ゆ 』 /
・践y
一
ヒ ノ
/
!
図3.49 水力発電演示用模型のための検電盤
・77・
3.3 太陽熱利用実験装置に関する教材 一ソーラークッカー一 3.3.1 太陽エネルギー利用に関する概要
地球からおよそ1億5千万kmの距離にある太陽は,自ら高いエネル
ギーを持って光を放っ恒星であり,その表面温度は6000Kといわれてい る。その太陽から放出されるエネルギー量(総輻射量)は3.85×1026W であり,そのうち地球に届くエネルギー量は,地球に大気がないと仮定 したとき1.37kW/m2である(太陽定数〉(15)。っまり,雲のない晴天の日であれば地球表面に1m2あたり約1kWのエネルギーが降り注いでいる
計算となる。これを地球全体の規模で考えると,地球を直径が約13000kmの球とした場合,その表面積は5.3×1014m2であるので,地球全体で1分 間に得られる太陽エネルギー量は,人類が1年間に使う全エネルギーに 匹敵するほど膨大なエネルギー量であり(16),そのエネルギー量の大き さは化石燃料をも上回る。しかし,地球全表面で太陽のエネルギーを受 けエネルギーとして利用することは不可能である。太陽エネルギーはそ の特徴から,大規模な発電事業などでの利用よりも小規模な家庭レベル での利用が進められるべきエネルギー資源だと言えよう。
太陽エネルギーの利用には光と熱の2っの方法がある。太陽光エネル ギーは主にシリコンなどの半導体で作られた太陽電池によって電気エ ネルギーに変換され利用されている。また,太陽熱エネルギーの利用機 器には,家庭での給湯や暖房への利用を目的とした太陽熱温水機やソー ラーシステムがあり,近年では病院や老人介護施設など一定規模以上の 熱需要がある公共施設を中心に導入が進められている。
太陽熱を調理の熱源として利用しようという考えは古く,18世紀の初 めにはホットボックスと呼ばれる太陽熱を箱の中に閉じこめる装置で 実験がなされていた。その後19世紀の終わり頃に反射鏡を用いたソー ラークッカーが登場し,1920年代後半には放物線状に曲げた反射板を用 いた機材も登場した。現在も多くの人々によって各種のソーラークッカ ーが考案されており,特に燃料不足に悩む開発途上国での実用化に期待
力ごかかる(17)。
ソーラークッカーの種類には大きく分けて,熱箱(ホットボックス)タ イプと反射鏡タイプがある。それぞれの形状を図3,50に示すが,熱箱
タイプは,調理部の一面をガラスで他を断熱材で作り,集めた太陽熱を 逃がさない構造,反射鏡タイプは太陽光線をパラボラ型などの反射板で 反射・収束させ直節鍋の底を照射する構造となっている(18)。言い換えれ ば前者はオーブン的,後者はコンロ的調理器具と言えよう。
編1岬
,与… 轡 /鰍、㍉.、
︑︑
聾 虞 ︸ヂ 一. 一..ザ一
耐壕
理 ζ劉
所じ
7 ナ
図3.50 ソーラークッカーの種類(18)
3.3.2 ソーラークッカーの理論
ここで反射鏡タイプのソーラークッカーの理論にっいて述べる。
反射鏡タイプのソーラークッカーで最も重要なのは反射板の形状で ある。ソーラークッカーで調理に必要な熱量を得るためにはより広い面 積で太陽光線を集光する必要がある。従って,反射板に最適な形として は放物線をY軸中心として回転させたものが挙げられる。放物線の定義 はある一点とある直線からの距離が等しい点の集合である。ある放物線
をy=ax2と仮定すると,放物線の開ロ部からY軸に平行に入った光は
その曲面で反射し焦点Pを通過する。この焦点Pの座標は,/・・詣〕 (3盛301)
と表せる.従って,この焦点Pに調理するための鍋底を設置すればよい。
または,この焦点を反射板からどのくらいの位置に設定するかを決めれ ば反射板に使用する放物線を決定することができる。基本は以上の考え 方であるが,これを発展させることで様々な形状の反射板を持ったソー ラークッカーが提案されている。
・79・
3.3.3 ソーラークッカーの設計
世界の中でも日本の国土は北緯20度から45度と中緯度地域に位置し,
比較的太陽エネルギーの利用には適している。教科の学習の中でも,太 陽電池を利用した太陽光エネルギーの利用にっいては学習の機会が多 いが,太陽熱エネルギーの利用を考える機会も設けたい。そこで,太陽 熱利用を紹介する教材として,また,生徒自身が工夫して設計・製作に 取り組める教材としてパラボラ型ソーラークッカーを製作した。製作に あたっては,生徒による製作に対応できるような身近な材料を用いるこ
とと,教材として収納や運搬に便利であることを目標とした。
はじめに,パラボラ型の反射板の形状設計にっいて述べる。本研究で は,太陽光線を受ける面積がなるべく大きく得られて,かっ収納できる パラボラを製作するために,市販されているジャンプ傘を利用した。こ のジャンプ傘の側面図と類似放物線の比較を図3.51に示す。
1頁煽渤線一
ジャンプ傘の側面 鴫(0,227)