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カルバリル(CARBARYL)

ドキュメント内 Microsoft Word - 農薬報告書.doc (ページ 57-60)

7. 定量的評価に関する文献

7.25 カルバリル(CARBARYL)

評価依頼物質番号 25

品目名 カルバリル

英名 CARBARYL

CAS番号 63-25-2

主な用途 農薬/動物薬・殺虫剤・成長調整剤

文献タイトル Carbaryl, 1-naphthol and 2-naphthol inhibit the beta-1 thyroid hormone receptor-mediated transcription in vitro.

著者名 Sun H, Shen OX, Xu XL, Song L, Wang XR.

出典 Toxicology. 2008 Jul 30;249(2-3):238-42

出版年 2008

その他書誌情報 PMID: 18584933

設定用量 記載なし

投与期間 記載なし

供試動物種名、系統 記載なし

実施試験名 急性毒性試験

参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状

カルバリル、1-ナフトール(1-NAP)と2-ナフトール(2-NAP)を検査し て、それらの作用物質活性と拮抗性作用物質活性を調べた。その結果、3 つ全ての関連した化学物質がTR拮抗性作用物質活性を持つこと、いずれ の物質も作用物質活性を示さないことを発見した。

抄録 甲状腺ホルモン(thyroid hormones、THs)は哺乳類の脳の発達で重要な 役割を果たすので、殺虫剤が甲状腺の機能に及ぼす影響は多くの注意を引 いてきた。甲状腺ホルモン受容体(TR)信号伝達経路に作用する化合物を 隠すために、我々は、一時的にベクターpGal4-L-TRbeta1(hTRbeta1 LBD に融合したGal4 DBD)とGal4に反応するルシフェラーゼ・リポーター

(pUAS-tk-Luc)をHepG2細胞に形質移入し、トリヨードチロニン(T3) とチロキシン(T4)に良い応答を示すレポータージーンアッセイを開発し た。半数効果濃度(EC50)は各々、0.46nMと25.53nMであった。ビスフ ェノールAは、弱い反甲状腺ホルモン活性を示し、半数阻害濃度(IC50) は6.45 x 10(-5)Mであった。本アッセイは、個体内変動係数(CV)が5.9%

であり、個体間変動係数が 11.7%であった。カルバリル、1-ナフトール

(1-NAP)と2-ナフトール(2-NAP)を検査して、それらの作用物質活性 と拮抗性作用物質活性を調べた。その結果、3 つ全ての関連した化学物質 がTR 拮抗性作用物質活性を持つこと、いずれの物質も作用物質活性を示 さないことを発見した。さらに、これらの結果は、TRが工業的な化学物質 のターゲットとなりうることも示している。そして本アッセイは、環境化 学物質が甲状腺機能に及ぼす影響を調査する際の有益なツールを提供す る。

abstract URL http://www.besjournal.com/n3236760/n3239148/n3239152/

n3245094/n3247981/appendix/BES-2004-17-3-2.pdf

評価依頼物質番号 25

品目名 カルバリル

英名 CARBARYL

CAS番号 63-25-2

主な用途 農薬/動物薬・殺虫剤・成長調整剤

文献タイトル Genotoxicity of pesticide waste contaminated soil and its leachate.

著者名 Sivanesan SD, Krishnamurthi K, Wachasunder SD, Chakrabarti T.

出典 Biomed Environ Sci. 2004 Sep;17(3):257-65

出版年 2004

その他書誌情報 PMID: 15602822

設定用量 ヒトの末梢血については、25μl、50μl、100μl、200μlの抽出物を投与。

投与期間 10分

供試動物種名、系統 ヒト・ボランティア(25歳から30歳までの非喫煙者)の静脈血及び末梢 血多核白血球。

実施試験名 遺伝毒性試験 参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状

土壌抽出物は、25 µl(p < 0.01)、50µl、100µl、200µl(p < 0.001)でDNA 鎖破損という形、25µl(p < 0.01)、50µl、100µl(p < 0.001)で染色体異常 という形で顕著な遺伝毒性の原因となることが明らかとなった。浸出液が DNA鎖破損及び染色体異常を有意に引き起こしたのは、100µlと200µl(p

< 0.01)の用量レベルだけであった。

抄録 目的: 有害廃棄物の不適切な土壌処分により、有害成分が浸出する可能性 があり、その結果、地面や地表水を汚染し、ヒトの健康や環境に悪 影響をもたらす可能性がある。本研究は、廃棄物とその浸出液の遺 伝毒性評価のために哺乳類の細胞培養を利用した。

方法: 殺虫剤の遺伝毒性の潜在可能性と化学的な分析により、タールの廃 棄物で汚染された土壌を抽出し、in vitroのヒトのリンパ球培養とガ スクロマトグラフィ-質量分析法(GC-MS)を用いてその浸出液を 評価した。

結果: 本研究の結果、土壌抽出物は、25µl(p < 0.01)、50µl、100µl、200µl

(p < 0.001)でDNA鎖破損という形、25µl(p < 0.01)、50µl、100µl

(p < 0.001)で染色体異常という形で顕著な遺伝毒性の原因となる ことが明らかとなった。浸出液が DNA 鎖破損及び染色体異常を有 意に引き起こしたのは、100µlと200µl(p< 0.01)の用量レベルだ けであった。

結論: 観察された遺伝毒性は、カルバリル及び、GC-MSで明らかになった、

抽出物の主要成分である4メチル・ナフチル・カルバミン酸塩に起 因する。

abstract URL http://www.labmeeting.com/paper/25870890/sivanesan-2004-

genotoxicity-of-pesticide-waste-contaminated-soil-and-its-leachate

評価依頼物質番号 25

品目名 カルバリル

英名 CARBARYL

CAS番号 63-25-2

主な用途 農薬/動物薬・殺虫剤・成長調整剤

文献タイトル Genotoxic effects on spermatozoa of carbaryl-exposed workers.

著者名 Xia Y, Cheng S, Bian Q, Xu L, Collins MD, Chang HC, Song L, Liu J, Wang S, Wang X.

出典 Toxicol Sci. 2005 May;85(1):615-23

出版年 2005

その他書誌情報 PMID: 15615886

設定用量 記載なし

投与期間 記載なし

供試動物種名、系統 21歳から48歳までの男性 実施試験名 遺伝毒性試験

参照テストガイドライン名 記載なし 最小毒性量(LOAEL) 記載なし 無毒性量(NOAEL) 記載なし

主な毒性所見及び症状 抄録に記載のとおり

抄録 最も重要な殺虫剤の一つであるカルバリルは広く生産され、使用されてい る。カルバリルによる精子に対する遺伝毒性影響、特にDNA 損傷と染色 体異常(chromosome aberrations、CA)を調べるために、我々はまず、

カルバリルに暴露した16人の作業員と対照として30人の内部と外部の個 人について、従来の精液パラメータ、精子の進行と運動パラメータを調査 した。DNA 細分化の割合として示される精子 DNA の損傷が、修正した TUNELアッセイで検出された。続いて、X染色体、Y染色体、18番染色 体の、CA の数を、多色蛍光インサイチュウハイブリダイゼーション

(fluorescence in situ hybridization、FISH)で検査した。結果は、カル バリルに暴露した群と外部の対照群の間で、精子異常の割合に顕著な差が 認められた(p=0.008)。カルバリルに暴露した群で細分化したDNAを持 つ精子の割合の平均値と標準偏差は、21.04 +/- 8.88%であり、これは、内 部対照群(13.36 +/- 12.17%)及び外部対照群(13.92 +/- 7.15%)よりも有 意に高かった(各々、p = 0.035 , p = 0.030)。FISHを用いた結果、我々は、

精子の性染色体の二染色体(disomy)の頻度は暴露群で0.661 +/- 0.238%

であることがわかったが、これは外部対照群(0.386 +/- 0.140%)よりも有 意に高く(p = 0.001)、カルバリルに暴露した群における18番染色体の二 染色体(disomy)頻度(0.276 +/- 0.126%)は、内部対照群での頻度(0.195 +/- 0.094%)や外部対照群での頻度(0.124 +/- 0.068%)よりも有意に高か った(各々、p < 0.05 及び p < 0.01)。さらに、カルバリルに暴露したメ ンバーは、精子が性染色体と18番染色体の零染色体(nullisomic)を外部 対照群よりも有意に高い頻度で持つが(p < 0.01)、内部対照群とは有意な 差はなかった。まとめると、すべての精子提供者において、精子における 性染色体の二染色体(disomy)、異数性割合及び形態異常の間に、正の相 関が見つかった(r = 0.564 及び r = 0.555、 p < 0.01)。これらの知見は、

カルバリルは潜在的な遺伝毒性物質として、精子形成においてDNA細分 化と数値的なCAを引き起こすことにより、暴露した作業員の中で精子の 形態異常と遺伝毒性の血管を誘発する可能性があることを示唆している。

証拠によっても、カルバリルへの暴露で誘発された精子毒性が生殖結果に 対する悪影響と関係がある可能性があることも示している。

abstract URL http://toxsci.oxfordjournals.org/cgi/reprint/85/1/615

ドキュメント内 Microsoft Word - 農薬報告書.doc (ページ 57-60)