• 検索結果がありません。

一45一

ドキュメント内 外来語の形成とその教育 (ページ 54-58)

[特殊な語例3

/V Q C V/

  ih ih

   g i9    ¢ iQ    b ib    d id    d i d3    d i dz    g lg

(擬声語・強調語) (外来語)(地名人名)

アッパッパ   

バッハ イツヒツヒ

ウツフツフ すつぼらしい!

チューリッヒ オッフェンバッハ ノツブ

ベッド バッジ グッズ バッグ

 英語の母音の性格について見解の違いがあるように,EII本語の促音の性格 についても諸説がある.服部(1984,p.139)は日本語の「つまる音」は,概 略的にいってその後続子音と共に重子音をなすと見ている.例えば[iSSUN]

「一寸」,[ippo:]L方」,[itto:i「一等」,[ikko:コー行」などに見られる重 子音の前半部においては,喉頭の緊張が共通して存在するから,これらは音

韻論的には/ i?sun// i?poo// i?too// i?koo/と解釈すべきであるとしてい る.川上(1985:p. 86)は,促音は必ずしも重子音ではないとし,普通の促 音はその直後の子音と同じ子音であるが,一定の条件にかなっていれば別の 子音であってもよしとする.例えば,[itteN]「一一点」の[t]の部分を[k]

で代用しても破裂が聞こえなければ差し:支えばない.さらにその[t]の部分 を[p]で代用した場合,不自然ではあるが理解に支障はきたさない.ところ がその部分を[s]で置き換えるとそれは[isteN]になり,[itteN〕とは聞こ えないとしている.

[itteN]「一点」 [ikteiNT] ? [ipteiN] * [isteN]

このように,服部は促音を喉頭の緊張を伴うものとして捉えているが,絹

上はその説を必ずしも認めてはいない.しかしながら両者の見解を取り入れ れば,促音というものが重子音またはそれに準ずるもので,一定の長さを持 ち,その前部は先行の音節に,その後部は後続の音節に分属するものである

ということになる.

 以上のように,臼三三語を比較対照した上で次のことが雷えよう.日本語 の促音は喉頭の緊張を伴う音であり他の拍と等時性を有するという見解に立 てば,そして英語の mitt には喉頭の緊張音または声門閉鎖音があるなら ば,日本人が英語の mitt を正音が挿入された形として捉えることは納得が いくのではないだろうか.そして川本語に存在する,

1. CVCV 2. CVVCV 3. CVQCV

/kite/

/ki:te/

/kiQte/

来て 聞いて 切って

の三つの対立を示すパターンのうち mitt は「切って」, meat は「聞い て」と同じパターンとして捉えられるのであろう.

4.3./CIVC2/以外の音節の語における促音化

 以上,促音挿入の現象について英語の/CiVC2/構造を持つ1音節の語に

限って述べてきたが,上記の促音化のルールは語尾に下記の子音群を持つ語 にも原則的に適用される.このうち[ks〕で終わる語の例が最も多く見られる.

(表 17)語尾に子音群を持つ語の促音挿入の例

[ks]

MIX

[miks]

[iniQks]

ミックス

box

[boks]

[boQks]

ボックス

x

[eks]

[eQl〈s]

エツクス

ー47一

sex

[seks]

[seQks]

セックス

relax

[ri12Eks]

[riraQks]

リラックス

   orthodox climax

   [5irCtc>dbks] [klaimee ks]

   [o:sodoQks] [kuraimaQl〈s]

   オーーソドックス クライマックス

[pl]

   ceuple nipple

   [kApl] [nlpl]

   [kaQpuru] [niQpuru]

   カップル   ニップル

  (例タF) triple          [tripl]

        [toripuru]

         トリプル こkl]

   tackle buckle

   [ta?kl] [bAkl]

   [taQkuru] [baQkuru]

   タックル   バックル

   (例外)pick}es

         [piklz]

         [pikurusu]

         ピクルス

[sl]

   hustie whistle

   [hAsl] [hwisl]

   [haQsuru] [hoiQsuru]

   ハッスル   ホイッスル

slacks

[slseks]

[suraQks]

スラックス

apple

[Ee pl]

[aQpuru]

アップル

knuckle

[nAkl]

[naQkuru]

ナックル

castle

[kEe sl]

[kjaQsuru]

キヤツスル 圭ooks

[luks]

[ruQks]

ルックス

pineapple

[painfepl]

[painaQpuru]

パイナップル

vLrax

[wee ks]

[waQks]

ワックス

 2音節以上の語の場合には,促音化は,下の例でもわかるように,二期的 に1語につき1回しか起こらない.

racket

[r…毛klt]

[rakeQto]

ラケット

*ラツケツト

pocket

[p5kit]

[pokeQto]

ボケツト

*ポッケツト

PlcnlC

 ノ[Plkn呈k]

[pik:uniQ茎く:U]

ピクニック

*ピックニツク

topic

[t5pik]

[toplQku]

トピック

*トツピツク

 じかし,複合語または二つの形態素から構成された語の場合は促音化が起

こる.

picl〈 up

[pikAp]

[piQkuaQpu]

ピックアップ

hot dog

[h3tdogl

[hoQtodoQgu]

ホットドッグ

hip pocket

[hipPつkiも]

[hiQpupokeQto]

ヒップポケット

5.母音の臨本語化

5.1.英謡の母音

 日本語は共通語の場合,母音,厳密には母音音素は[a,1,u, e, o]「アイ ウエオ」の五つである.英語も多くの方欝があってそれら方言ごとに母音の 数と質も少しずつ異なっており,また研究者の理論の枠組の相違により記述 の方法も〜致していない.しかし外来語の学習の効率を上げるという教育的 立場から,次のように英語の母音を整理してみた.イギリスの標準英語(R

P)とアメリカで一番広範囲にわたって使われている中西部を中心とした英 語(General American)を基本とし,その両者の違いも考慮に入れ,さらに 賑本語に取り入れられて外来語化する際の対応関係も考慮して作成したのが,

ドキュメント内 外来語の形成とその教育 (ページ 54-58)

関連したドキュメント