事項(暫定運用)」、「原状回復方法(暫定運用)」が作成されている。

4.4.4 除去土壌等の発生量