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テトラジホン(TETRADIFON)

ドキュメント内 Microsoft Word - 農薬報告書.doc (ページ 85-88)

7. 定量的評価に関する文献

7.70 テトラジホン(TETRADIFON)

評価依頼物質番号 70

品目名 テトラジホン

英名 TETRADIFON

CAS番号 116-29-0

主な用途 農薬・ダニ駆除剤

文献タイトル Screening of selected pesticides for inhibition of CYP19 aromatase activity in vitro.

著者名 Vinggaard AM, Hnida C, Breinholt V, Larsen JC.

出典 Toxicol In Vitro. 2000 Jun;14(3):227-34.

出版年 2000

その他書誌情報 PMID: 10806373

設定用量 記載なし

投与期間 記載なし

供試動物種名、系統 JEG-3 ヒト絨毛ガン細胞株(ATCC no. HTB-36) 実施試験名 生殖発生毒性試験

参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状 アロマターゼ活性に対する影響なし

抄録 多くの農薬は、ステロイドホルモン受容体を遮断または活性化し、また性ホル モン濃度に影響を及ぼす可能性があり、したがって、潜在的に男性および女性 の生殖系の発達もしくは発現またはこの両方に影響を及ぼす可能性がある。こ のことは、広範囲のホルモン類似作用について、農薬をスクリーニングする妥 当性を強調するものである。古典的[(3)H](2)O法を用いて、22種の農薬を、ヒ ト胎盤ミクロソームのCYP19アロマターゼ活性に影響する能力について検査 した。プロクロラズ、イマザリル、プロピコナゾール、フェナリモル、トリア ジメノール、トリアジメホン(すべて殺菌剤)およびジコホール(ダニ駆除薬)

は、アロマターゼ活性を統計学的に有意に阻害した。プロクロラズ、イマザリ ル、プロピコナゾール、フェナリモル、トリアジメノールおよびトリアジメホ ンのIC50を、用量反応曲線より算出した結果、それぞれ0.04、0.34、6.5、10、

21および32μMであった。ジコホールのIC50は、50μM以上であった。陽

性対照の4-ヒドロキシアンドロステンジオン(1μM)は、アロマターゼ活性

の74%の阻害を引き起こした。アロマターゼ活性に影響を及ぼさなかった化合

物は、ブロモプロピラート、クロルフェンビンホス、クロルベンジレート、ク ロルピリホス、ジウロン、ヘプタクロル、イプロジオン、リニュロン、ペンタ クロルフェノール、プロシミドン、プロピザミド、キントゼン、テトラクロル ビンホスおよびテトラジホンであった。無傷細胞系のデータを用いて、フェナ リモルについてミクロソーム系より得られた結果を比較する目的で、JEG-3細 胞に基づくアロマターゼ活性測定系を確立した。4-ヒドロキシアンドロステ ンジオン(1μM)は、JEG-3セルでアロマターゼ活性を94%阻害した。この 系におけるフェナリモルのIC50は、2 μMであり、ミクロソーム系で観察さ れた値より僅かに低かった。初めて、フェナルモンが、ヒトの組織においてア ロマターゼ活性を阻害することが実証され、さらにプロピコナゾール、トリア ジメホンおよびトリアジメノールは軽度のアロマターゼ阻害物質であると特 定された。結論として、試験した22の農薬中7つが、in vitroで軽度から中程 度のアロマターゼ阻害物質であることが判明し、このことはin vivoでのこれ ら化合物の内分泌作用を解明する妥当性を示した。

abstract URL http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10806373

(本文献は、「クロロベンジレート」に対する「定量的評価に関する文献」と同じである。)

評価依頼物質番号 70

品目名 テトラジホン

英名 TETRADIFON

CAS番号 116-29-0

主な用途 農薬・ダニ駆除剤

文献タイトル Screening of selected pesticides for oestrogen receptor activation in vitro.

著者名 Vinggaard AM, Breinholt V, Larsen JC.

出典 Food Addit Contam. 1999 Dec;16(12):533-42.

出版年 1999

その他書誌情報 PMID: 10789375

設定用量 0.001μM, 0.1μM, 1μM, 10μM

投与期間 9日間

供試動物種名、系統 ヒト乳がん由来MCF7細胞株(E3クローン)

実施試験名 急性毒性試験 参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状 細胞増殖に影響なし

抄録 MCF7細胞増殖アッセイおよび酵母菌エストロゲンスクリーニング(Yeast Oestrogen Screen)を使用して、20種の農薬を、in vitroでエストロゲン 受容体を活性化する能力について検査した。殺菌剤のフェナリモル、トリ アジメホンおよびトリアジメノールは、ヒトMCF7乳癌細胞(E3クロー ン)の増殖において、10μMでそれぞれ2.0、2.4および1.9倍の増加を引 き起こし、弱いエストロゲン受容体アゴニストとして同定された。相対的 増殖効率(RPE)は、43~69%であり、エストロゲン受容体に対する部分 的なアゴニスト作用を示した。数種の農薬は、暴露6日後の増殖反応に対 し、いずれの影響も示さなかった。これらはクロルピリホス、ジウロン、

イプロジオン、リニュロン、ペンタクロルフェノール、プロクロラズ、プ ロピオコナゾール、プロピザミン、キントゼン、テトラクロルビンホスお よびテトラジホンなどであった。一部の農薬では、現行の実験条件下で統 計的に有意でないごくわずかな増殖反応を生じた。これらはブロモプロピ ラート、クロルフェンビンホス、クロルベンジレート、ジコホール、ヘプ タクロルおよびイマザリルであった。またフェナリモルおよびジコホール は、エストロゲン受容体αで形質移入した酵母菌細胞で、陽性のエストロ ゲン反応を生じたが、残る化合物では、酵母菌細胞に対する不活性または 細胞毒性のいずれにも陰性反応を生じた。フェナリモルのEC50は、MCF7 細胞でのEC50の3μMと比較して、酵母菌細胞で13μMと推定された。

このことはMCF7細胞のアッセイでの高い感受性を示している。フェナリ モル、トリアジメホンまたはトリアジメノールでは、無傷動物でのエスト ロゲン活性を支持するin vivoのデータは以前に発表されていない。したが って、本研究の結果は、エストロゲン受容体の活性化がこれら化合物の重 要な作用様式でないことを示唆している。スクリーニング法に少なくとも 2つのバイオアッセイおよびin vitroおよびin vivoのデータを含める必要 性が強調される。

abstract URL http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10789375

評価依頼物質番号 70

品目名 テトラジホン

英名 TETRADIFON

CAS番号 116-29-0

主な用途 農薬・ダニ駆除剤

文献タイトル Effect of subchronic exposure to tetradifon on bone remodelling and metabolism in female rat.

著者名 Badraoui R, Abdelmoula NB, Sahnoun Z, Fakhfakh Z, Rebai T.

出典 C R Biol. 2007 Dec;330(12):897-904. Epub 2007 Oct 22. Erratum in: C R Biol. 2008 Jan;331(1):98-9.

出版年 2007

その他書誌情報 PMID: 18068648

設定用量 体重1kgあたり2430mg

投与期間 90日

供試動物種名、系統 雌ラット(10-12週齢)

実施試験名 急性毒性試験、亜急性毒性試験 参照テストガイドライン名 記載なし

最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状 骨の再形成のかく乱

抄録 本研究は、雌性ラットにおいて、エストロゲン様構造を有する有機塩素系 殺虫剤である、テトラジホンに対する亜慢性暴露の効果を検討した。BW が190gの雌性ラット12匹に2430 mg/kg BWの単回蓄積投与量を経口投 与した。12匹の非処理の別のラットを対照とした。6週間および12週間 の治療の後に、ラットを殺した。組織形態計測および走査型電子顕微鏡

(SEM)による解析を通して、骨の再形成を検討した。血清および右大腿 動脈からサンプルを採取し、アルカリ性ホスファターゼ(AlkP)およびカ ルシウムならびにリン含有量を測定した。実験が終了するまで、毒性の徴 候はまったく認められなかった。SEMの結果によって、投与したラットの 骨の組織に構造的変化のないことがわかった。しかし、両治療群において、

小柱間距離の増大および骨内膜の外観の不均質化が認められ、骨化の相対 的な遅れをともなう骨の再形成のかく乱によると考えられた。引き続き組 織形態計測をおこなったところ、上記の結果は、Tb,ThおよびOS/BSの増 大と有意に関連していた。一方、12週間治療群においては、テトラジホン 中毒によって血清のAlkP 濃度が有意に上昇したが、造骨性活動過多によ ると考えられた。テトラジホン中毒により、骨のカルシウム末端リン含有 量が有意に低下した。テトラジホンが骨の再形成に大きな影響を及ぼして いるとは思われないが、造骨性活動過多は、テトラジホンのエストロゲン 様活性および脂肪酸代謝によると考えられる。事実、エストロゲンは、骨 の再形成を阻害し、破骨を促進するが、これにより類骨表面が増大し骨化 が相対的に遅れる。

abstract URL http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18068648

ドキュメント内 Microsoft Word - 農薬報告書.doc (ページ 85-88)