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第 5 章 短期的塩水浸漬による出芽と初期生長への影響

5.2 短期的な塩水浸漬がクロマツとアカマツ種子の発芽直後の生長へ与える影響

5.2.3.2 乾燥重量

両種の最終出芽率についてクロマツとアカマツともに0日区との差は1日区に比べ,5~

15日区で大きくなった。そこで,両種ともに出芽した試験区のみを対象として0日区,1日 区と5~15日区ごとに比較した。

図5.2.9にクロマツとアカマツの各処理区における地上部と地下部の乾燥重量の0日区に

対する各処理区の比率を示す。また,図5.2.10にクロマツとアカマツの各処理区における地 上部および地下部の乾燥重量の比を示す。クロマツの地上部乾燥重量について 0 日区に対 する比率は1日区で89.73,5-15日区で110.74となり,アカマツの地上部乾燥重量について は1日区と5-15日区でほぼ同じ値となった。また,地下部乾燥重量についてクロマツの 0 日区に対する比率は,1日区で101.05,5-15日区で 122.04であった。クロマツの地下乾燥 重量は塩水浸漬処理日数の長い処理区の方が高い値となった。すなわち,地上部乾燥重量と 同様の傾向を示した。一方,アカマツの地下部乾燥重量について,0日区に対する比率は1

日区で108.08となり5-15日区で84.54となった。アカマツの地下部乾燥重量は塩水浸漬処

理日数が長いほど減少する傾向を示した。が,統計的な有意差はクロマツおよびアカマツの 地上部乾燥重量および地下部乾燥重量において認められなかった。地上部および地下部の 乾燥重量の比については,クロマツは塩水浸漬期間の処理を行った処理区で 0 日区に比べ て低下し,アカマツは5-15日区で0日区に比べて高い値を示した。地上部および地下部の 乾燥重量の比について処理区間,樹種間の有意差を検定したが,有意差は認められなかった。

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図5.2.8 クロマツとアカマツの各処理区における苗高(A),根長(B),地際直径

(C)の0日区との比率の比較 ※エラーバーは標準偏差を示す。

※プロットエリアの破線は0日区の値を示す。

※*は樹種間における有意差を示す。

※**は対照区との有意差を示す。

0 50 100 150

1 日区 5-15 日区 1 日区 5-15 日区 クロマツ アカマツ

0 日 区 と の 比 率

(A)苗高

0 40 80 120

1 日区 5-15 日区 1 日区 5-15 日区 クロマツ アカマツ

0 日区との比率

(B)根長

0 40 80 120

1 日区 5-15 日区 1 日区 5-15 日区 クロマツ アカマツ

0日区との比率

(C)地際直径

*

**

%)(%)(%

94 0

40 80 120 160

1日区 5-15日区 1日区 5-15日区

クロマツ アカマツ

地上部乾燥重量比率

0 40 80 120 160

1日区 5-15日区 1日区 5-15日区 クロマツ アカマツ

地下部乾燥重量比率

図5.2.9 クロマツとアカマツの各処理区における地上部(A)および地下部(B)の乾燥

重量の比較

※エラーバーは標準偏差を示す。

※プロットエリアの破線は0日区の値を示す。

※*は樹種間における有意差を示す。

※**は対照区との有意差を示す。

(A)地上部乾燥重量

(B)地下部乾燥重量

0日区との比率(%0日区との比率(%

95

図5.2.10 クロマツとアカマツの各処理区における乾燥重量の地上部と地下部の比

※エラーバーは標準偏差を示す。

※*は樹種間における有意差を示す。

※**は処理区間との有意差を示す。

5.0 4.4

4.4

5.4 5.3

6.7

0.0 2.0

4.0 6.0 8.0

0 日区 1 日区 5-15 日区 0 日区 1 日区 5-15 日区

クロマツ アカマツ

乾燥重量 ( g ) の地上 / 地下比 *

96 5.2.4 考察