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リスクとリターンのバランスがとれた健全な財務構造や収益構造を維持し、あらゆる 事態を想定したリスク管理を行うことにより企業価値の持続的な向上を図ります。

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 他方 、報告されたリスク・エクスポージャー の 状況は、リスク管理のみならず、グループ事業戦 略とのかかわりのなかで検討され 、取締役会に おけるグループ事業計画の策定や執行役会に おける資本配分の決定に際し、重要な経営情報 として活用されます。

 有価証券関連業務を中核事業とする当社グ ループにおいては、トレーディング業務から生じる 市場リスクと信用リスクは特に重要です。したがっ て、市場リスクと信用リスクを効果的に管理するこ とが、当社グループの財務健全性維持のためには

不可欠です。

 当社グループにおいては、大和証券S M BC 大和証券S M BCヨーロッパおよびアメリカ大和 証券がトレーディング業務の中心になります。

 大和証券では市場リスクの発生するトレーディ ング・ポジションが相対的に小規模であり、トレー ディング業務から発生する市場リスクと信用リスク は限定的です。

 大和証券S M BCでは、同社およびその子会 社のリスク管理を統括しており、リスク管理にかか る主要な権限はリスクマネジメント会議に付与され ています。リスクマネジメント会議では、リスク管理 方 針 、手 続き、同 社およびその子 会 社のトレー ディング・ポジションなどのリスク枠が決められま す。そして、トレーディング部門に割り当てられたリ スク枠の遵守状況を確認し、経営陣に報告する 体制が整えられています。トレーディング・ポジショ ンの市場リスクの状況は日次で 、信用リスクの状

況は月次で経営陣に報告され、その他のリスク情 報を含む包括的な報告はリスクマネジメント会議 に提出されています。

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CFO

 また、大和証券S M BCヨーロッパおよびアメリ カ大 和 証 券においては 、現 地の法 令にもとづき 独立したリスク管理体制が構築されており、トレー ディング・ポジションの市場リスクと信用リスクの状 況が現地経営陣のほか、当社(大和証券グルー プ本社)のリスク管理部署に報告されています。

 上記子会社のトレーディング・ポジションのリス ク状況は、当社リスク管理部署を通じて、経営陣 に毎日報告されており、これによって当社経営陣 はリスク状況を適切に把握しています。

 このほか、トレーディング・ポジション以外の金 融資産の市場リスク、信用リスクの状況について も、包括的かつ網羅的に経営監理委員会に報

告されています。

 これらの報告にもとづいて、当社は投下資本で ある各子会社の自己資本が過大なリスクに晒さ れていないかをモニタリングしています。

 また 、リスク量の増加や複雑化に対応すべく、

計量化手法の高度化をなお一層進めるとともに、

市場環境やリスクの変容を踏まえた効果的管理 の導入 、見直しを適時図り、経営体力に応じた 適切なリスク量の維持に努めています。さらに、

部門ごとのリスク・リターンの関係を資本との関係 において統合的に管理し、資本コストを踏まえた 適正収益の獲得を目指すことで、持続的成長を 追求します。

取締役会

執行役会(方針と重要事項の決定・報告)

経営監理委員会 内部統制・リスク管理・内部監査

ディスクロージャー委員会 情報の適時・適切な開示

法務部 財務部 総務部

広報部 IR 総務部 財務部 所管部署

規定上のリスク 担当執行役

市場・信用・流動性リスク

リーガル・リスク 法務担当執行役

レピュテーショナル・リスク 各担当執行役

オペレーショナル・リスク 各担当執行役

システムおよび情報セキュリティ・リスク CIO

リスク管理体制

システム企画部

各部室 監査委員会(監査機関)

持株会社(大和証券グループ本社)

グループ会社

定期報告 基本方針策定・

モニタリング・勧告

大和証券SMBC PI 海外現地法人

大和証券SMBC アメリカ大和証券 大和証券 その他

リスク管理体制

61 主要リスクごとの管理体制

〈 市場リスク〉

 市場リスクとは 、株式・金利・為替・コモディ ティなどの相場が変動することにより、損失を被る リスクです。

 当社グループのトレーディング・ポジションは、

その多くが本リスクに晒されていることから、マー ケットにおける変動が保有資産および負債の価 値に及ぶ影響を数値化し、より客観的な形式に おいて捉えていくことは何よりも重要であると認識 しています。

 こうした考え方にもとづいて、当社ではグルー プ全体の影響をバリュー・アット・リスク(信頼水 準:片側99%、保有期間:1日)によって把握する とともに、過去に例をみない急激なマーケット変動 については、ストレステストやシナリオ分析をあわせ て実施して、リスク総量をコントロールしています。

また、構成要素となる各種リスクに対しては、特性 に応じた極度を設定し、意図せざるリスク・プロ ファイルの変容に備えています。

バリュー・アット・リスク

VaRの範囲と前提 信頼水準:片側99%、保有期間:1日 商品間の価格変動の相関を考慮 大和証券グループ(連結)

(十億円)

07/3 07/6 07/9 07/12 08/3 08/6 08/9 08/12 09/3

VaR(月末) 2.18 1.95 2.60 2.78 2.72 3.16 2.65 1.83 3.89

四半期 最大値 3.55 4.10 5.79 3.89 3.01 4.56 2.75 9.95 7.99

最小値 1.14 1.28 1.50 2.02 1.71 2.09 1.30 1.41 1.39 平均値 2.13 1.91 2.75 2.90 2.32 2.95 2.10 3.16 3.18

リスクファクター別(月末)

株式 0.98 1.24 1.78 1.65 1.57 1.44 0.59 0.67 0.89 金利 0.80 1.51 1.23 1.93 1.78 3.73 2.87 1.29 2.75 為替 1.63 0.54 1.28 1.48 1.61 1.03 1.39 0.75 2.88 コモディティ 0.12 0.17 0.00 0.00 0.04 0.02 0.00 0.01 0.24

〈 信用リスク〉

 信用リスクとは 、与信先の財務状況の悪化な どにより、資産(オフバランス資産を含む)の価値 が減少ないし消失し、または債務が履行されない ことにより損失を被るリスクです。

  相 対 的にエクスポージャーが 大きいホール セールビジネスについては、特に、個々の取引先

ごとに信用水準をモデル評価し、期間 、徴求担 保事情 、諸契約の有効性といった与信回収の 確実性を踏まえて与信枠を設定しています。さら に、クレジット・ポートフォリオの適切性については 信用バリュー・アット・リスクを計測し、いずれも、リ スク総量の妥当性について定期的な検証を実施 しています。

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〈トレ ー ディング・ポジション以外の市場リスク および信用リスク〉

 当社グループはトレーディング・ポジションのほ か、取引関係上の目的などで長期保有する投資 有価証券や、ベンチャー・キャピタルまたはプリン シパル・インベストメント業務の展開上生じる営業 投資有価証券などの資産を保有しています。こ れらの投資資産については市場 、信用または他 のリスクの内包事情がそれぞれに異なるため、リ スク特性に応じた指標の設定(保有残高状況の ほか格付別残高やバリュー・アット・リスクなど)と 定期的なモニタリングを実施して、極度管理を行 なっています。

〈 流動性リスク〉

 流動性リスクとは 、市場環境の激変 、想定外 のクレジット・クランチなどにより、資金繰りが厳し い状況に追い込まれたり、通常よりも著しく高い調 達コストを要求されるなどのリスクです。

 当社グループは、多くの資産および負債を用い て証券業務を中心としたビジネス活動を行なって いますが、財務の効率性と安定性の双方に配慮 しながら、適切な流動性を確保するよう努めてい ます。グループ全体で、現金・預金 、国債などの 極めて換金性の高い有価証券などにより構成さ れる合計8,756億円(2009331日現在)の 流動性ポートフォリオを保有し、クレジット・クラン チが生じるような場合においても、事業の継続に 支障をきたすことのないよう、常に流動性を確保 しています。特に、2008年度第3四半期以降に おいては、金融市場の混乱による不測の事態に 備え、手元流動性の積み増しを実行しています。

〈オペレーショナル・リスク〉

 オペレーショナル・リスクとは 、内 部プロセス・

人・システムが不適切であること、もしくは機能し ないこと、または外生的事象が生起することから

生じる損失に係るリスクです。

 業務の高度化・多様化 、システム化の進展な どに伴いさまざまなリスクが生じており、オペレー ショナル・リスク管理の重要性は年々高まってい ます。

 オペレーショナル・リスクに関しては、グループ 各社において担当セクションを定め、会議体にお いて必要な検討を行なっています。

 当社グループでは 、多様な業務に応じて、権 限の厳正化 、人為的ミス削減のための事務処理 の機械化 、業務マニュアルの整備などの必要な 対策を講じており、グループ各社の業態特性に 応じたオペレーショナル・リスクの削減に努めてい ます。

〈システム・リスク〉

 システム・リスクとは、オペレーショナル・リスクの ひとつであり、コンピュータシステムのダウンおよび 誤作動など、システムの不備などにより損失を被る リスク、さらに情報漏洩など、コンピュータが不正 に使用されることにより損失を被るリスクです。

 当社グループでは、この種のリスクを軽減する ため 、システム・リスク管 理の基 本となる情 報セ キュリティポリシーを定めるとともに、それを具現化 するための情 報セキュリティ関 連 規 程(セキュリ ティスタンダード)を整備し、役職員に対し、周知

徹底・遵守を図っています。

 また、重要なシステムについては、常時システム の稼動状況を監視し、障害の発生を極小化する とともに、万一 、障害が発生した場合でも、迅速 な対応ができるよう体制を整備しています。

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