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ろ土地を5年ぐらい経ってから、一般会計に振り替えて使うことが多い。した がって、普通、一般会計において表示される金額の総計は、その年の地価高騰 の数値を、そのまま反映するものではなし、。一般会計を全体としてみれば、前」…1
章で説明した多摩ニュータウンや光ケ丘などで先行取得された土地の使用分が、
含まれることになる。
表3-13における一般会計の数値は、注に示されているように、用地会計引 取分を含まない。
表3-13に示されているように、都営住宅の用地費は、年々上昇しつつある。
一般会計(当年度分の用地費負担)でみると、取得面積は年々激減していろ。
例えば、昭和52年度には、28箇所を取得し、建設戸数は601戸であった。面積 でみると、7万4,368㎡(金額で約47億3千万円)の買収が行われていろ。表 3-14には、1平方メートルあたりの単価の推移が示されていろ。昭和52年度 には、1平方メートルあたりの単価は、6万4千円であった。ところが昭和63 年には、21万8千円(34倍)に増大していろ。この年には17箇所しか取得 できず、建設戸数も270戸に減少していろ。面積も、2万1,380㎡(金額で46 億5千万円)に減少していろ。
-戸あたりの用地費で比較すると、昭和52年度が787万円であるのに対し て、昭和63年度には、1,723万円に増大していろ。
これに建設費を加えれば、低家賃にみあうコストで都営住宅を建設すること がしだいに困難になりつつあるということが、理解できろ。
もっとも、これらの数値は、この間の急激な地価高騰をそのまま反映したも のではない。都営住宅用地として買収できた土地のほとんどが、国有地などの 買収条件の極めて有利な土地だからである。この表から読み取れることは、む しろ、上昇地価をそのまま反映する民有地については、ほとんど買収できずに 推移してきたということである。東京都の財政力をもってしては、東京の一般 の土地については、全く買収できなくなりつつあるということを物語っている。
なお、東京都住宅局によれば、平成元年度の相場では、東京都下(23区外)
に建設するとすれば、-戸当りの用地費は、約2,000万円かかるとのことであ った。また、仮りに東京23区内に建設するとなると、-戸あたりの用地費は、
約’億円かかるとのことであった。
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表3-14都営住宅用地取得単価(1平方メートルあたり)の推移
(注)表3-13により、筆者が作成
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股会計 用地会計 先行取得債等 合計(平均)
昭和52年度 63,6
鯵
57,8澱
90,3殿
71,953 156.041 76,143 89,601 101,907
54 130,128 112,993 78,631 102.276
55 89,479 96.309 90.198
56 111,649 94,748 108,927
57 93.695 124.676 105,269
58 118,982 157,214 207,768 143,084
59 162,972 113.704 165,571 136,295
60 210.124 200,169 206,662
61 142,123 137,659 141,24可
62 290.792 595,431 385,965
63 217.554 639,078 330,140
b、用地会計(先行取得)
用地の先行取得を表わす用地会計において、用地買収をした各々の年度にお ける地価高騰の影響が、一般会計よりは明確に表わされていろ。
しかしながら、一般会計と同様に、国有地などの有利な土地しか買収できな いため、高騰地価の影響を直接反映した数字にはなっていない。昭和50年代を 通じてなんとか有利な適地を取得してきたのが、昭和60年代の地価の急上昇に あって、困難に直面していることが、うかがえろ。例えば、近年の地価高騰の直 前である昭和59年には、約67億5千万円を支出することによって、15箇所(5 万9千㎡)を取得していろ。1平方メートルあたりの単価は、約11万4千円で
あった。ところが、地価高騰後の昭和63年には、わずか3箇所(7,800㎡)を取 得するのに、49億8千万円を支出していろ。-平方メートルあたりの単価は、
63万9千円となっていろ。これは、昭和59年度の単価の5.6倍である。先行取 得の対象となる土地は比較的買収条件が有利な土地が多いことを考慮に入れ れば、厳しい事態に直面していることが、うかがえろ。このままでは、今後適 地はますます少$なくなると考えられろ。
東京都住宅局によれば、先行取得のストックは、現在2年分しか残ってい ないとのことであった。国有地や旧国鉄跡地の大規模な先行取得はもとより、
民有地の適正価格での取得についての制度上の途が開かれなければ、都営住宅 用地の先行取得制度を発展させることは不可能な状態である。
なお、先行取得債による取得は、昭和59年度まで行なわれていろ。この制度 は、昭和60年度以降は補助金制度に置き換えられていろ。
Ⅳ用地の起債制度 a、建設費国庫補助等
公営住宅の建設にかかわる一般的な財政負担の問題としては、以下の諸点が
あげられろ.!)
(1)国の補助制度に由来する財政負担(補助事業に対する国の算定額が実際に要
する経費より低いこと等による)。(2)地域開発整備事業に対する都の財政負担
-66-
(公営住宅建設事業主体が、生活関連施設の事業主体である地元自治体にかわ り費用を立て替えて施設を整備<立替施行>し、その費用償還に当って地元自 治体の支払条件を有利にするよう助成措置を講じた場合、その助成額を補助す る制度。東京都の場合、補助の対象とならない)。(3)管理経費に対する財政負 担(公営住宅の管理経費は家賃収入をもって充てろという原則から、地方交 付税の基準財政需要額の対象とされていない)。
b、用地の起債制度のみなおし
特に用地費にかかわる財政負担の問題としては、用地費の起債制度にかかわ る財政負担がある。公営住宅の建設事業費については、国庫基本額から国庫補 助金を差し引いた額(公営住宅用地費の場合は基準額)の85%が起債の許可額 とされろ。また、地域開発整備事業費については整備費の100%(東京都の場 合は対象外)が、公共用地先行取得事業費についてはその実額が、起債を許可
されていろ。
表3-15起債制度
(注)東京都住宅局『事業概要」平成元年度42ページによる。
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公営住宅建設事業債
◇公営住宅建設工事費……補助うら(国庫基本額一国庫補助金)の85
%が許可額となる。
◇公営住宅の当年度建設分の用地費……基準額(戸当たり単価設定)
の85%が許可額となる。
◇地域開発整備事業費……立替施行方式による整備費の100%。ただし、
都は立替施行方式を採用していないため許 可対象となっていない。
公共用地先行取得事業債
住宅、道路、公園、学校等の公共用地を先行取得する場合認められ ろもので、実事業費が起債許可される。
昭和44年の公営住宅法改正により、公営住宅の用地取得に対する国庫補助制度が 起債制度に切り換えられたのである。これによって生ずる金利負担の家賃への影響 を防ぐために、「家賃収入補助制度」が新設された。これは、第1種公営住宅 については標準用地費の3%、第2種公営住宅については標準用地費の4%に 相当する額を、国の補助金として、住宅の管理期間に応じ、毎年度公営住宅の 建設事業主体に交付する制度である。家賃に含まれる地代相当額が従前の用地 費補助があった場合と同じになるようにされていろ。9)
表3-16に示されているように、地区別の-戸当りの起債の許可基準額を定 め、その基準額の85%が起債許可されている。
用地費の標準単価は、表3-16において明らかなように、昭和61年度以降、
年々増額されている。昭和61年度の1,308万円から平成元年度の1,767万円へ と、459万円(35%)の増額をみていろ。しかし、この間の地価高騰の大きさ からみて、わずかな伸びにとどまっており、起債の幅を狭めていろ。
表3-16用地費の標準単価
組区区
13080千円14340千円14340千円17670千円 11540126501265015580
粗IX
粗区
(注)1.1地区は23区及びⅡ地区以外の市Ⅱ地区は八王子市青梅市秋 川市の3市。
2.東京都住宅局「事業概要』平成元年度44ページによる。
東京都の住宅建設では、地元自治体や周辺住民に配慮して、緑地を多くする 等により環境対策を行なって、法定許容限度の戸数をかなり下回って建設して いろ。例えば、「多摩ニュータウン西部地区開発大綱」(昭和52年11月決定)
では、「公園、緑地および宅地内緑地等は、住区面積の30パーセント以上を確 保する」とうたっていろ。10)
表3-17をみろと、全体の面積(100%)から公共用地(道路や公園)を差 し引いた「宅地」は、63%となっていろ。そこから教育施設等を引いた純粋の 住宅用地は、全体の300%にすぎない。
このことが、住宅1戸当たりの用地費を高め、国の定める基準額を上回って 一般財源を充当することとなり、住宅適地を狭める結果ともなっている。
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地区区分 61年度 62年度 63年度 兀2 年度
I地区 13,080千円 14,340千円 14,340千円 17,670千円
Ⅱ地区 11,540 12,650 12,650 15,580
表3-17土地利用率(多摩ニュータウン西部地区)
と日。珂凹
川
(注)「多摩ニュータウン西部地区開発大綱」(昭和52年11月30日、第10回 東京都南多摩開発計画会議決定)による。
起債許可については、(1)画一的な戸当たり単価制度の廃止、(2)住宅建設年度 と切り離した公営住宅用地取得債の新設、(3)起債対象となっている用地造成費 等の工事費を補助対象とするとと等が、求められていろ。
11)V小 括
東京都住宅政策懇談会の中間報告(昭和63年10月)には、公共住宅用地の確
保対策について、以下の三点が指摘されていろ。12)(1)都有地、国有地、旧国鉄用地等の積極的活用(臨海部の埋立地や都立大学な どの都施設の跡地利用。旧国鉄用地や昭和63年7月に閣議決定された国の行政 機関等の移転跡地利用)、(2)『住宅開発用地プール制度(仮称)』の導入(国 有地や1日国鉄用地のうち、市街地再開発事業や特定住宅市街地総合整備促進事 業などの適地は、都が取得して、住宅用地として活用するほか、公社等にも貸 付けて、総合的な住宅開発を進めろ)、(3)借地の活用(一定の期間後は、土地 所有者に建物付きで土地が返還される「特別借地方式などの活用」)。これら
が課題であるとしていろ。
特に、地価高騰が政府の土地無策によるものとするならば、国有地の大規模
な低価格での取得が認められるべきであろう。用地の新規取得が困難になり、建替による床面積の増大が主流になってしま ったのが、近年の特徴である.しかし、建替が-1煩してしまうと、建設が滞る 可能性が強い。
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宅地 住宅
用地 教育 ● 利便施 設用地
誘致そ の他施 設用地
ノLI、 計
公共用地 道路
用地 公園 ● 緑地 用地
その他 施設
用地 。、 計 計
% 30.0 %
17.5 % 15.5
% 63.0
% 12.0 %
24.5 % 0.5 %
37.0
% 100.0 (534.6ha)