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ビンクロゾリン(VINCLOZOLIN)

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7. 定量的評価に関する文献

7.97 ビンクロゾリン(VINCLOZOLIN)

評価依頼物質番号 97

品目名 ビンクロゾリン

英名 VINCLOZOLIN

CAS番号 50471-44-8

主な用途 農薬・殺菌剤

文献タイトル Combined exposure to anti-androgens causes markedly increased frequencies of hypospadias in the rat.

著者名 Christiansen S, Scholze M, Axelstad M, Boberg J, Kortenkamp A, Hass U.

出典 Int J Androl. 2008 Apr;31(2):241-8.

出版年 2008

その他書誌情報 PMID: 18315719

設定用量 ビンクロゾリン:24.5 、95.9 mg ⁄kg

混合投与(ビンクロゾリン、フルタミド、プロシミドン)も別途実施 投与期間 妊娠7-21日、出生後1-16日

供試動物種名、系統 Wistar ラット(未経産)

実施試験名 生殖発生毒性試験 参照テストガイドライン名

下記機関の承認の下で試験を実施。

Danish Agency for Protection of Experimental Animals the inhouse Animal Welfare Committee.

最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状 生殖器官の外表奇形

抄録 尿道下裂の発生率は、年若い少年において増加している。しかし外因性内 分泌かく乱化学物質へのヒト暴露が関与しているかどうかは依然として不 明である。ヒトは複数の抗アンドロゲン剤に暴露しているが、リスク評価 は、単一化合物の無毒性量の推定値に基づいて実施される。ビンクロゾリ ン、フルタミド及びプロシミドンの3種のアンドロゲン受容体拮抗薬につ いての混合物(MIX)研究においては、ラットが妊娠及び授乳期間にMIX またはそれぞれ単独での強制経口投与を数回受けた。雄の生殖器官の外表 奇形が、尿道下裂についての0~3(正常~著しい)のスコアを使用して、

PND 47と評価された。MIXへの暴露は、3種それぞれ単独の暴露と比較

して著しい頻度の増加が観察された。PND 1での肛門-性器距離、PND 13 での乳頭退縮、PND 16での発育不全スコアは、いずれも尿道下裂の発生 と大いに関係していた。またMIXの効果は、個々の薬剤のそれぞれ単独で 影響が観察されない用量では見られなかった。従って研究結果は、抗男性 ホルモン物質の投与が、単独の場合には尿道下裂を誘発するようには見え ないが、他の抗男性ホルモン物質と互いに影響し合う場合にはきわめて高 い頻度の尿道下裂を誘発する可能性があることを示す。

abstract URL http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18315719

評価依頼物質番号 97

品目名 ビンクロゾリン

英名 VINCLOZOLIN

CAS番号 50471-44-8

主な用途 農薬・殺菌剤

文献タイトル

Vinclozolin, a widely used fungizide, enhanced BaP-induced micronucleus formation in human derived hepatoma cells by increasing CYP1A1 expression.

著者名 Wu XJ, Lu WQ, Roos PH, Mersch-Sundermann V.

出典 Toxicol Lett. 2005 Oct 15;159(1):83-8.

出版年 2005

その他書誌情報 PMID: 15979257

設定用量 記載なし

投与期間 記載なし

供試動物種名、系統 ヒト由来ヘパトーマ細胞株HepG2

実施試験名 遺伝毒性試験

参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし 主な毒性所見及び症状 細胞毒性

抄録 汎用される殺菌剤、ビンクロゾリンは、数多くの野菜及び果物試料にいて 残留物が同定される。ビンクロゾリンの遺伝毒性に関する見識を得るため に、我々は、小核試験により、ヒト由来ヘパトーマ細胞株HepG2 におけ るビンクロゾリンの遺伝毒性効果を調べた。更に、ビンクロゾリンの相乗 変異誘発能または抗変異誘発能を評価するために、HepG2細胞を様々な濃 度のビンクロゾリンで 24 時間処理した後、ベンゾ(a)ピレン(BaP)で1 時間処理した。50~400 μMのビンクロゾリンのみの暴露は、HepG2細胞 で小核の誘発が全く生じなかったが、相乗変異誘発効果は顕著だった。BaP により生じる小核頻度は、50、100及び200 μMのビンクロゾリンによる 培養細胞前処理により、それぞれ30.6%、52.8%及び65.3%増加した。試 験した最高濃度(400 μM)のビンクロゾリンでは、細胞毒性が生じたため、

その濃度については小核を検討しなかった。相乗遺伝毒性のメカニズムを 明瞭にするために、BaPの活性化に極めて重要な役割を果たすシトクロム

P450 1A1 (CYP1A1)を測定した。ビンクロゾリンに暴露された細胞では、

ウエスタンブロット法においてCYP1A1発現が著しく増加した。ビンクロ ゾリンによるCYP1A1の誘発が、BaP により生じる遺伝毒性に対するそ の増強効果の原因となっていることが示唆された。

abstract URL http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15979257

評価依頼物質番号 97

品目名 ビンクロゾリン

英名 VINCLOZOLIN

CAS番号 50471-44-8

主な用途 農薬・殺菌剤

文献タイトル Transgenerational epigenetic programming of the embryonic testis transcriptome.

著者名 Anway MD, Rekow SS, Skinner MK.

出典 Genomics. 2008 Jan;91(1):30-40.

出版年 2008

その他書誌情報 PMID: 18042343

設定用量 100mg/kg/day 腹腔内投与

投与期間 F0世代(母ラット)の妊娠8-14日 供試動物種名、系統 Sprague-Dawley ラット

実施試験名 生殖発生毒性試験 参照テストガイドライン名 記載なし

最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状 精巣トランスクリプトームの継代的変化に関連するオスの生殖細胞系のエ ピジェネティックリプログラミングが促進される

抄録 背景:生殖腺の性決定時期に胎児が内分泌かく乱物質(環境ホルモン)の

vinclozolinに暴露されると、継代的成人発症疾患に関連するオスの

生殖細胞系のエピジェネティックリプログラミングが促進されると 思われる。

結果:胎生期第16日(E16)の精巣に与える継代的影響は、多世代にわた る(F1~F3)精巣トランスクリプトームにおける再現性のある変化 だった。196 遺伝子の発現が影響を受け、遺伝子発現のほとんどは 減少するか、あるいは、発現のないサイレントな状態になった。生 殖腺の性決定期にメチルトランスフェラーゼの遺伝子発現の劇的な 変化が、vinclozolinのF1およびF2世代(E16)の胎児精巣で認め られたが、ほとんどは F3 世代までに対照世代レベルまで戻った。

ほとんどの劇的な影響は、生殖細胞に関連したDnmt3AとDnmt3L アイソフォームに対するものだった。

結論:観察された結果から、vinclozolinに胎児が暴露されると、その後の 世代の精巣トランスクリプトームの継代的変化に関連するオスの生 殖細胞系のエピジェネティックリプログラミングが促進されると思 われる。

abstract URL http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18042343

7.98 ファモキサドン(FAMOXADONE)

ドキュメント内 Microsoft Word - 農薬報告書.doc (ページ 101-104)