1 学年 第2学年
2 単元名 短歌の世界
3 単元の目標
○ 短歌に描かれた世界を豊かに想像して味わい、韻文に対して親しみや興味を持つ。
○ 読み取ったことや感じたことについて話し合い、ものの見方や考え方を深め合う。
4 単元について
本単元は、千年以上もの長い間日本で親しまれ、大切に受け継がれてきた短歌に親しみ、これを豊か に読み味わうことにねらいがある。選び抜かれ吟味された言葉から想像力を働かせ情景や心情を読み取 り、そこに込められた作者の感動や思いに触れることで、生徒自身がものの見方や考え方を深めていく のである。
ところで、短歌や俳句、和歌の学習などでは作品の通釈をして作者の感動をとらえさせ、読み取った ことや感じたことを鑑賞文にまとめさせるという指導が多く行われてきた。しかし、書くことが苦手な 生徒は、文章にまとめることへの抵抗感から、短歌を読み味わうことに関心を持てないことも多い。そ こで、取り入れられているのが、読み取ったことや感じたことを鑑賞画として表現する学習活動である。
文章表現が苦手な生徒も、絵を描くことにはあまり抵抗なく取り組む。また、生徒一人ひとりの読み取 ったことの違いが視覚的にとらえられるようになるため、お互いの絵を見ることで読み取りを豊かに広 げることもできる。
そこで、本単元では、このような鑑賞画の優れた点にITを活用した工夫を加え、短歌に表現された 世界や自分たちの感動を伝える「イメージ映像」というものを作る活動を取り入れた。プレゼンテーシ ョンソフトを活用して画面に音や動きを加え、生徒の想像力をさらに豊かにふくらますことを考えたの である。音や動きを工夫することによって、時間の推移や作者の視点の移動などを表現することができ、
言葉から思い浮かべる生徒のイメージをさらに広げることができると考える。また、この「イメージ映 像」を、グループで話し合って作り上げることを通して、話し合う力を高めることができると考える。
5 単元の評価規準 国語への関心・
意欲・態度
話す・聞く能力
書く能力 読む能力
言語についての
知識・理解・技能
① 短歌のリズムや 言い回しに慣れ意 味を理解して情景 心情をすすんで思 い描こうとしてい る。
① 目的に沿って効 果的に話合いを展 開している。
② 相手の立場や考 えを尊重して話し たり聞き取ったり
① 読み取った情景 や心情について、
自分なりの言葉で 書き表している。
① 語句の意味など を調べ、情景や心 情を豊かに想像し て鑑賞している。
② 作者の感動の中 心をとらえてい
① 短歌についての 基礎的な知識、表 現技法、文体の特 質 を 理 解 し て い る。
② 話合いの目的や
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② 読み取ったこと や感じたことにつ いてすすんで話し 合い、自分の考え を深めようとして いる。
している。
③ 話合いによって 自分のものの見方 や考え方を深めて いる。
る。 相手の理解の様子 に応じて、話の展 開や組み立てを工 夫している。
6 指導計画(発展的な学習を含め10時間扱い)
評価項目
学習のねらい
学習活動
教師のかかわり
関
話
聞
書
読
言
第1次
1時間目
○ 短歌に関心を持つ。
○ 短 歌 の 特 色 や 約 束 事、表現技法について 理 解 す る こ と が で き る。
○ 短歌の鑑賞の仕方を 理 解 す る こ と が で き る。
・解説文を読み、短歌の特 色について要点をまと める。
・解説文を参考に、採録さ れている三首を鑑賞す る。
■短歌の約束事、表現技法 をまとめたプリントを配 付する。
■鑑賞の手順や三首の鑑賞 のポイントをまとめるこ とができるワークシート を配付し、解説していく。
◎
◎
○
第2次
2・3時間目
○ 解説文のない短歌に ついて鑑賞し、読み味 わうことができる。
○ 自分の好きな一首に ついて、情景や心情を 思 い 描 く こ と が で き る。
・解説文のない短歌につい てワークシートにまと めながら鑑賞する。
・好きな短歌を一首選ん で、その理由や自分が読 み取ったことや感じた ことについてまとめ、鑑 賞メモを作る。
■ワークシートの書き込み の様子を観察し、つまず きが見られる生徒につい ては言葉の意味やつなが り、表現技法の確認を促 す。
■鑑賞メモは、注目した言 葉や表現、読み取った情 景や心情について書き込 むことができるものを準 備する。
○
○
◎
第3次
4時間目
○ 自分の好きな短歌に ついて、その理由や読 み取ったことや感じた ことを、聞き手にわか りやすく発表すること ができる。
・自分が選んだ一首につい て、その理由や読み取っ たことや感じたことを、
鑑賞メモをもとにスピ ーチする。
■聞き手を意識して、わか りやすい表現で話すよう に声かけをする。
○
◎
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〈発展的な学習を展開する〉
5時間目
○ 読み深めたい一首を 選んで自分なりに情景 や心情を思い浮かべる ことができる。
・教科書にない短歌の中から 一首を選び、個人で内容を 読み取る。
・読み取ったことをもとに鑑 賞メモに書き込む。
■既習の短歌と関 連の あるものや、親しみや すい内容の作品を紹介 する。
■鑑賞メモには、詠み込 ま れ て い る 季 節 や 場 所、人や物など、読み 取りの手がかりとなる 事柄を書き込むように する。
◎
○
◎
6・7・8時間目
○ お互いが 読み取 った ことを理由や根拠を明 確にしながら伝え合う ことができる。
○ お互いの 立場を 尊重 しながら、読み取った ことや想像したことに ついて話し合うことが できる。
〈話合いⅠ〉
・同じ作品を選んだ者同士の グループで、お互いが読み 取ったことや感じたこと の相違点について話し合 う。
・話し合った内容をもとに、
作品のよさや自分たちの 感動を伝えるイメージ映 像をつくる。
(プレゼンテーションソフト「発表くん」使用)
■話し合う時、鑑賞メモ をもとに、自分の読み 取りの根拠を明確に示 せるようにする。
■映像をつくりながら、
お互いの読み取りの違 いをとらえてさらに話 し合い、お互いのよい ところが取り入れられ るようにする。
○
◎
○
9時間目
○ イメージ 映像化 した 作品を発表し合い、そ れぞれの相違点に気づ くことができる。
・お互いのイメージ映像を発 表し合う。
・他のグループと自分のグル ープの作品の相違点や疑 問点を付箋紙にメモする。
■発表を見聞き す る視 点を示し、他のグルー プと自分のグループの 作品の相違点が意識で きるようにする。
○
◎
第4次
10
時間目
○ イメージ 映像を 材料 にした話合いを通して ものの見方や考え方を 深 め 合 う こ と が で き る。
〈話合いⅡ〉
・発表に対するメモをもとに した課題について、全体で 話し合う。
■前時のメモをもとに、
話し合う課題をいくつ かに絞って示す。
○
◎
○
7 本時の学習(第4次2時間目)
(1)目標
①お互いが読み取ったことを伝え合いながら、その短歌で表現されている情景や心情、作者が心を動 かされていることなどについて話し合い、読み取りを深め合う。
②話合いをもとにして、その短歌のよさや自分たちの感動をイメージ映像に表現する。
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(2)展開
学習活動
教師のかかわりと指導上の留意点
評価の観点と方法
導
入
1 本時の学習内容を知り 自分のめあてを持つ。
■本時の学習活動を確認する。
・お互いが読み取ったことを出し合い、
相違点について話し合う。
・話し合ったことをもとに、作品のよさ や自分たちの感動をイメージ映像に表 現する。
【関心・意欲・態度】
・本時の自分のめあてを持 つことができる。
(観察・自己評価カード)
展
開
2 お互いが読み取ったこ とや感じたことについて、
個人の鑑賞メモをもとに グループで話し合う。
3 話し合ったことをもと にして、イメージ映像をつ くる。
(プレゼンテーションソフト「発表くん」使用)
■自分が読み取ったことを、鑑賞メモをも とに積極的に発表し合うように促す。
■思い浮かべた色や作者が心を動かされて いることについても話し合うようにす る。
■なぜそう思ったのか、短歌の中のどの言 葉や表現からそう考えたのかなど、自分 の意見の根拠や理由をしっかり述べるよ うに促す。
■お互いの考え方や感じ方が違うところを 大切にする。
■ 映像づくりに入る前に、教科書採録の作 品をもとに作成した指導者のイメージ映 像を示して、意欲づけを図る。
■ソフトを使ってできることや工夫につい て説明する。
・アニメーション効果をつける ・画像の加工
・ペイントツールで描く ・効果音
・音声の録音 など
■作品のよさや自分たちの感動、作品が表 現している世界を他のグループに伝え る、という目的意識を明確に持たせるよ うにする。
■次の2時間で映像を仕上げることを伝 え、本時の作業を終える。
【話す・聞く能力】
・根拠や理由を明確にして 自分の意見を述べてい る。
・自分の考えと相手の考え を比較し、共通点や相違 点を聞き分けている。
(観察)
【話す・聞く能力】
・「作品のよさや自分たち の感動を伝えるための イメージ映像づくり」と いう目的に沿って話し 合っている。
(観察)
【読む能力】
・情景や心情を豊かに想像 し、作者の感動をとらえ ている。
(イメージ映像)
ま と め
4 学習振り返りカードを 記入して、本時のまとめを する。
■各グループの工夫を紹介して次時への意 欲づけを図る。
※「発表くん」にあらかじめ入っている画像や素材に加え、使用権フリーの素材集も活用しました。