5. Wyse ThinOS 管理の基本
5.1. ファームウェアアップデート
図58 システム情報
「システム情報」ダイアログが出力します。[全般]タブをクリックし、Wyset ThinOS のシステム情報を確認します。
ここで、「システムバージョン」をチェックします。このシステムバージョンが、Wyse ThinOSのファームウェアバー ジョン番号となります。WNOS.INI ファイルのパラメータ「AutoLoad」設定により、ファームウェアのアップグレード、
ダウングレード、禁止等の操作が可能となります。
図59 Wyse ThinOSファームウェアバージョンの確認(システムバージョン)
設定INIファイル(WNOS.INI)が配置されているFTPサーバーディレクトリ上にWyse ThinOSのアップデート 用のファームウェアバイナリデータもしくを配置(コピー)します(下図参照)。
図60 ファームウェアバイナリデータのFTPサーバーへの配置
Wyse ThinOSの各種端末によって、ファームウェアバイナリ名が異なります。各シンクライアントモデルのバイ ナリ名を下記表に示します。
表24 Wyse ThinOS端末モデルとファームウェアバイナリ名
パラメータ ファームウェアファイル名
S10 RCA_wnos.jp
V10L, V10LE,
V10L Dual DVI VL10_wnos.jp
C10LE C10_wnos.jp
R10L R10_wnos.jp
注意:Wyse ThinOSファームウェアバイナリデータの拡張子「.jp」は、日本語版ファームウェアを意味します。英語版ファームウェア は、この拡張子がありません。日本語版→英語版のWyse ThinOSシンクライアントに変更したい場合、ファームウェアアップデート を試みるシンクライアント端末の言語/キーボード設定を日本語から英語に変更することで実行可能です。
シンクライアント端末を起動します。シンクライアント起動後に、端末上でファームウェア自動アップデートが開 始されます(下図)。
図61 ファームウェアのアップデート
ファームウェアのアップデート自体は、端末の再起動を含めて、約20秒程度で完了します。端末が再起動さ れた後、Wyse ThinOSローカルデスクトップより、システム情報を確認し、ファームウェアが正常にアップデートさ れたことを確認します。
図62 アップデート後のファームウェア確認
5.1.2. ファームウェアのアップデート設定(AutoLoad)
ファームウェアのアップデート/ダウングレードは、全て設定INIファイル(WNOS.INI)に設定されるパラメータ
「AutoLoad」の設定値で決定されます。「AutoLoad」の設定値により、「ファームウェアのアップデートを実行しな い」、「アップデート/ダウングレード両方」、「アップグレードのみを許可」などを設定することができます。また、ア ップデートに当たり、ユーザーにダイアログ通知を実施することが可能です。パラメータ「AutoLoad」の各種設定 と内容について、下記表に示します。
補足:
ファームウェアのアップデートは、WNOS.INIファイルの設定無しでも自動的に実行可能です。Wyse ThinOS ファームウェアバイナリデータをFTPサーバーのWNOSフォルダに配置することで自動アップデートが実行され ます。これは、Wyse ThinOSのデフォルト設定が「ファームウェアアップグレード、ダウングレードを許可」
(AutoLoad=1)と設定されているためです。
表25 ファームウェアアップデート(autoload)機能設定
Autoloadの設定値 設定内容
0 ファームウェアのアップデート機能を無効にします。
1 ファームウェアのアップグレード/ダウングレードを有効にします(デフォルト設定)。
2 ファームウェアのアップグレードのみを有効にします。
101
ファーウェアのアップグレード/ダウングレードを有効にし、アップデート前にWTOSローカル デスクトップ上に、[OK]/[キャンセル]ボタンを持ったポップアップメッセージボックスを表示し ます。完了後、完了メッセージボックスを出力します。
102 ファーウェアのアップグレードのみを有効にし、[OK]/[キャンセル]ボタンを持ったポップアッ プメッセージボックスを表示します。完了後、完了メッセージボックスを出力します。
201 ファーウェアのアップグレード/ダウングレードを有効にし、[OK]ボタンのみを持ったポップア ップメッセージボックスを表示します。完了後、完了メッセージボックスを出力します。
202 ファーウェアのアップグレードのみを有効にし、[OK]ボタンのみを持ったポップアップメッセー ジボックスを表示します。完了後、完了メッセージボックスを出力します。
Autoload=101, 102, 201, 202の設定を利用することで、ファームウェアアップデート時に、エンドユーザーに対 して警告メッセージを表示させることが可能です。これにより、端末電源を投入後に突然ファームウェアがアップ デートされてしまう(Autoload=1, 2)ことで、エンドユーザーの誤作動などが発生しないようにすることができます。
図63 ファームウェアアップデート前メッセージ(autoload=201, 202)
図64 ファームウェアアップデート完了後メッセージ(autoload=101, 102, 201, 202)
5.1.3. ファームウェアアップデート工程の詳細
ファームウェアのアップデート/ダウングレードは、設定INIファイル(WNOS.INI)ファイル上の、パラメータ
「AutoLoad」で自由に設定ができます。実際のネットワーク上でのデータのやり取りの詳細を理解することで、ネ ットワーク設計時の考慮が可能となります。DHCPサーバー/FTPサーバー利用時のWyse ThinOSのファームウ ェアアップデートの詳細フローを下図に示します。
図65 ファームウェアアップデートの詳細フロー
DHCPサーバー/FTPサーバー利用時のファームウェアアップデート
① DHCPからのIP/FTP情報取得
Wyse ThinOS起動時に、DHCPサーバーから、IPアドレスとFTPサーバー情報(DHCPオプションタグ)を 取得します。
② 設定INIファイル(WNOS.INI)を取得
WNOS.INIファイルを取得し、Wyse ThinOS端末に設定が反映されます。WNOS.INIファイル内の AutoLoad設定値が反映されます。
③ ファームウェアバージョン確認
FTPサーバー上に配置されているファームウェアのバージョン情報を確認します。現在端末上で動作して いるファームウェアバージョン情報と比較し、AutoLoadの設定に合わせてファームウェアのバージョンアップ の動作を決定します。
注意: ファームウェアの情報確認(③)は、WNOS.INIファイルの設定に関わらず実施されます。これは、ファームウェア自体
(約4MB)のダウンロードが発生するものではないため、ネットワークトラフィックは限定的です(ペイロードで数KB程度)。
④ ファームウェアのダウンロード
ファームウェアのアップロード/ダウングレードの実施が、③で決定されると、FTPプロトコル(FTPサーバー の場合)により、ファームウェアのダウンロードが開始されます。
注意: ローカル端末上のファームウェアバージョンと、FTPサーバー上のファームウェアバージョンが同じ場合、AutoLoadの設定に 関係なく、ファームウェアのダウンロードは発生しません。
⑤ ファームウェアの更新
Wyse ThinOSシンクライアント上にダウンロードされたファームウェアは、端末のローカルROM上で更新
(アップグレード/ダウングレード)が開始されます。更新終了後、Wyse ThinOSが再起動され、端末のファー
ムウェア更新が完了します。