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プログラム作成

ドキュメント内 平成19年度 (ページ 155-166)

第 4 章  モデル地域 28 地域と

先進地域 10 地域の分析

2. プログラム作成

 プログラム作成についても、地域資源の発掘・ネットワーク構築と同様に、

個々のコーディネート団体、コーディネーターのバックグラウンドや地域の特 性など、さまざまな条件によって、求められる資質・能力は、大きく異なる。

また、コーディネーター自身がプログラムを作成する場合と、プログラム作成 をコーディネートする場合とで、必要とされる資質・能力は違ってくる。

 そこで、ここでは、 (1)実施校との協働、(2)企業との協働、(3)その他・各ア クター共通の3領域に分け、手順や方法ごとに、各地域の具体的事例をあげな がら、必要とされる資質・能力を分析する。

(1)実施校との協働(熱意) (他敬) (相扶) (規律) (学事) (教課) (発心) (教文) (情把) (スト)

■コミュニケーション(情探(傾聴) (働き)

●北海道職人義塾大學校では、実質的な打ち合わせは約1ヶ月の間に 5〜6 人の 教員と 1 回 2 時間、職人の技術や企画、安全等も含めての話し合いを 3 回持っ た。細々とした点については電子メール等で連絡を取った。 

●未来図書館では、「誰が授業をするか、どんなワークシート・資料が必要か」

などを話し合いながら決めていく。この際、あらかじめ日時や授業内容、授業 者などの項目が設けられた表を埋め、授業の詳細が決まっていく。そして、授 業後に話し合いを持ち、振り返りと次の回についての確認をおこなう。

●ハリウコミュニケーションズでは、実践校の教員と夜 10 時、11 時ごろまで 話し合い、授業案を練った。

●瀬戸商工会議所では、プログラムは実施する小・中学校の教員と事務局 NPO 法人アスクネットが協力して作成している。毎年度 4 月に各学校は企画書を提 出、5 月に各学校のキャリア教育の担当者にヒアリング、それをもとに協議会 の支援策を策定する。

●羽島商工会議所では、学校から「既存カリキュラムにも通じているのか」と の意見が聞かれた。これに対して担当教員と協議をおこなうことで学校の授業 の流れを把握することにつとめた。

●キャリアリンクでは、教員と「企画ミーティング」をおこない、教員が何を おこないたいか、何ができるかを聞き、プログラムを作成した。

●すでに計画されていた総合学習のカリキュラムから転換していく場合が多か ったので、教員からは「計画が頓挫してしまうのではないか」という意見が出

た。そこでオフィスメイトでは、教員とともに総合学習とキャリア教育の一致 点を探す作業をおこなった。

●レベルアップでは、教育に対しての知識・経験は教員にはかなわないので、

子ども向けのテキスト、教員向けマニュアルのテキストの作成に当たっては、

教員とも話し合いをおこなった。

●S.A.Net では、学校からのオファーを基本に、すでに持っているプランを提 示したり、教員との話し合いにより内容や授業時間を変えたりしている。

●上越教育大学では、商業高校の商業クラブが中心市街地の空洞化に問題意識 を抱いて、商店を自分たちで運営していたことをいかし、小・中・高校の連携 によるプログラムを作成した。

■既存カリキュラムとの接続(情探)(傾聴) (働き) (課発) (計画) (価判) (論思)

●キャリアバンクでは、ある小学校の6年生が、4年生、5年生のときに学校の 近くの森を題材に環境学習をおこなっていた。これにキャリア教育を接続し、

森のことを調べ、新聞をつくるというプログラムにした。 

●未来図書館では、各学校の子どもの実態(いままでどのような学習をしてき たか、今回どうつなげたらよいか、など)をプログラムに反映させた。 

●学校から「6年理科『電磁石のはたらき』の単元でおこないたい」という希 望が出された。企業教育研究会との話し合いのなかで、通常の教科書の指導内 容自体は変えることなく、教科書学習の事前・事後に企業講師によるキャリア 教育的要素を入れることを決めた。学校教育課程に位置づけられた学習のなか にキャリア教育的な視点を入れていくことを基本的な考えとしている。 

●つくばインキュベーションラボで、小学校での実施学年が高学年ではなく 3 年生なのは、社会科で自分たちの住んでいる地域について勉強するのが 3 年生 であるため、特別な時間を取らなくともキャリア教育を学校に取り入れること ができるからだ。 

●エプソンインテリジェンスでは、既存のものづくりの教育のなかに、「ユーザ ー視点」という考え方を取り入れることを考案した。例えば、木工の授業で本 立てをつくる。つくる前に、「家のどこに置くか」「何色か」など家族の要望を 聞いてくる。それを基に構想図を描いて、クラスで発表しあう。最後にできた 物が家族の要望どおりになっているか確認してもらう。 

●ベンチャー・アライアンスでは、それまで高校が独自におこなっていた「農 作物や加工品をつくり、文化祭で売る」というカリキュラムに事業計画・収支 計画をつけ加えた。

●金融知力普及協会では、総合学習で農業体験をおこなっていた学校に対して、

販売までをおこなうカリキュラムを作成した。

●上越教育大学では、小学校低学年のカリキュラムに 栽培活動 と お店屋

さんごっこ があったことから、子どもたちの販売体験につなげた。

■発達段階の考慮(情探(傾聴) (働き) (課発) (計画) (価判) (論思) (批思)

●未来図書館は、小学校向けの「お仕事実感プログラム」、中学校向けの「PR 力向上プログラム」、高校向けの「地域の課題解決プログラム」という校種別の プログラムを作成した。

●ハリウコミュニケーションズでは、カリキュラムの骨組みはコーディネータ ーがつくる。その骨組みを利用し、子どもたちの実態に沿った効果的な活動が 展開できるように、教員が仕立てていく。

●キャリアバンクは、低学年では、発達段階を考慮すると、いきなり社会の職 業を学習することは困難なので、家事をテーマに生活科にキャリア教育の視点 を入れるという方法をとった。 

●日本教育開発教会では、小学生に関しては多くの職業に興味を持たせるため に業種の違う社会人講師を呼んだ。高校生に関しては進路選択と通じるように、

キャリアプランの作成をおこなった。

●京都高度技術研究所では、中学から「障害がある人たちのために商品開発し たい」という提案があったが、それは小学校段階で数十時間にわたっておこな っているので、障害者の人々が自立して働く地元企業の工場見学を提案した。

●鳳雛塾では、ワークシート形式で児童には少し難しかったため、教員と協議 し、表現をわかりやすく、漢字を簡単にした新たに補助のテキストを作成した。

●オーシャン 21 では、小学生や幼稚園児の「あれなに」「これなに」「なんで」

という発言から問題発見能力を伸ばすプログラムを作成した。

●三鷹四小では、5・6 年生でおこなうバーチャルカンパニーだけではなく、低 学年・中学年から、それを目指してプレゼンテーションや企画の能力を養うと いうかたちで体系的教育課程が組まれていった。

●小平二中では、キャリア教育のプログラムは3年間を通じて展開しており、1 年生では自分を知り、2年生ではその裏づけと体験的な学習、3年生はより専門 的にレベルアップした内容になっている。

●明石小学校では、「学びの連続性」を重視し、教育課程研究をおこない、3 歳 から 14 歳までの子どもの発達に沿って学びを整理した。

■学校・教員の自主性の尊重(情探)(傾聴) (課発) (計画) (価判) (論思)

●北海道職人義塾の F さんは「うちのスタイルはこれだというのを持たないで、

生徒・教員が主役の自由度の高いプログラムにする」ことを心がけた。

●大館ネットワークでは、基本プログラムを画一的に押しつけることはしなか った。学校には、独自性を演出したいというニーズが存在した。たとえば、あ る学校は「きりたんぽ」作成と決め、名物化していったが、別の学校では児童

の個性尊重のため、あらかじめ題材を決めなかった。

●エプソンインテリジェンスでは、自律化を念頭におき、教員が主体的に授業 を展開していくために、写真や図版を用いて、どの教員でもわかる教材づくり を意識した。

●キャリアバンクのMさんは「CSRで失敗する事例は、 このプログラムはい いんだから と自社がやりたいことを押しつけることに原因がある。学校の教 育計画にあった自由で柔軟な発想が必要」と言う。

■ニーズへの対応(情探) (柔軟) (傾聴) (働き) (課発) (計画) (価判) (論思)

●大館ネットワークでは、食品を扱いたくないという学校があれば、すぐさま 地元の木工品企業を紹介し、秋田杉を素材としたプログラムに切り替えていっ た。

●キャリアリンクでは、多忙な教員は、新しい試みに接すると不安や抵抗を感 じるので、そのハードルを下げるために「すぐに使える」事例集やワークシー トを提供し、各校のプログラムを開発していった。

●京都高度技術研究所では、教員の負担を軽減するため、プログラムの基本的 なところはコーディネーターの Iさん1人でつくり、最終的には教員と協力企 業とIさんの3者で協働して調整する、というかたちをとった。

●上越教育大学では、人間関係のリスクが高くなる「中 1 問題(プロブレム)」

を抱えていた中学に対し、学校のクラス以外に居場所ができ、人間関係のスト レスが軽減されるようにプログラムを作成した。

○あるコーディネーターは、来年度から学習指導要領が変わり「総合的な学習 の時間」が減らされることを考慮して、職場体験を中心にプログラムを作成し た。 

○子どもを校外に連れて行く場合、安全上、経理上の問題から、公共の交通機 関を使わなければいけない。乗用車で連れて行こうと思ったが、タクシーを使 ってくださいと言われた。教師も自分の車に子どもを乗せていいのは、緊急時、

学校長の許可が下りたときだけ。このような学校の諸事情を考慮して、プログ ラムを作成していかなければならなかった。 

○小平二中では、各学年に複数のコースに分かれたプログラムが用意されてお り、生徒は自分の興味関心のあるコースを希望して受講する。

■地域性(情探)(傾聴) (課発) (価判)

●未来図書館では、各学校の地域性(例えば、商店街が近くにあるかないかな ど)をプログラムに反映させた。 

■学校・教員にはない視点(社貢) (情探) (柔軟) (傾聴) (働き) (課発) (計画) (価判)

ドキュメント内 平成19年度 (ページ 155-166)

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