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カルボフラン(CARBOFURAN)

ドキュメント内 Microsoft Word - 農薬報告書.doc (ページ 61-64)

7. 定量的評価に関する文献

7.27 カルボフラン(CARBOFURAN)

評価依頼物質番号 27

品目名 カルボフラン

英名 CARBOFURAN

CAS番号 1563-66-2

主な用途 農薬・殺虫剤・線虫駆除剤

文献タイトル Genotoxicity induced by pesticide mixtures: in-vitro studies on human peripheral blood lymphocytes.

著者名 Das PP, Shaik AP, Jamil K.

出典 Toxicol Ind Health. 2007 Sep;23(8):449-58

出版年 2007

その他書誌情報 PMID: 18669166 設定用量

トリパンブルー分染法を使用したプロビット解析の場合は0 から8.5 μM まで0.5 μM刻み、コメットアッセイの濃度は0.5から4.0 μMまで0.5 μM 刻み。

投与期間 記載なし

供試動物種名、系統 健康な、非喫煙者10人の末梢血リンパ球

実施試験名 遺伝毒性試験

参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状

標準トリパンブルー分染法を使用し、プロビット解析で計算した細胞毒性 に対するカルボフランのLC50の値は、5.76 μMであった。染色体異常(染 色分体切断、断片、ギャップ、異数性、および付随体結合)および LC50濃 度の1/10を用いたコメット分析を使用して、DNA損傷を評価した。標準 アルカリコメット解析法を使用すると、高濃度の個々の農薬(0.5~4.0 μM) が、可視的なテールの長さにより示される著しいDNA損傷を引き起こし た。低濃度(0.05~0.5 μM)の二種類の混合物は、同様の効果を引き起こし た。本結果は、遺伝毒性の分析が、異なる作用機序において、農薬(特に農 薬の混合物)への職場および家庭での暴露に対する重要なバイオマーカー として役立つ可能性があることを示唆している。

抄録 農薬とそれらの混合物がヒトに引き起こす被害を評価するために、それら の細胞毒性と遺伝毒性を評価するin vitro試験を開発した。3種類の等モル 濃度の農薬混合物における、培養したヒト末梢血リンパ球に影響する能力 に関して調べた。標準トリパンブルー分染法を使用し、プロビット解析で 計算した細胞毒性に対するLC50の値は、エンドスルファン、カルボフラン、

およびモノクロトホスに対して、それぞれ4.18、5.76、および7.5 μMで あった。等モル濃度で混合した場合、細胞毒性に対するLC50の値は、本手 法を使用したモノクロトホス + カルボフラン、エンドスルファン + モノ クロトホス、およびエンドスルファン + カルボフランに対して、それぞれ 0.7、0.9、および1.0 μMであった。染色体異常(染色分体切断、断片、ギ ャップ、異数性、および付随体結合およびLC50濃度の1/10を用いたコメ ット分析を使用して、DNA損傷を評価した。標準アルカリコメット解析法 を使用すると、高濃度の個々の農薬(0.5~4.0 μM)が、可視的なテールの長 さにより示される著しいDNA損傷を引き起こした。低濃度(0.05~0.5 μM) の二種類の混合物は、同様の効果を引き起こした。本結果は、遺伝毒性の 分析が、異なる作用機序で、農薬(特に農薬の混合物)への職場および家庭で の暴露に対する重要なバイオマーカーとして役立つ可能性があることを示 唆している。

abstract URL http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18669166

評価依頼物質番号 27

品目名 カルボフラン

英名 CARBOFURAN

CAS番号 1563-66-2

主な用途 農薬・殺虫剤・線虫駆除剤

文献タイトル Carbofuran induces apoptosis of rat cortical neurons and down-regulates surface alpha7 subunit of acetylcholine receptors.

著者名 Kim SJ, Kim JE, Ko BH, Moon IS.

出典 Mol Cells. 2004 Apr 30;17(2):242-7

出版年 2004

その他書誌情報 PMID: 15179037

設定用量 0、100、300、500、700、1000μM

投与期間 (細胞実験)

供試動物種名、系統 ラットの皮質細胞、海馬細胞 実施試験名 急性毒性試験

参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状

カルボフラン(CF)はDNA断片化と、ホスファチジル・セリン(PS)の 細胞表面へ露顕を誘発した。α7 nAChR表面をAlexa Fluor 488-抱合型の α-ブンガロトキシン(αBgt)で標識することにより、(500μmのCFで)

処理された海馬ニューロンのサブユニット密度が有意に減少していること が明らかとなった。

抄録 抗コリンエステラーゼ・カルバミン酸塩であるカルボフラン(CF)は、昆 虫と線虫の規制で最も広く使われているN-メチルカルバメート・エステル の一つである。野生生物やヒトへの深刻な悪影響にもかかわらず、CFによ る中枢神経系(CNS)ニューロン損傷に係わる細胞・分子学研究は非常に 限られている。我々は、ラット皮質の培養細胞に対するCF の細胞毒性影 響と、海馬ニューロンにおけるニコチン・アセチルコリン受容体(α7 nAChR)のα7サブユニットの発現を調べた。乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH) アッセイとヨウ化プロピジウム(PI)染色で評価すると、CF は処理後 3 日で、IC50がそれぞれ約730μm、約640μmだった。CFはDNA断片化 と、ホスファチジル・セリン(PS)の細胞表面への露顕を誘発した。α7 nAChR表面をAlexa Fluor 488-抱合型のα-ブンガロトキシン(αBgt)で 標識することにより、(500μmのCFで)処理された海馬ニューロンのサ ブユニット密度が有意に減少していることが明らかとなった。我々のデー タは、CFがアポトーシスによるニューロンの死を誘発し、nAChRを下方 制御することを示している。

abstract URL http://molcells.inforang.com/article_pdf/Ksmcb/17/Ksmcb17-2-9.pdf

評価依頼物質番号 27

品目名 カルボフラン

英名 CARBOFURAN

CAS番号 1563-66-2

主な用途 農薬・殺虫剤・線虫駆除剤

文献タイトル The effects of anticholinergic insecticides on human mesenchymal stem cells.

著者名 Hoogduijn MJ, Rakonczay Z, Genever PG.

出典 Toxicol Sci. 2006 Dec;94(2):342-50

出版年 2006

その他書誌情報 PMID: 16960032

設定用量 0、0.1、1、10μM

投与期間 細胞の培養期間は3、7、10、14、21日間 供試動物種名、系統 間葉系幹細胞

実施試験名 急性毒性試験 参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状

これらの抗コリン殺虫剤はミクロモル濃度で、MSCの生存や増殖には何の 影響も及ぼさないが、骨形成分化が抑制されMSC 分化能を制限している ことがわかった。

抄録 間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cells、MSCs)は、初め骨髄に存在し、

適切なシグナルに応答して、骨、脂肪、軟骨といった間葉系統に分化する ことができるという特徴がある。いくつかのシグナル伝達機構は、MSCの 生存、増殖及び分化を制御し、これらの信号伝達経路の障害あるいは破壊 により、変性疾患あるいは異常増殖となりうる。昆虫を退治するために農 業で大量に使用されている有機リン酸塩(Organophosphate、OP)及び カルバミン酸塩殺虫剤は、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)を阻害 することによってアセチルコリン情報伝達を崩壊させるようになってい る。OP 及びカルバミン酸塩殺虫剤がヒトの中枢神経系に与える影響は、

十分に論文にされている。しかし、AChEは広く分布しており、抗コリン 殺虫剤が神経以外の組織に与える影響には、ほとんど注意が払われていな い。本研究で、我々は、ヒト間葉系幹細胞がAChEを発現し、その結果、

これらの細胞がAChE阻害剤のターゲットとなる可能性があることを見出 した。したがって、我々は、OP 殺虫剤であるクロルピロホスとカルバミ ン酸塩であるカルボフランがMSCの性質に与える影響を調べた。これら の抗コリン殺虫剤はミクロモルオーダーの濃度で、MSCの生存や増殖には 何の影響も及ぼさないが、骨形成分化を抑制してMSC分化能を制限して いることがわかった。これらの結果は、OP 及びカルバミン酸塩殺虫剤に ミクロモル濃度で暴露すると、MSC調節が妨害されて、組織のターンオー バー及び病態生理学に影響を及ぼす可能性があることを示している。

abstract URL http://toxsci.oxfordjournals.org/cgi/reprint/94/2/342

7.28 カンタキサンチン(CANTHAXANTHIN)

ドキュメント内 Microsoft Word - 農薬報告書.doc (ページ 61-64)